“意趣返し”という言葉は、漢字の並びからポジティブな意味を連想しがちですが、実際は違います。今回は、“意趣返し”の意味や使い方、使用時の注意点を掘り下げていきます。
“意趣返し”について解説していただいたのは『たった一言で印象が変わる大人の日本語100』(ちくま新書)など、多数の著書を持つ国語講師の吉田裕子さんです。
「意趣返し」の意味とは?
“意趣返し”(読み方:いしゅがえし)の意味は、仕返しをすること、復讐をすること。
“意趣”には、“考え”“思うところ”“恨む心”“遺恨”など、複数の意味があります。
“意趣返し”といったときには、「恨みを晴らすために仕返しをする」という意味になります。
「意趣返し」はどんなシーンで使う?
“意趣返し”の意味を踏まえると、使用頻度はそれほど高くありません。
ビジネスシーンにおいては、業界内のライバル同士の競争を評したり、
身近な人同士のいざこざよりも、ある程度距離のある対象を論ずる際に使われています。
日常会話においては、“仕返し”“やり返す”といった表現を使うのが一般的です。
「意趣返し」の使い方の注意点は? よく見かける間違った使い方
先述したように、“意趣返し”の“意趣”には“恨み”のほかに“思っていること”という意味があります。そのため“お礼”“お返し”という意味があると勘違いしてしまうケースもあるようです。
また、恩返しにも仕返しにも使われる「借りを返す」と同様の意味だと勘違いする例もあります。
【NG例文】
・あのとき助けてもらったので、意趣返しをしたいと思います。
→“恩返し”“借りを返す”などの意味で使っているのであれば、NG。“意趣返し”の意味は“仕返し”。
「意趣返し」の例文は?
“意趣返し”の例文を通じて使い方をイメージしていきましょう。
・今回のA社の対応は、弊社への意趣返しとも受け取れる。
・彼の行動は意趣返しだったのかもしれない。
・いつか意趣返しをしたいと心の中で思って来た。







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