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こんなはずじゃなかった!転職時に感じたキャリアのモヤモヤと解決策

2026.02.05

なんかモヤモヤする。それは「価値観の押しつけ」社会の中で生きているから感じることだという。

人間関係のモヤモヤは、ほぼ立場のマウントであると言われる。他人と自分を比べ“自己の優位性を示す=マウントを取る“は、生存戦略として私たちの遺伝子に組み込まれた本能で、逃れることはできない。

なぜ遺伝子に刻まれたのか?

マウントとモヤモヤの構造を読み解く話題の書籍『モヤモヤをなくせばうまくいく マウント社会をこう生き抜け』から一部を抜粋してその正体を丁寧に紐解いていく。

モヤモヤをなくせばうまくいく「キャリアのモヤモヤ」

(1)成長のモヤモヤ──「挑戦」のはずが、気づけば無力感。外コン転職の現実

【ケース】大企業でマニュアルに縛られた仕事をしているのが嫌で、「もっと経営に近い場所で勝負したい」と思い、勢いで外資系コンサルに転職した。名刺に社名が印字されたものを初めて手にしたときは、「ついにここまで来た」と本気で高揚したけれど、そのテンションが続いたのは最初の一週間くらいだった。そこから先に待っていたのは、想像以上にハードな現実だ。新卒の頃からずっとコンサルの世界にいる後輩たちは、仮説思考も構造化も、とにかくスピードが桁違い。ディスカッションが始まって5分もしないうちにスライドの骨格を固めてしまうし、俺がエクセルの中で「この数字どこだっけ」と迷子になっているあいだに、隣の後輩はさくっと財務モデルを完成させている。気づけば、5歳年下のマネージャーに詰められるのが日常になった。同僚たちと比べて、自分だけまともにパフォーマンスを出せていない感覚がどうしても拭えず、その差を埋めようと、夜中までひたすら仕事を詰め込む。その結果、寝不足で頭が回らなくなり、翌日はさらに遅れをとる。仕事は一向に終わらないのに、会議だけは雪だるま式に増えていく。

プロジェクト配属はほとんどガチャで、昇進も上司との相性次第。「誰に気に入られるか」でキャリアの行方が決まっていく。まわりを見れば、「コミュ力お化け」みたいな同僚ばかりだ。会議でも、彼らはニコニコしながら一言二言で場をさらっていく。その横で、こちらはたった一回発言するまでに頭をフル回転させているのに、ようやくひねり出したコメントはどこかぎこちない。差がえぐすぎて、笑うしかない。この仕事は結局、体力勝負だ。平日は徹夜明けでそのまま出社し、週末もひたすら資料の修正に追われる。「経営に近い」とか「戦略」みたいな言葉はキラキラして聞こえるけれど、実際は地味な単純作業の積み重ね。定年まで?普通に無理。このままじゃ数年ももつ気がしない。(29歳男性・外資系コンサル勤務・年収800万円・大企業から転職)

【解説】外資系コンサルに入って、「まわりが優秀すぎて、自分だけダメなんじゃないか」と感じるのは、あなただけじゃない。入ってみてはじめてわかる現実がある。スピードも精度も、求められる水準も、一般的な会社とはまるで次元が違う。年下の上司に厳しく詰められ、後輩が先に成果を出していく。張りつめた環境で自信をなくすのは、ごく自然なことだ。けれど、忘れないでほしい。その場所に入れた時点で、あなたはすでにきわめて狭き門を突破している。外から見ると華やかに見える世界も、実際は地味で、理不尽な瞬間の連続だ。その中で、課題を的確に整理する力や、限界の中で粘り強くやり切る力が、確実に磨かれている。それは、どんな業界でも通用する本物のポータブルスキルである。ここで終わりじゃなく、ここで得たものをどう次に生かすか。そう前向きに考えた瞬間から、キャリアは再び動き出す。世界的ファームで培った経験は、転職でも起業でも、間違いなく大きな武器になる。今は苦しくても、あなたは決して無能じゃない。この環境で挑み続けている時点で、すでに十分に強い。焦らなくていい。今の努力は、着実に未来の自信と信頼へと変化していく。

(2)自由のモヤモヤ──「自由に働く」は、同時に不安と責任を抱えて働くことだった

【ケース】フリーランスになったときは、「やっと自由に働ける!」と本気でワクワクしていた。けれど、ふたを開けてみると現実はまるで違う。少し休もうとすると、「このあいだに次の案件が来なくなったらどうしよう」という不安が頭から離れない。かといって仕事を詰め込めば、今度は心も体もじわじわ削られていく。「ここで断ったら次はないかも」と怖くなって、どの依頼にも「大丈夫です」と返してしまい、徹夜明けのまま打ち合わせに出て、その足で夜まで修正作業。気づけば、土日も祝日も関係なく、カレンダーは仕事でぎっしりだ。

