書籍『ほったらかしで年間2000万円入ってくる超高配当株 投資入門』が話題沸騰。
元消防士の「かんち(@kanti990)さん」にインタビューを敢行しました。前回のインタビューからわずか1か月、ついに金融資産10億円を達成されたそうです!
今回は、初心者でもできるスクリーニングのしかたを紹介していただきました。マネックス証券でのスカウター機能を使ったもので、マネックス証券に口座があれば無料で使えます。
――かんちさんに伺いたいのは、欲しい銘柄の見つけかたです。まず、「どの銘柄がよいか」調べる方法を具体的に教えてもらえますか?
実際にスクリーニングするときは、マネックス証券の「銘柄スカウター」で3つの指標を入れて絞り込みます。マネックス証券の「銘柄スカウター」は、口座があれば無料で利用できる機能です。
(1)PER……15倍以下
(2)PBR……1倍以下
(3)配当利回り……3.5%以上
――やってみます。これですかね?「おすすめスクリーニング」を変更して……。これでいいですか?
はい、合っていますよ。
――分析指標で
・割安性、予想PER(会社予想)をチェックして
・割安性、PBRをチェックして
・配当・株主還元で予想配当利回りをチェックして
それぞれ数字を入力すればいいわけですね。
――できました!258件ありますよ?※検索結果は2026年1月15日時点
スクリーニング方法、合っていますよ。そして、ここから、利回りの高い順に見ていきます。
気になる銘柄があれば、ここから業績を見ます。10年間、売上高、営業利益が伸びていれば合格です。
――さっそく、一番上の、配当利回り5.89%のプリモグローバルホールディングス(367A)を見てみますか。
――通期業績推移を参考にすると、売上高は2期連続増収、通期業績推移は順調ですが、上場して間もないので、10年間の売上はまだわからないみたいです。様子見ですかね?
ブライダルジュエリー専門店ですか。業績もよさそうですね。このまま業績がのびたらおもしろいと思います。
――さっそく高評価いただけました!ではこの萩原電気ホールディングス(7467)はどうですかね?やはりグラフは右肩上がりだといいですよね。
萩原電気ホールディングス(7467)は1200株保有しています。
――かんちさん保有株でしたか!
指標も安く、配当も高い(配当利回りは4.87%)ですね。
2025年7月28日に佐鳥電機(7420)と経営統合を発表して、2026年4月からは共同持株会社、MIRAINI(ミライニ)ホールディングスになります。経営統合したら補完できて、さらにのびるのではと思って買っています。
――では、ニチリン(5184)はいかがでしょう?こちら、谷口も保有しているのでご意見を聞きたくて……。
ニチリンも強いので保有していますよ。この企業は、二輪車のブレーキホースのシェアがほぼ100%でトップメーカーです。
――これは1つずつ見ていかなくちゃですね。
そうです。株価が上がるかは預言者じゃないので言えませんが、あとは、業種を絞り込まずに、ご自身のよいと思う銘柄を見つけて、株価が下がるタイミングを待ってみてください。
かんち流!株主優待での銘柄選びも教えてもらった!

ストック部屋は整頓されていて、何があるか一目瞭然。
――かんちさん、株主優待目的だと銘柄選びが違うと伺いました。
投資を始めたころは、株主優待のある銘柄、そして割安な銘柄を探していました。
ところが、優待株では割安な株はなかなかありません。株主優待が欲しくても上で紹介したスクリーニングでは、かなりの数がこぼれ落ちてしまいます。
そこで、優待株だけは別の基準で買っています。配当+優待利回りで4%以上あれば合格。優待の利回りですが、独自の計算方法で、自分で計算しています(金券は100%、食事券は80%、商品は50%、割引券は0%であることが多い)。
先ほどのマネックス証券のスカウター機能など、他の指標は無視して独自の計算方法です。
そして株主優待についても、2種類の方法で運用しています。
(1)おおざっぱに株主優待だけが目的で買っている株
(2)株主優待がもらえて、ちゃんと業績が伸びている株
このうち、(1)の株は、株主優待が廃止になったら発表の翌日に売ります。そして、(2)のちゃんと業績が伸びそうな株は売らないです。
――明確なルールがあるわけですね。(2)だと、オリックス(8591)とか、JT(2914)、日本取引所グループ(8697)あたりでしょうか。
はい、あとは今後、もし株主優待がなくなっても持ち続けるのは、ヒューリック(3003)とか共立メンテナンス(9616)とかサンフロンティア不動産(8934)とかイエローハット(9882)とか……。
――スクリーニング以外にも購入検討する方法はありますか?
