3品⽬…冷たい前菜「おかゆ寿司」は初めての味わい!
3品⽬は、ある意味⼀番の問題作「おかゆ寿司」。いったいどうやったら、あのやわらかいおかゆを寿司にできるのか想像もつかなかったが、この⽇は、キハダマグロを芯にして、⾊鮮やかな⼤根をごく薄くスライスしたものでおかゆを巻き上げ、細巻きのように仕上げている。⼤根のシャキシャキした⾷感とおかゆのやわらかい⾷感のコントラストが新鮮だった。
4品⽬…温かな前菜「カユロワイヤル ポロねぎ」
4品⽬は「カユロワイヤル」。「ロワイヤル」は卵とブイヨンを蒸した洋⾵茶碗蒸しで、おかゆテラス⾵の卵がゆをイメージした料理とのこと。蓮根チップスの下にはやわらかく煮込んだポロ葱があり、その下にはとろりと蒸しあげた卵、さらにその下におかゆと百合根が⼊っている。おかゆを中⼼とした異なるやわらかさのハーモニーとともに、ポロ葱と卵とおかゆ、百合根の⽢さのハーモニーも楽しめる⼀品だった。
5品⽬…⿂料理「旬の⿂のポワレ そのエキスで炊いた⾹り⽶ サフランとシトラスのニュアンス」
⿂料理に使⽤されているこの⽇の「旬の⿂」は、北海道産のクロソイ。⾹ばしくグリルされ、トッピングとしてフェンネルと柑橘類の⾹りの泡が添えられている。
驚いたのはその下に敷かれているオレンジ⾊のおかゆ。「⾹り⽶」とも呼ばれるジャスミン⽶にサフランを加えておかゆに炊き上げている。ジャスミン⽶はタイ料理ではよく⾒かけるが、おかゆで⾷べたのは初めて。普通に炊いたものより、おかゆにしたほうが⽢い⾹りが強く感じられる気がした。またおかゆにオレンジ⽂旦が⼊っているのにも驚いたが、ジャスミン⽶の⾹りのせいか違和感がなく、⿂のトッピングの柑橘の⾹りの泡とよく調和していた。
6品⽬…⾁料理「四万⼗ポーク肩ロースの鉄板焼き」
3種から選べる⾁料理は「四万⼗ポーク肩ロースの鉄板焼き」をチョイス。断⾯をバラ⾊に仕上げた四万⼗ポークの鉄板焼きの下には、鮮やかな6⾊のおかゆソース(緑⾊がルッコラ、⻩⾊がかぼちゃ、紫が⾚ワイン、⽩が根セロリ、ピンク⾊がビーツ、⿊が⿊麹)が敷かれている。⾁のアクセントとなるソースとしては弱いような気もしたが、⾁の焼き具合が⾒事でソースの必要性を感じなかったこともあり、ソースというよりはつけあわせとして楽しんだ。
7品⽬…おかゆ「⽩がゆ オレンジ⽩菜」
7品⽬にしてついに、シンプルな「⽩がゆ」が登場。おかゆにした時においしいお⽶のうまみや粒感を追求し、⻑野県産「幻の⽶コシヒカリ」と⼭形県産の「つや姫」をブレンドして、じっくり煮込んだ野菜と⽔と塩で作り上げている。具は、⽢みの強いオレンジ⽩菜で、仕上げにオリーブオイルをかけている。すべてがお⽶の⽢みを引き⽴てていて、これぞ究極のおかゆという感じ。
8品⽬…デザート「ココナッツミルクのリオレ バナナのジェラートとキャラメルナッツ」
デザートで選んだのは、「ココナッツミルクのリオレ バナナのジェラートとキャラメルナッツ」。バナナのジェラートの下に「リオレ」いうミルクで煮込んだお⽶のおかゆが敷かれている。ココナッツミルクで煮込んでいるせいか、少しエスニックな⾵味もあり、コースの仕上げにふさわしいやさしい味わいだった。
9品⽬…⼩菓⼦「おかゆを素材に作ったカヌレ」と季節のお茶
⼩菓⼦としておかゆを素材に作ったカヌレ、季節のお茶として⿅児島県産の⽇本茶「さえみどり」が出て、コースは終了。
⾷べる前は、「いくらおかゆがもたれないからといって、9品もあったらさすがにもたれるのでは」と⼼配したが、⼿を変え品を変えて、⾷べたことのない新たなかゆ料理が出てくるので、正直、おかゆを9品⾷べたという実感もないほど。「おかゆって、こんなに変幻⾃在の料理だったのか」と驚いた。
だが、さまざまなビッグヒット・スイーツを⽣み出し、⽇本のスイーツ界を牽引しているグレープストーンがなぜ、お粥料理専⾨店を出したのか。担当者に聞いた。
「おかゆを通して、新しい⾷の価値を訴求したい」
おかゆテラス広報担当の島⽥⽒によると、こうした思い切った業態の店をオープンしたそもそもの理由は、同社の企業理念にあるという。
「弊社は『価値創造企業』という企業理念を掲げており、お菓⼦以外の分野も常に検討しております。2021年7⽉、軽井沢に“⼈と、⾃然と、動物の共⽣”をブランドコンセプトとしたレストラン『クレソンリバーストーリー旧軽井沢』をオープンしたのもその⼀例です。今回、様々な検討を重ねる中で、⽇本の⾷⽂化の根幹にあるお⽶に注⽬し、新しい⾷ジャンルとして表現することで新しい⾷の価値を訴求したいと考え、『おかゆテラス』を開業いたしました。ベンチマークとなる業態が過去に存在しなかったためにメニュー開発は⼀からのスタートとなり、⾮常に苦労しましたが、この店をきっかけに今後、おかゆ料理を提供するお店が増えることを願っています」(島⽥⽒)。
店を訪れたのはオープン後1週間ほどの年末だったが、⾷事をしていた2時間ほどの間に、興味を抱いて中をのぞきこむ⼈、店に⼊り説明を聞く⼈がかなりいた。ディナータイムのメニューがフルコース⼀択なのでハードルは⾼いかもしれないが、ランチタイムのメニューも魅⼒的なのでぜひそこから始めて、この刺激的なフルコースを体験してみて欲しいと思った。
取材協⼒/おかゆテラス 取材・⽂/桑原恵美⼦







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