1975年、業界初の四角い容器を採用する即席カップ焼きそば『ペヤング ソースやきそば』(以下『ペヤング』)が誕生。50年を経過した今も、パッケージや味はほぼ変わらないという超ロングセラー商品だ。現在までに生まれた関連商品は、なんと600種以上にものぼるという。あまた生まれた『ペヤング』のバリエーションの中から、日本人の舌と胃袋をわしづかみした歴代ヒット商品をクローズアップ。まるか食品で製品開発を担当する小林幸正さんに、その詳細について伺った。
【2004年】『ペヤング ソースやきそば超大盛』で大盛りブームの最先端を激走!
「何かヒット商品をつくりたい」と常々思っていた、まるか食品の前社長(当時は社長の丸橋嘉一氏)。ある日、コンビニでおにぎりとペヤングを買っている人を見かけ、「ペヤングだけで満足してもらいたい!」という意欲がむくむくと沸き起こる。そこで生まれたのが『ペヤング ソースやきそば超大盛』。麺を横並びで2個入れるという〝目からウロコ〟の商品だ。
「発売後、1週間は反応がほとんどなかったのですが、2~3週目から一気に売り上げが伸び始め、一躍、弊社の看板商品に踊り出ました。当初、製造は手作業で麺を容器に封入するという手間のかかる商品でしたが、まさかの大ヒットを受けて製造体制を見直し、現在では機械化しています。麺が2つで〝量が2倍になった〟というわかりやすさはもちろん〝安くて量もあって大満足!〟ということがヒットの要因ですね」(小林さん)
【2012年】『ペヤング 激辛やきそば』がバズりペヤングの挑戦と快進撃がはじまる
「味のバリエーションが増えたきっかけになったのが『ペヤング 激辛やきそば』です。当時、他社の激辛系カップめんを食べてみると『そんなに辛くないよね』というものばかり。それなら、うちで〝本当の激辛を出そう〟というコンセプトで開発されました」(小林さん)
かつて1985年に激辛カップラーメンが流行したこともあり『ペヤング』で激辛ブームの再燃をもくろみ本気を出した商品は「辛すぎる!」とネットなどで話題に。テレビ局などの取材が相次いだとか。「バズる商品を作ると、興味を持って買ってくれる。口コミによる拡散力を強く実感した商品です」(小林さん)
2012年以降には、どんどん辛さを増していき、最終的には7.3倍の辛さまで到達。「話題のアレを食べてみた!」というエンタメ性も加わり、ペヤングの激辛は今や、なくてはならない存在となった。
【2013年】『ペヤング 超大盛やきそば ハーフ&ハーフ激辛』で幅広い層のファンを獲得
麺を2つ入れた「超大盛」に「激辛」&「定番」の2種類の味を組み込んだ『超大盛やきそば ハーフ&ハーフ激辛』は、過去のヒット商品のハイブリットといえる商品だ。2つの麺は湯切りを一緒に行ない、ソースをそれぞれ絡めるというスタイル。紅白のパッケージで2種の味をわかりやすく表現した。
「定番を食べ、激辛を食べ、最後は2つをミックスしてと、3度楽しめる。本当に美味しいんですよ、これ! 激辛だけだと食べられない人も、2種の味をうまくブレンドすれば楽しめる。激辛マニア以外の幅広い層が取り込める商品になりました。これもかなりヒットしまして、今も定番商品として高い人気を誇っています」(小林さん)
【2015年】『ペヤング にんにくMAXやきそば』など限界まで盛りに盛ったMAXシリーズが爆誕!
忖度しない本気の辛さの「激辛」の後は、インパクト絶大な「MAXシリーズ」が食卓をザワつかせることに。
「五感で楽しめるMAXシリーズの第1弾となったのが『にんにくMAXやきそば』。ニンニクのにおいが、とにかく強烈! 同じ部屋にいる人から〝すごすぎる!〟とたしなめられるほどのにおいですが、とんでもなくうまいと評判になりました。2016年発売の『わかめMAXやきそば』は、ワカメが〝これでもか!〟と入っていて、湯切りをするとワカメしか見えない。『パクチーMAXやきそば』は香りを極限まで強調。その名のとおり〝ギトギト系〟の『背脂MAXやきそば』は、ペヤングのジャンクな味付けと抜群の相性で大ヒットしました」(小林さん)
【2016年】『ペヨング ソースやきそば』などメーカー公認の偽物『ペヨング』が家計のピンチを救う!?