買う理由はスクリーニングだけではありません。さまざまな情報を収集します。行くお店に株主優待があれば検討しますし、投資家同士での口コミも参考にします。最後は、自分の基準にしたがって、条件に合えば買うし、合わなければ買わないです。
割と、自分自身の勘を大切にしていて短期的な決算はまったく気にしていません。著書『ほったらかしで年間2000万円入ってくる超高配当株投資入門』で書いた通り、貯株(「貯金」のように株を買い、売らずにいることで、配当金や株主優待を受け取る投資手法)をすすめているので、自分年金、つまり、配当金のインカムゲインが大事と思っています。四半期の決算が悪くてもよくてもそのまま保有です。
――含み損でもそのまま保有ですか?
はい、基本的には含み損でもそのまま保有しています。逆張りすることが多いので、私が買うと最初は含み損になりやすいです。底値で買えない限りは含み損になります。レアケースですが、もし何年も含み損だと、買う時期を間違えたか見込み違いと思って、売るときもありますね。
――そういえば、Xのフォロワーさんの「ぽこたん@AI活用×投資家」さんが主力32銘柄のうち、割安な銘柄ランキングを作成していました。これを真似すれば、かんちさんに近づけるのかもと思っちゃいました。
ありがたいですね。まあでも、私の買い値と現在の株価は違ったりもするので、すべて同じにするのではなくて銘柄選びはご自身がいいと思ったものを、いいタイミングで買うのが一番と思いますよ。
――たしかにそうですね。2025年を振り返ると、「トランプ関税ショック」と呼ばれる2025年4月のタイミングで自動車関連の銘柄を多く買われたと言っていました。あの時、自動車関連銘柄が下がったと思うのに……。
トランプ関税で逆風が強い銘柄ほど良く下げるので(いつもよりも安値で買えるため)、逆張りで当然買います。
私が好きな銘柄はエンジンの部品を作っている会社(フジオーゼックス(7299))で、読みが当たりました。世界的なEVブームで、海外の高級自動車メーカーが一部のエンジンの生産を終了したニュースを聞いたのですが、他のエンジン部品メーカーが撤退することで、残存者メリットで大儲けする図式が当面続くはずと予想しました。
――株価、2025年4月からの推移を見ると上がっています!
欧州連合(EU)が2035年のエンジン車を禁止する方針でしたが、12月にはそれを撤回することとなりました。その時にエンジン部品を作る工場が少ないため、残存者メリットがあるわけですね。これは長期間続く気がします。
これはアメリカ合衆国でもエンジン車規制が叫ばれていましたが、規制緩和されましたし、同じような事が起きていますね。
売上高、営業利益、経常利益も上がっています。これは読み通りです。
一部の人は、EV普及によってエンジンの部品を作っている会社の利益は下がりそうと思ったのかもしれませんが、私は買いました。こういった読みが当たると楽しいですよね。
――これは、ねじれが起こって、他企業が撤退することで寡占事業になるという可能性もあるというわけですね!勉強になります!私も、こういった連想ができるように努力します。
金融資産10億円を達成した個人投資家、かんちさん。憧れる人も多い凄腕投資家さんの、銘柄選びを教えていただけました。自分なりの「主力銘柄」、見つけたくなります。ありがとうございました!
文/谷口 久美子







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