日立製作所(以下、日立)は、2026年1月6日から1月9日まで米国ネバダ州ラスベガスにて開催された世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2026」に出展。AIで社会インフラの革新を実現する戦略と、具体的なソリューションに関する発表を行なった。本稿では同社による事後リポートをベースに、その内容を振り返っていく。
CES 2026における日立の主な発表とハイライト
■HMAXの展開
日立は次世代ソリューション群HMAXの幅広い展開により、AIで社会インフラを革新することを発表した。日立レールが最初に導入したHMAXは、現在、変革が求められる3つの複雑な社会インフラであるモビリティ、エネルギー、産業分野に展開されている。
このソリューション群は、フィジカル・デジタル両方のアセットから得られる膨大なデータを活用。先進的なAI(Perception AI、生成AI、Agentic AI、フィジカルAI)を統合するとともに、長年にわたる運用システムの導入・保守で培った日立の深いドメインナレッジを生かすことで、革新的な価値を提供する。
HMAXはプロダクト、OT、AIを掛け合わせる日立ならではの強みによる、同社の戦略的な成長における主要なドライバーと位置付けられている。
■Foundryセッション:Pioneering AI Technologies for the Physical World
日立アメリカのCMOであるArya Barirani氏と、NVIDIAのロボティクスおよびエッジAI担当バイスプレジデントであるDeepu Talla氏によるセッションでは、両社の協業が、どのように現実世界での応用を加速させ、フィジカルAIの力を安全に活用することでより効率的で自律的な未来を実現していくのかを探った。
■Integrated Industry Automation
バッテリー分野向けとして、精密解析・検査システム、ロールプレス、ドライクリーンルーム、ロボット活用自動化ソリューション、OT-ITプラットフォームなどの提供により、歩留り改善や品質向上を支援する。
さらに、リチウムイオン電池ライフサイクルマネジメントの提供により、資源循環の促進や環境負荷の低減に貢献していく。
また、バイオ医薬分野向けとして、日立の培養シミュレーションとAIによるパラメータの製造工程へのフィードバックにより、製造リードタイムを3分の1に短縮する。
そして説明可能なAIを活用することで、複雑な医療データから主要なバイオマーカーを抽出して臨床判断を支援する「ヘルスケアデータ分析プラットフォーム」や、再生医療向けにバリューチェーン全体のトレーサビリティを確保する「HVCT RM(Hitachi Value Chain Traceability for Regenerative Medicine)」を提供する。
■日立レールとGoogle Cloudの協業
持続可能なモビリティ分野でのリーダーシップ強化のため、日立は鉄道業界のDX加速に向けた協業を発表した。
Google Cloudの先進的なAI・サイバーセキュリティ技術と、GlobalLogicの高度なデジタルエンジニアリング能力を活用することで、日立レールはオペレーション効率を向上させ、鉄道業界の自律化・省エネルギー化への移行を推進している。
GlobalLogicは、この戦略的パートナーシップにおいて、リーダーシップ、実行、技術提供、戦略的整合性の各面にわたり中核的かつ主体的な役割を担い、「One Hitachi」として推進するという目的の実現に貢献している。
■OT/IoTセキュリティにおけるHitachi CyberとNozomi Networksの提携
日立システムズの海外子会社としてHitachi Cyberブランドでグローバルのサイバーセキュリティ・サービスを展開するHitachi Systems Trusted Cyber ManagementはNozomi Networksとの戦略的協業を発表。世界水準のOT・IoTモニタリング・可視化ソリューションを提供していく。
このパートナーシップは、産業分野におけるHitachi Cyberの深い知見とNozomi Networksの最先端セキュリティ技術を融合。エネルギー、モビリティ、製造分野の重要インフラを脅かす物理的およびサイバーの脅威から守るための包括的な防御フレームワークを構築するものだ。
最先端の日立のソリューションを体験
日立ブースでは、来場者に以下のテーマでインタラクティブなデモや展示ゾーンを通じた体験を提供した。
■HMAX Mobility, HMAX Energy, HMAX Industry
HMAXソリューションによる社会インフラの変革を紹介。インテリジェントな可視化と制御、タスクの自動化などを通じ、お客さまの成果と社会への提供価値を最大化。
■ソフトウェア定義型自動車 (SDV)
日立のデジタルエンジニアリングとクラウドベースのAIソリューションが、次世代のインテリジェントでコネクテッドな車両を支える様子を実証。
■AIシミュレーションによる精度検証
NVIDIAの技術を活用することで、複雑な物理環境においてAIをテスト・検証するために高度なシミュレーションを活用し、導入前に安全性と信頼性を確保する方法を紹介。
■日立の研究開発
次世代AI活用による現場作業者支援、物流、脱炭素化など、未来に向けた最先端ソリューションのデモンストレーション。
関連情報
https://www.hitachi.com/ja-jp/
構成/清水眞希







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