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iPhoneのアプリが安くなる?「スマホ新法」で公正取引委員会が狙う改革

2026.03.08

2025年12月施行の「スマホ新法」は、AppleやGoogleによる寡占状態を防ぎ、スマホ市場の競争促進を目的とした法律です。iPhoneでは外部アプリストアの利用や決済手段の自由化、ブラウザ選択の簡易化が進み、アプリやサブスク料金が下がる可能性があります。

目次

長く続いた「iPhone(Apple)」と「Android(Google)」のスマホ2強体制。

しかし、これまで「当たり前」だと思っていたルールが、2025年12月18日に施行された法律で、大きく変わりました。

公正取引委員会が掲げる、「スマホソフトウェア競争促進法(いわゆるスマホ新法)」がデジタル市場にメスを入れたのです。

【参考】スマホソフトウェア競争促進法(スマホ法)

今後、スマホのOS、アプリストア、Webブラウザ、検索エンジンが選べるようになります。

これは、「iPhoneのアプリが安くなる」「サブスクリプションが安くなる」「デフォルトのアプリストアで買えないアプリが楽しめる」可能性があります。

そこで、スマホ新法とは何か?、ユーザーが期待する「3つのリアルな恩恵」、懸念されるセキュリティの行方を解説します。

スマホ新法とは?

スマホ新法は、正式名称を「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」といいます。

これは、スマホのOS、アプリストア、Webブラウザ、検索エンジンという、現代のデジタル社会の基盤(プラットフォーム)を対象にした規制です。

一方で現在、国内のスマホのOS、アプリストアはAppleとGoogleの2強が突出。これにより競争が停滞し、手数料が価格に転嫁されたり、使い勝手が固定されていると指摘されてきました。

本章では、なぜ今、公正取引委員会が乗り出したのか、その背景と「スマホ市場の適正化」に向けた3つのポイントをご説明します。

■これまでの「Apple」「Google」の二大巨頭だけではなくなる

iPhoneユーザーはアプリを「App Store」からダウンロードし、支払いにAppleの決済システムを使うことが基本でした。

また、Androidスマホユーザーも同様に、Google Playの影響力が非常に強い状態です。

この体制は、ユーザーにとって「迷わず使いやすい」「安全性が見えやすい」というメリットをもたらしましたが、高い手数料をアプリ開発者に課す可能性があります。

開発者がその手数料分をサービス価格に上乗せすれば、最終的に支払うのはスマホユーザーです。

スマホ新法は、こうした「自社サービスの優先」や「他社サービスの排除」を禁止します。これにより、AppleやGoogleに限らず、第3の事業者が参入しやすくなる、そんな余地が生まれる可能性があります。

また、Webブラウザや検索エンジンについても、iPhoneは「Safari」、Androidスマホは「Google Chrome」が基本になります。実際、「Microsoft Edge」「Mozilla Firefox」など多様です。他社の自由な参画を促すことが目的となります。

■国がメスを入れた「スマホ市場の適正化」のポイント

スマホ新法の禁止または遵守事項をまとめました。

1.ほかの事業者がアプリストアを提供することを妨げてはいけません(セキュリティ、プライバシー、青少年保護等のための措置を除く)。

2.ほかの課金システムの利用を妨げてはいけません

3.デフォルト設定を簡易な操作で変更できるよう、Webブラウザなどの選択画面を表示しなければなりません。

具体的には、スマホの初回起動時やOSをアップデートした後、ブラウザアプリを初めて起動した際に「チョイススクリーン」が表示されます。

現行のiOS 26でのチョイススクリーンの表示は、以下となります。

iOS 26の「チョイススクリーン」画面(iPhone 17 Pro)