いちばんこたえるのは、大企業の人との打ち合わせかもしれない。自分たちの給料が稼働時間とあまり結びついていないからか、「一度ミーティングしません?」と悪気なく声をかけてくる。始まって10分もするともう雑談モードに入り、「最近どこか旅行しました?」なんて話で、気づけば1時間が溶ける。そのあいだ、こちらの売上はゼロで、残るのはモヤモヤだけ。そうしているうちに、「自分が動き続けないと死んでしまう」ような働き方が当たり前になり、やっていることは「給料が少し高いだけのサラリーマン」と変わらない気がしてくる。

フォロワー数はそこそこいるのに、マネタイズできていないから、数字だけ増えても安心にはつながらない。会社員だった頃より自由なはずなのに、現実はスケジュールに追われ、慢性的な寝不足で毎日フラフラ。フリーランスの自由って、実際は「責任も不安も全部セット」ってことなんだなと身に染みてる。(31歳男性・フリーランスデザイナー・年収450万円・元広告代理店勤務)

【解説】フリーランスになって気づくのは、自由は思っていたほど自由じゃないということだ。休めば不安になるし、働けば働くほど心も体もすり減っていく。相場がわからず安く受けてしまい、値上げしたくても「切られたらどうしよう」と怖くて言い出せない。デザイン系は修正がやたら多く、時給にしたら驚くほど低い。将来どう成長していけばいいのかも見えない。SNSを開けば、まわりのフリーランスがきらびやかに活躍しているように見えて、焦りと自己嫌悪が積み重なっていく。それでも、自分の力で仕事を取り、納期を守り、生活を回している。それだけで、本当に立派なことだ。誰にも守られず、自分の名前ひとつで責任を背負って働くというのは、想像以上にタフで、そして尊いことでもある。だから、行き詰まるのは当たり前のこと。

フリーランスは、実は成長の機会が少ないともいわれている。誰にも相談できないまま、自分の限界にぶつかる瞬間がやってくる。そんなときは、思い切ってもう一度会社員生活に戻るのも悪くない。優秀な人ほど、環境を変えてチームでも挑戦しているという。恥ずかしいことなんて、ひとつもない。そして、抜け出す方法は確かに存在する。打ち合わせの時間を最初に明確に決める。SNSでの発信を通して、自分の仕事を継続的に生み出す仕組みをつくる。そうすれば、「切られたら終わり」という働き方から抜け出せる。仕事の受注を「選ばれる側」から「選ぶ側」へ。自由とは、時間の多さではなく、「自分で選べる余裕」のことだ。モヤモヤするのは、まだ自分をきちんと大切にしたいと思えている証拠である。その感覚がある限り、何度でも人生は立て直せる。

(3)挑戦のモヤモヤ──「夢を形にした」はずなのに、残ったのは責任と孤独だけだった

【ケース】起業したときは、本気で「夢を形にできた」と思っていた。でも今、頭の中を占めているのは、資金繰りと社員の生活のことばかりだ。うまくいっても、つまずいても、最後に責任をかぶるのは全部自分。仲間や家族がいても、この重さだけは誰ともシェアできない。受託の仕事でなんとかキャッシュを回し、会社を生かし続けてはいるものの、あの頃の勢いはもうない。事業の出口も見えず、正直なところ、やっていることの多くは「延命ゲーム」に近い。VC(ベンチャーキャピタル)からの連絡も途絶え、期待されている実感もない。このまま会社を畳んだとしても、おそらく誰からも何も言われないのだろう、という予感さえある。

スタートアップエコシステムに翻弄され、持ち上げられては落とされて、最後に手元に残るのは、孤独と責任の重さだけ。しかも、その外部の期待も一貫していない。少し前までVCは「赤字を掘れ」「グロースに全振りしろ」と言っていたのに、気づけば「やっぱり黒字化が大事」と手のひらを返す。上場したらしたで、今後は東証から「5年で時価総額100億に届かなければ上場廃止」と釘を刺されるらしい。どこまで行っても、「ここまで来れば安心」という地点は永遠にあらわれない。挑戦しているつもりで走り続けてきたのに、立ち止まってまわりを見渡すと、逃げ場のない場所に追い込まれたまま「挑戦させられている」自分の姿に気づく。(34歳男性・スタートアップ経営者・起業5年目・従業員30名)

【解説】起業したときは、「これから自分の力で生きていくんだ」と胸が高鳴った。けれど現実は、想像とはまるで違っていた。資金繰りに追われ、社員の生活を必死に守り、投資家の期待と重たいプレッシャーのあいだで揺れ続ける。昨日は「攻めろ」と背中を押され、今日は「黒字化しろ」と厳しく責められる。上場しても、安心なんて簡単には訪れない。SNSには「資金調達○億円」「急成長ベンチャー」といった派手な言葉があふれているけれど、その裏で多くの経営者が、ギリギリの現実と戦っている。

