確定申告で配当控除を使う方法

配当控除を受けるには、確定申告で配当所得の課税方法として総合課税を選択する必要があります。ここでは、e-Tax(電子申告)を利用した確定申告の流れを中心に、配当控除の適用方法と申告時の注意点を解説します。
■配当控除を受けるための確定申告の進め方
配当控除は、課税方法の選択や入力内容に誤りがあると、正しく適用されません。申告を進める際は、以下のポイントを確認しましょう。
まず、特定口座年間取引報告書や配当金の支払通知書などを用意します。作成コーナーの「申告する所得の選択等」画面では「株式等の譲渡(売却)、配当、利子」にチェックを入れ、続く画面の「金融・証券税制」から入力に進みましょう。
なお、配当所得は「特定口座での取引」と「特定口座以外での取引」で入力方法が異なります。入力方法の詳細については、e-Tax・作成コーナーヘルプデスクに実際にお問い合わせがあった上位70のFAQ【入力・保存】を参照してください。
■申告ミスを防ぐためのチェックリスト
配当控除を確実に適用するには、申告内容を一つずつ確認することが重要です。次の項目を順にチェックしてください。
1.総合課税にしているか
総合課税を選択しているかを確認します。申告分離課税や申告不要制度を選んだ場合には、配当控除は適用されません。
2.対象外の配当が含まれていないか
外国法人からの配当や、J-REITの分配金が含まれていないかを確認します。これらは配当控除の対象外です。
3.源泉徴収税額を正しく入力しているか
配当受取時に源泉徴収された所得税(復興特別所得税を含む)の金額が、申告書に正しく入力されているかを確認します。
4.必要経費として算入しているか(該当する場合のみ)
株式などを取得するために借入をしている場合は、その利子が配当所得の計算上、必要経費として適切に算入されているかを確認します。
5.控除率が正しく計算されているか
課税所得が1,000万円を超える場合、超過部分の配当控除率が引き下げられているかを確認します。
これらを事前に確認し、申告ミスを防ぎましょう。
配当控除を賢く活用して税負担を最適化しよう

配当控除は、企業段階で課税された利益への二重課税を調整し、所得税を直接減らせる制度です。課税所得がおおむね695万円以下であれば節税効果が期待できますが、所得税の還付があっても住民税や社会保険料の負担が増え、結果的に損になるケースもあります。
まずは自分の課税所得がどの税率帯にあるかを確認し、実効税率で計算してみましょう。そのうえで、株式の売却損の有無、社会保険料や扶養判定への影響も含めて判断することが重要です。
配当控除は「使えば必ず得をする制度」ではありません。確定申告によって所得の扱いが変わる点を理解し、還付額だけでなくトータルでの税負担を見極めたうえで、自分にとって最適な課税方式を選択しましょう。
構成/岡本 清







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