工場の全面改修などにより、2014年12月~2015年6月まで販売をストップしていたペヤング。2015年7月に販売を再開するとすぐに小売店からの発注が殺到する。しかし、消費税増税などの影響で節約志向が続いていた時代だけに「『ペヤング』を安く売りたい」という小売店の要望も強火だったとか。
「ブランド価値が落ちるくらいなら、ほかのラインで安い商品をつくろうという発想から生まれたのが『ペヤング』の偽物『ペヨング』です。ソースの原料を変えてちょっとだけ味を落とし、麺の量を少なくすることで、手に取りやすい価格帯に抑えました。一過性のブームに終わらず『ペヨング』もシリーズ化し、2026年3月に10周年を迎えます」(小林さん)
【2020年】『ペヤング 獄激辛やきそば』は罰ゲーム? それとも快感?中毒者が続出!
『ペヤング 獄激辛やきそば』は『ペヤング』史上最強クラスの激辛商品で〝悶絶系〟として一気にバズり、多くのチャレンジ動画が生まれた。
「日本で一番辛い加工食品と言えるほどの『ペヤング』です。口に入れた瞬間から全身に広がる強烈な刺激は、辛いというより痛い(笑)。YouTuberの配信やテレビ番組内の罰ゲームでよく使われました。あまりの辛さが話題になるあまり、一瞬だけ終売になったほどです。ペヤングの麺と激辛ソースの相性がとてもよく〝辛さが快感〟という中毒者もかなりいるほか、興味本位で食べてみたい層も一定数いるようですね」(小林さん)
【2020年】絶対に1人で食べてはいけない『ペヤング 超超超超超超大盛やきそばペタマックス』
『ペヤング ソースやきそば』の約7.3倍という史上最大級の超特大商品がコチラ。製品化を思いついたのは、2004年に『ペヤング ソースやきそば超大盛』を誕生させた前社長だ。
「1個買うだけで満足してくれるだろうと開発した『超大盛』なんですけど……。前社長は見てしまったんです。おにぎりと『超大盛』を購入する腹ペコの学生を! さらに容量を増やそうと、3.66倍の『ギガマックス』という大盛り商品を発売しました。それでも『ギガマックス』を何個でも食べられるというYouTuberの動画を見た前社長の開発意欲に火がつき、さらなる限界に挑戦して生まれたのが『ペヤング 超超超超超超大盛やきそばペタマックス』です。大食漢の人だけでなく、ファミリー向けやホームパーティー用など、いろいろな需要で喜ばれています」(小林さん)
2022年以降において販売数が多いのが『獄激辛担々やきそば』『獄激辛ファイナル』『ペヤングソースやきそば 50周年数量限定品』といった商品。
「売り上げがいい理由としては、人気の『獄激辛』シリーズであり、激辛が『ペヤング』らしいということ。『50周年数量限定品』は、通常商品と同じ価格で50g増量した〝お得感〟が評価されたのだと思います」(小林さん)
ちなみに、過去には『ペヤング アップルパイテイストやきそば』といった〝甘いスイーツ系やきそば〟にも挑戦。リピーターが少なかったために今では終売しているものの、当時の話題性はバツグンで、売り上げをかなり伸ばしたという。
〝日本一攻めているカップ焼きそばブランド〟とうたわれるのも納得できるほどのバリエーション展開で、唯一無二の存在感を放つ『ペヤング』。50周年を迎えてもなお、まだまだ攻めの姿勢を崩すことはなく、今後の快進撃からも目が離せない!
取材・文/嶺月香里 編集/田尻健二郎
※写真は、まるか食品のWebサイトのもの
『ペヤング ソースやきそば』発売50周年を記念したプレミアムなアイテム『ペヤングBOX』が誕生!
国民から愛され続ける発売50周年の『ペヤング ソースやきそば』と、2026年4月に創刊40周年を迎えるトレンドマガジン『DIME』のコラボが実現した。3980円。初代のパッケージをステンレス素材によって原寸大で復刻し、発売されることになった。少々マニアックなアイテムだが、高級感のある質感が特徴で、マルチな用途に使えるボックスとして開発。食品衛生法に適合した素材なので、弁当箱として食品を収容できるだけでなく、実際に『ペヤング ソースやきそば』の中身を入れて食べることも可能だ。
また、キャンプ飯の取り皿として活用したり、工具やパーツ、各種アクセサリー、さらには日頃から大切にしているアイテムなどを収納するために使ったりすることもできる。フタ部分や側面など本物同様のデザインでパッケージを再現することで、「ペヤング」ファンの感性を刺激する唯一無二のアイテムに仕上げられた。
すでに、SNSで話題になっており、オンライン書店でも人気となっているが、今しか手に入らない超レアなアイテムであることは間違いない。
使い方はあなた次第。現在、以下のオンライン書店で予約受付中。人気商品につき、早々に売り切れる可能性があるので、早めに予約されることをおすすめします。







DIME MAGAZINE

