【参考】選ぼう!じぶんブラウザ – 公正取引委員会

4.検索時に自社のサービスを、正当な理由無く競争関係にある他社のサービスよりも優先的に取り扱ってはいけません。

5.取得したデータを競合サービスの提供のために使ってはいけません。

6.アプリ事業者が、OSにより制御される機能を自社と同等の性能で利用することを妨げてはいけません。

以上を基本に、スマホのOS、アプリストア、Webブラウザ、検索エンジンをユーザーが自由に使えるようにしていきます。

iPhoneの価格は安くなるの? ユーザーが受ける「3つのリアルな恩恵」

「スマホ新法でiPhoneが安くなる」という期待が広がっていますが、結論から言えば、端末そのものの価格に直接的な上限が設けられるわけではありません。

ですが、アプリ内課金やサブスクリプション料金、さらに「中古市場の活性化」などを通して、スマホにかかるトータルコストが下がる可能性は非常に高いです。

ここでは、iPhoneの場合をテーマに、3つのメリットを考えてみます。

■1.【価格】アプリやサブスク代金が下がる可能性

最も大きな恩恵は、アプリやサブスクリプション料金の値下げ期待です。

決済システムが自由化され、手数料の低い外部ストアが利用できれば、アプリやサブスクリプションの価格が下がる可能性があります。

実際、App Storeの手数料は原則21%となり、App Store Small Business Programに登録している場合などは10%になるなど、変更されています。

加えて、5%の決済手数料を支払うのですが、手数料は原則15~26%となり、従来の15〜30%体制から見直されています。

【参考】Apple、日本でのiOSにおける変更を発表

日本のApp Storeにおける決済オプション – サポート|Apple

■2.【選択肢】App Store以外でアプリが手に入る。「外部ストア」が解禁

これまでは、Appleの厳しい審査を通ったアプリをiPhoneで購入することが基本でした。

しかし、新法では、基準を満たした「第三者のアプリストア」を認めるよう定めています。

そのため、従来のAppleの審査基準に通らなかった、よりニッチで革新的な機能を持つアプリをiPhoneで利用できるチャンスも広がります。

手数料についても、外部ストアやWebリンクを利用する場合で明確化されています。

まず、ストアサービス手数料として15%がかかります。

こちらも、App Storeの場合と同じく、Small Business Programの利用者などは10%に減額する仕組みです。

また、App Store以外で配信したアプリは、「コアテクノロジー手数料」が5%かかります。そのため、外部ストアやWebリンクを利用する場合の手数料は、基本15〜20%となります。

iPhoneで外部ストアを使えるか? 実際に「AltStore PAL」を設定してみた

外部ストアとして代表的な「AltStore Pal」を利用できるのか、iPhoneで実際に設定してみました。

まずはiPhoneをiOS 26.2にアップデートしておきましょう。

1.「Safari」ブラウザで、Altstoreにアクセスします。もちろん、Safari以外のブラウザを使っても大丈夫です。「Get AltStore」をタップします。

2.ダウンロードできる画面にスクロールするので、「Download」をタップします。

3.すると、以下の画面に切り替わります。改めて「Download」をタップします。

4.アプリのインストールを許可するか、選択するポップアップが出ます。ここで「設定」をタップします。

5.「設定」画面に切り替わったら「アプリのインストールを管理」をタップします。

6.「AltStore PAL」のインストールの許可承認する画面になります。「許可」をタップします。

7.確認画面が再度表示されますので「許可」をタップします。

8.インストールの承認を「Face ID(顔認証)」で行います。サイドボタンのダブルクリックとFace IDで承認します。

9.改めて「AltStore,LLCにアプリマーケットプレイスのインストールを許可しますか?」と確認してきます。このあたり、かなりApple側はセキュリティとリスク管理を厳密にしています。「『AltStore PAL』を開く」をタップします。

10.「AltStore」が利用できるようになりました。

「AltStore PAL」の画面
iPhoneのホーム画面に「AltStore PAL」のアイコンが設置された

■3.【操作性】「Safari」固定は終わり? 自分好みのブラウザを使いやすく

「iPhoneのブラウザといえばSafari」という常識が変わるかもしれません。

というのも、iPhoneのデフォルト設定の切り替えが簡単にできるようになったからです。

iOS 26.2にアップデートして、以下の操作を行ってください。

1.「設定」画面を開く

2.画面を下にスクロールして、「アプリ」をタップ

3.「デフォルトのアプリ」をタップ

4.「デフォルトのアプリ」画面が表示されます。

5.「アプリのインストール」をタップすると下の画面に切り替わります。筆者は後述する「AltStore」をインストールしたので、App Storeと選べる様になっています。

6.「アプリのインストール」画面に戻り、画面を下にスクロールして「ブラウザアプリ」をタップします。

7.すると、ブラウザアプリを選べるようになります。筆者は「Google Chrome」「Edge」「Firefox」アプリをインストールしているので、選べるようになっています。

