車を運転する人なら誰もが加入していると思われがちな自動車の任意保険。だが、事故が起きたとき、相手が無保険だったというケースもあり得る。
そこでセレクトラ・ジャパンは、全国の20代~70代の男女3,000名を対象に「自動車の任意保険加入に関する意識調査」を実施したので、結果を紹介しよう。
アクティブドライバーの約3%が任意保険に未加入。未加入の理由は、「リスクへの過信」よりも「経済的要因」
調査対象の3,000名(20歳~70歳)に運転頻度と任意保険の加入状況を確認した。まず運転頻度について、「月に1回以上運転している」と回答したアクティブなドライバーは1,864名という結果に。
さらにアクティブドライバーの内、「任意保険に加入していない」回答者は71名(3%)となった。
下表は任意保険未加入の71名内訳を世代別に分類したものだ。40代以降は3%前後で推移しているのに対し、20代は約29%、30代は約12%と、若年層ほど任意保険未加入という傾向が明らかに。
※本調査において20代は母数回答者数が少ないため参考値
次に任意保険に未加入と回答した71名に理由を調査。その結果、「事故を起こす気がしない/自信がある(8票)」といった、万が一の際の賠償リスクに対する認識の甘さというよりも、「保険料が高いから(24票)」、「お金に余裕がないから(21票)」といった金銭的な理由によって加入していない傾向が見られた。
「賠償金を払い続ける」「相手から支払われない」無保険事故によるトラブル事例
最後に、調査対象3,000名に「自分または相手が任意保険未加入だったことによってトラブルに遭った経験」について確認したところ120名がトラブルを経験していることが判明。
トラブルの内容として具体的に寄せられた自由回答からは、任意保険料の節約に対して、あまりに大きな代償が浮き彫りになった。
■加害者側の事例
「若い頃、お金がなくて保険に未加入で、信号待ちの車に追突し、結局追突が追突を呼んで4台弁償することに。結婚し、子供が生まれても、しばらくは払い続けてた。」(59歳福井県男性)
「相手方への車の修理費 医療費が払えなく自己破産した。」(50歳岩手県女性)
■被害者側の事例
「無保険の車が信号無視でぶつかってきて自分の車が廃車になったが、車を買い替えるお金が相手からもらえなかった。」(44歳神奈川県女性)
「友人の兄がひき逃げされ重傷で、その後見つかったが無保険でお金が払えないとなった。」(50歳埼玉県女性)
調査概要
調査期間:2026年1月8日
調査対象:3000名(20歳以上70歳以下、全国、男女)
調査方法:インターネット調査
調査機関:アイブリッジ株式会社
引用元:「セレクトラ・ジャパン株式会社保険部門による調査」
藤垣法律事務所 藤垣圭介弁護士によるコメント:無保険事故における法的な課題
本調査結果を受け、任意保険に加入していない回答者が3%いるという事実から、「自分は加入しているから大丈夫」というよりも、「事故相手が任意保険に入っていない場合」、いわゆる無保険事故についての備えを考えておくことが重要だといえる。
そこで交通事故の法的実務に詳しい弁護士(藤垣 圭介 先生)より、無保険事故の現実的なリスクについて以下の通りコメントをもらった。
「交通事故の相手方が任意保険に未加入の場合、金銭の請求や連絡の窓口は相手本人となります。しかし、法的に請求する権利が認められても、実際に金銭を回収できるとは限りません。
また、相手方が任意保険に加入していれば相手の保険担当者が行う「損害額の計算」や「解決までの判断」も、無保険事故では被害者自身が行わなければならないため、解決までの期間、立替えを強いられるケースも見られます。
この点、ご自身が『弁護士費用特約』のある任意保険に加入されていれば、費用の自己負担なく相手方とのやり取りを弁護士に依頼することが可能になります。
請求金額の計算、円滑に対応してくれない相手への説明や督促、解決までの流れに関するご自身へのご案内など、専門性ある弁護士に入ってもらうことで解消できる問題は多いでしょう。
ただし、弁護士に依頼をした場合でも、相手に支払能力がないときは現実的に回収の難しいケースがあり得ます。
こうした「相手から支払われないリスク」に備えるためには、ご自身の任意保険の『人身傷害保険』『車両保険』が非常に有益です。
これらの保険が付いていることによって、相手に支払能力がなくてもご自身の代わりに保険会社がそのリスクを背負ってくれるため、損害の補填が得られないという最悪の事態を回避できます」
セレクトラ編集部:調査考察とまとめ
今回の調査で浮き彫りになったのは、「任意保険料を節約したい」という思いは、「人生を破綻させかねない巨大なリスク」と隣り合わせになっているという現実です。
1. 保険料の節約が、取り返しのつかない負債に
トラブル事例が示す通り、事故が起きた際の賠償額は、個人の支払い能力を遥かに超えるケースが少なくありません。
任意保険料を惜しんだ結果、一生をかけて賠償金を払い続けたり、自己破産を選択せざるを得なくなったりすることは、家計管理の観点からも最も避けるべき事態といえます。
2. 若年層の未加入率に対する懸念
20代・30代の任意保険未加入率が高い傾向は、昨今の若年層の経済的負担の重さを反映しているといえます。
18歳~20代前半の保険料は他の年代と比較しても高額ですが、「入らない」という極端な選択をする前に、以下のような手段で負担を抑えることができないか検討しましょう。
・親の任意保険契約に追加する
・高い等級を継承する(等級交換)
・車両保険の免責金額を高く設定する
・一括見積もりを活用し保険会社を見直す
3. 任意保険は「無保険車」から自分を守るための手段でもある
公道を走る車の33台に1台が任意保険未加入であるという事実は、自身がどれだけ安全運転を心がけていても、「無保険事故」に巻き込まれるリスクをゼロにはできないことを意味します。
藤垣弁護士のコメントにもある通り、任意保険は、相手への賠償だけでなく、「自分と家族を無保険車から守るための防衛策」として位置づけることが重要です。
関連情報
https://selectra.jp/car-insurance/guide/uninsured-survey
構成/Ara







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