事業が止まるのは、才能がなかったからじゃない。この仕組み自体が、誰かを削りながら回っているからだ。だから「耐えるしかない」と自分を責めなくていい。会社をたたんでも、そこで積み上げた経験は間違いなく残る。人を巻き込み、資金を動かし、何度も苦渋の決断を重ねてきた経験は、決して無駄にはならない。それは、次の挑戦の確かな土台になる。

アメリカでは、ユニコーン企業の創業者の平均年齢は45歳ともいわれている。挑戦に、早すぎるも遅すぎるもない。起業はゴールではなく、人生の途中にある大切な通過点だ。「もう限界かも」と感じたときこそ、次に進むための準備が始まっている。経験はすべて、あなたの中で生き続ける。挑戦は、何度でもできる。

(4)バリキャリのモヤモヤ──「強い女」の看板を背負わされて、降りる場所が見つからない

【ケース】仕事で結果を出すたびに、決まり文句みたいに「バリキャリだね」と言われる。でも、自分からそのポジションを取りにいった覚えはほとんどない。ただ目の前の仕事に必死で食らいついてきただけだ。気づいたときには「強い女」というラベルを貼られていて、そのイメージどおりに振る舞うことが、義務みたいになっていた。後輩からは「◯◯さんって、なんでもそつなくこなしますよね」と持ち上げられるけれど、心の中ではいつも「いや、こっちはずっとギリギリなんだけど」って叫んでいる。圧倒的なエネルギーで物事を回していく先輩たちの背中を見ながら、「自分にはあそこまでの馬力はない」という劣等感が刺さる。なのに、外からは同じ「バリキャリ枠」にひとまとめにされていく。その窮屈さに、息が詰まる。

本当は、「私はバリキャリだから大丈夫」と自分に暗示をかけないと、会社に向かうエネルギーが保てない。自分の意思で突っ走っているというより、気づけばそのレールに乗せられていた「受動的バリキャリ」に過ぎないのに、職場でも家でも「頼れる強い女」でいることを期待される。「らしくない」と言われるのが怖くて、本音や弱音は飲み込み、結局またいつもの鎧をまとう。どんな状況でも、自分ひとりで立っていられるように。それは覚悟というより、もはや生存戦略。でも夜ひとりになると、「これって本当に自分が望んだ人生なの?」というモヤモヤが押し寄せてくる。(30歳女性・総合商社勤務・年収1200万円・独身)

【解説】「バリキャリだね」と言われるたびに、胸の奥が少しチクッと痛む。自分でそうなりたかったわけじゃない。ただ、目の前の期待にひたむきに応えてきただけ。でも、いつの間にか「強くてなんでもできる人」というイメージがしっかりと張りついて、そこからもう簡単には降りられなくなっていた。本当は、もう少し肩の力を抜いて働きたいのに、「頼れる人でいてほしい」という周囲の無言の空気に押されて、つい強い自分を演じてしまう。気づけば、頑張るのが当たり前になっていて、弱音も涙もそっと隠すようになった。夜、ひとりになったときにふと思う。「これって、本当に私が望んだ生き方なのかな」。でも、それは甘えなんかじゃない。むしろ、ちゃんと自分の心を正直に見つめている証拠だ。大事なのは、完璧を手放すこと。「家ではけっこうポンコツです」って笑えたり、仕事で少し抜けているところを見せたりするだけで、まわりも安心して、自分もずっとラクになる。

バリキャリは鎧じゃない。必要なときに着脱可能なやわらかな服のようなものだ。強い日もあれば、弱い日もある。それでいい。頑張ることも、立ち止まることも、どちらもあなたらしさ。完璧さよりも、自然体でいること。力を抜いても大丈夫。その穏やかな余裕こそが、これからの時代をしなやかに生き抜く本当の強さだ。

☆ ☆ ☆

いかがだったでしょうか?

この本を読めば、マウントという補助線で自分と世界を見つめ直し、納得して生きる力を取り戻せるはず。そんなヒントが詰まった一冊をぜひ書店やオンラインでチェックしてみてください。

『モヤモヤをなくせばうまくいく マウント社会をこう生き抜け』
著/勝木健太 小学館
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勝木健太 かつき・けんた
1986年生まれ。京都大学工学部卒業。三菱東京UFJ銀行(現:三菱UFJ銀行)に入行。PwCコンサルティングおよび監査法人トーマツを経てフリーランスとして独立。2019年にAnd Technologiesを創業し、2021年には同社をみらいワークス(現東証グロース上場)へ売却。売却後は、執行役員としてリード獲得DX事業部を統括し、2年間の任期を満了して退任。著書に『「マウント消費」の経済学』(小学館)、『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』(ダイヤモンド社)、企画・プロデュース実績に『人生が整うマウンティング大全』(技術評論社)など。

構成/DIME編集部

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