「素晴らしい」は、人や物をほめる際によく使われている形容詞です。今回は「素晴らしい」の言い換え表現をご紹介します。
『明日の自信になる教養4 池上 彰 責任編集 思いが伝わる語彙学』(KADOKAWA)など、多数の著書を持つ国語講師の吉田裕子さんに「素晴らしい」の言い換え表現について教えていただきました。
「素晴らしい」の意味は?
「素晴らしい」は、感心させられるほど優れている様子を表す形容詞。日常会話では、物の品質、天気や景色、人のスキルや人格などをほめたたえる際に、使います。
「素晴らしい」の注意点は?言い換えたほうがいいのはどんなとき?
「素晴らしい」は、物事の程度が優れていることを表す言葉です。相手との関係性によっては、上の立場から評価を下しているような印象を与える可能性もあります。
【こんな言い方には注意!】
「常務の営業センスって素晴らしいですよ」(部下から上司をほめる際)
→目上の相手に向かって使うと、相手を「上から目線」で批評しているような印象を与える場合もある。
また、「素晴らしい」の意味を踏まえると、まずまずの出来栄えのものを形容するのに「素晴らしい」を使うと、仰々しく、しらじらしくも感じられます。ほめ言葉が相手にまっすぐ伝わるように、別の表現に言い換えたほうがいい場面もあります。
続いて、相手との関係性や、場面に合わせた「素晴らしい」の言い換え表現をご紹介します。
目上の相手にも使える「素晴らしい」の言い換え表現
目上の相手をほめるときには、相手を主語にするのではなく、自分側を主語にすることで、相手を評価するニュアンスが弱まります。
【感銘を受けました】
深く感動したときに使う表現です。
◆例文:Aさんのプレゼンテーションに感銘を受けました。
【心打たれました】
強く感動したときに使う表現です。
◆例文:常務の言葉に心打たれました。
【圧倒されました】
かけはなれて優れた力を見せつけられて、感動を覚えたときに使います。
◆例文:Aさんの知識量に圧倒されました。
【感服しました】
相手の業績や仕事ぶりに対して深く感心したときに用います。類似表現に「敬服するばかりです」があります。
◆例文:課長の鋭い観察力に感服しました。
ひときわ優れていることを表すときの「素晴らしい」の言い換え
他よりも優れていることを示す際の言い換え表現をご紹介します。いずれも、物の品質や相手のスキルについて使うことが多い表現です。
【秀逸】
「秀逸」(読み方:しゅういつ)は、他よりも抜きんでてすぐれている様子を表します。
◆例文:この一文が秀逸だと思いました。
【抜群】
「抜群」(読み方:ばつぐん)は、能力や出来栄えなどがすぐれていることを表します。
◆例文:彼女は、抜群の企画力を持っています。
【屈指】
「屈指」(読み方:くっし)は、多数の中から、指を折って数えあげられるほど優れていること。
◆例文:彼は、業界で屈指の技術者です。
「素晴らしい」の類語は?
「素晴らしい」と類似の意味を持つ形容詞・形容動詞をご紹介します。
【素敵】
心がひかれるような魅力がある様子を表す形容動詞です。
◆例文:パッケージのデザインが素敵ですね。
【輝かしい】
まぶしいほどに素晴らしいことを表す形容詞です。
◆例文:君たちには、輝かしい未来が待っています。
【目覚ましい】
個人の成長や、ポジティブな変化を表すときに使う形容詞です。
◆例文:皆さんの目覚ましい成長に感銘を受けました。
ポジティブな評価を相手に伝えるコツ
皆さんも実感したことがあると思いますが、ポジティブな評価を相手の心にまっすぐに届けるのは、意外と難しいものです。
面と向かって相手をほめる際、使う言葉や話すトーンによっては、相手を上から目線で値踏みしているような印象を与えたり、仰々しい印象を与える可能性があります。相手との関係性に応じて、適切な言葉を繰り出せるよう、ほめ言葉に使える語彙を増やしておくといいでしょう。
取材・文/北川和子
[初出]kufura 2024.12.18







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