便利になる一方で注意点は? 気になる「セキュリティ」の行方

メリットだけとは限りません。これまでAppleやGoogleが「門番」として悪意あるアプリを排除してくれていた仕組みが、一部緩和されるわけで、ユーザー自身が自分の身を守る意識を高める必要があります。

公正取引委員会も、利便性とセキュリティを両立するための厳格なガイドラインを設けており、もちろん、Appleも「公証」制度により、アプリの審査を明確化しています。

【参考】公証に向けた審査申請|Apple

とはいえ、外部ストア(サードパーティ)の利用は、自己責任と隣り合わせとなると、覚悟してください。

想定される主な注意事項をまとめてみました。

■ウイルス対策は大丈夫? 外部ストア利用時に気をつけたいこと

「App Store以外からアプリを入れるのは怖い」と感じるのは自然な反応です。

実際、公式サイトを装った偽のストアから、ウイルス(マルウェア)に感染したアプリをダウンロードしてしまうリスクがあります。

そこで、スマホ新法の施行後も、OS提供者(AppleやGoogle)に、セキュリティ確保のための「正当な理由がある制限」を認めています。

つまり、何でもかんでも野放しにするのではなく、最低限の安全基準をクリアしたストアのみが許可される仕組みです。

とはいえユーザーは、「そのストアが信頼できる運営元か?」をチェックする、PCでのソフトインストールに近い慎重さが求められるようになります。

もしリスクテイクが難しいなら、引き続きAppStoreを利用した方が安心かもしれません。

■個人情報は守られるのか?

個人情報の漏洩も、ユーザーの懸念事項です。「安いから」だけでAppStore以外の外部ストアを選ぶことは、リスクと背中合わせになりかねません。

「iPhoneは安全」と鵜呑みにするのではなく、自身でしっかりとリスク管理することが重要です。

スマホ新法とiPhoneでよくある質問【FAQ】

■Q.スマホ新法(スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律)とは何ですか?

A.スマホのOS、アプリストア、Webブラウザ、検索エンジンを対象にした法律です。AppleやGoogleの2強による市場独占の懸念を払拭し、他社サービスの参入を促すことで、ユーザーの選択肢を広げ、市場の適正化を図ることを目的としています。

■Q.この法律が施行されるとiPhone本体の価格は安くなりますか?

A.端末そのものの価格に直接的な上限が設けられるわけではありません。しかし、アプリ内課金やサブスクリプション料金の引き下げ期待、さらに中古スマホ市場の活性化などを通じて、スマホにかかるトータルコストが下がる可能性は高いです。

■Q.iPhoneのアプリやサブスク料金が安くなるといわれているのはなぜですか?

A.決済システムの自由化により、手数料の低下や外部ストアの利用が可能になるためです。実際にApp Storeの手数料体系が見直されており、開発者のコストが下がることで、その分がユーザーの支払額へ還元されることが期待されています。

■Q.App Store以外からもアプリをインストールできるようになるのですか?

A.はい。

新法では「第三者のアプリストア(外部ストア)」を認めるよう定めており、iPhoneでもApple以外の事業者が提供するストアからアプリを手に入れることが可能です。これにより、従来のAppleの審査基準には通らなかったような、ニッチで革新的なアプリが利用できるチャンスも広がります。

■Q.iPhoneでブラウザを「Safari」以外に変更しやすくなるというのは本当ですか?

A.本当です。

iOSのアップデート後やブラウザの初回起動時に、自分で好きなブラウザを選択できる「チョイススクリーン」が表示されるようになります。また、設定画面からデフォルトのブラウザアプリを簡単に変更できるようになっています。

■Q.外部ストアを利用する際、セキュリティや個人情報の保護にリスクはありませんか?

A.Appleの審査を介さないアプリには、ウイルス感染や個人情報漏洩のリスクが伴います。Appleは「公証」制度を設けて最低限の安全基準を維持していますが、最終的には「信頼できる運営(メーカー)か」をユーザー自身で判断する必要があり、自己責任と隣り合わせの慎重な利用が求められます。

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※当記事に掲載している価格などのデータは2026年2月時点でのものです。

文/中馬幹弘
ガジェット・MONO・マネー編集/ライター。慶應義塾大学卒業後、野村證券にて勤務。アメリカンカルチャー誌編集長、モノ情報誌編集を歴任。iPhone、iPad登場時よりスマホ実務に携わる

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