働くクルマの新提案! スズキ「EVERY WAGON WANPAKU RIDER」と「SUPER CARRY WORK& PLAY PRO」~東京オートサロン2026の突破車たち~【後編】
2026.01.15
新春恒例イベント「オートサロン」が今年も開幕された。前回記事ではダイハツ「ハイゼット トラック PTO ダンプ 大発命(ダイハツメイ)」をレポートしたが、続く後編では、スズキによるふたつのカスタムモデルをお届けするぞ!
昭和ロマン感じるダイハツの「ハイゼット トラック PTO ダンプ 大発命」~東京オートサロン2026の突破車たち~【前編】
今回お話を伺ったダイハツの秦さん(左)と米山さんで「ダイハツの大発命です!」と声をあげる 新春恒例イベント「オートサロン」が今年も開幕された。メーカー自身の出展…
エブリイワゴンベースの「ワンパクライダー」
まずはエブリイワゴンベースの「ワンパクライダー」から。ご説明頂いたのはスズキの鈴木さんだ。
「エブリイワゴンワンパクライダー」は、小さいお子さんのいるファミリーをターゲットにしたカスタマイズカーになっております。 ベースにしているエブリイワゴンの特徴としましては、 軽自動車の中では最大クラスの荷室で荷物をたくさん詰める車両であること。 小さいお子さんのいる家庭では荷物が非常に多くなると思いますが、 このエブリイワゴンであれば、そういった荷物と共に家族でお出かけができるというところから、エブリイワゴンをベースにしたカスタマイズカーを製作しました。
フロントマスクのカスタマイズポイントはバンパー、グリル、フードガーニッシュを押し出しの強い造形に変更し、加えてカラーリングをフォージュド(積層)カーボン調の加飾模様とピアノブラックのコンビネーションでよりタフなアウトドアギアの雰囲気に仕立てました。フォージュドカーボン調加飾は水圧転写フィルムと言う印刷技術を使い奥行き感のある柄に仕上げました。
ボディカラーはこの車専用に開発したマジェスティックリープグレーを採用しています。これは見る角度によって色合いが変わるカラーでして、黒をベースにした加飾と組み合わせてよりタフなイメージになっているかと思います。それに加えてオレンジのアクセントやサイドデカール、ホログラムを使ったデカールを組み合わせてよりアウトドアギアらしさを表現しました。
装着パーツとしては大型のフラットルーフキャリアを用意しました。その上に市販品のルーフボックスやサイドカーテンターブといったものを載せております。後方にはストライダー(ペダルレスの足こぎ自転車)を今回4台製作しまして、3台はルーフの上に固定できるような専用のアタッチメントを製作して取り付けております。
ストライダー4台のうち2台は弊社の2輪車「GSX-8T」と「GSX-8TT」のグラフィックを模しています。他にブルーのストライダーはクロスビーのカスタマイズカーのカラーを模したもので、もう一台はジムニーのカラーを模したものとなっています。
このカスタマイズカーの使用シーンとしては、お父さんがお子さんにストライダーを買ったのですが、ストライダーカスタムという世界もありまして、お父さんがそのカスタムにハマって、 家族でストライダーレースに参加しよう! と言うもの。お父さんは2輪車も所有していろいろな外遊びを楽しんでいる方と言う設定ですので、こういったアウトドアテイストのデザインで、車内にもそういった便利機能を満載した車両に仕立てました。
エブリイワゴンのニーズとしてここ最近特に注目度が高いのは車中泊です。また、荷物をたくさん積むニーズとしては小さいお子さんがいるファミリーもあるかと思いますので、そうしたファミリー層にもエブリイワゴンという車をより知っていただきたいですし、「こんな風に仕立てると、アウトドアギアみたいにも使えますよ!」というところをアピールしたいと思います。
内装に関しては、ブラック・コーディネートです。いま販売しているエブリイはベージュ内装ですので、かなりギア感が増していると思います。
車内の天井キャリアは用品設定しているルーフネットを黒く仕立てた特注品で、通常品はシルバー仕上げでの販売となります。
ちなみにこちらはクシタニとのコラボキャップなんですが、カッコいいですよね。実はクシタニさんとは同じ浜松の地元企業同士なのです!
上側のLEDのランプはワークライトで、走行中は点けてはいけないライトです。アウトドアシーン、キャンプシーンって暗い中での作業もあるので、そうした時に夜間照明として使える装備として、アウトドア方面で流行っていますね。
全体にまとまり良く仕上がり、デザイン担当としても「このままみなさんにお届けしたい!」という気持ちがあります(!)ので、アイテムによっては市販化が実現出来るかも知れません。
最近では商用車、ビジネス車をプライベートで使うニーズや製品についての反響が多くあります。商用車はもともと商売の道具ですから、これまではまず荷物や道具が主、人が従だったんですよね。しかしここ最近、いろいろと車の安全性や快適性といったところ、つまり働く人の快適さも重要だよねというところ見直しが図られてきていて、車としてより快適に使えるようになってきています。ですから商用車なんだけど、日常使いもできるようなものに新しいニーズがあるのではないか? というところで今回の提案となりました。
お次はスーパーキャリイだ!
スズキの働く車の代表選手「キャリイ」のトラック展示を見ていこう。ご担当はスズキ「スーパーキャリイ ワーク&プレイプロ」開発担当の伊藤ニ三男さんだ。
なぜこの展示車を作ったかというと、ベースになったスーパーキャリイというのは、当然仕事のためのトラックなのですけど、趣味や遊びという要素を元々持っていることをお伝えしたかったからです。たとえばシートがリクライニングできるなど、荷台をすこし減らすことで居住性を上げる方向にデザインしていること等はその好例です。
さらに今回「ハードカーゴ」さんとやりたかった理由があります。というのも、仕事の道具や機能としてラックが欲しい、ハシゴを乗せたいといったリアルなお客さんがいるところに、そしてカッコよくしたいよねというポリシーを持たれているからなのです。我々もそういう想いをもっておりましたので、ハードカーゴさんとすり合わせをしながら、進めてきたわけです。
昨今「WORK & PLAY」ニーズが増えてきてます。逆に言うと、そういうお客さんも取り込みたい、アピールしたい考えています。だから2台目、3台目の車としていかがでしょう? といった切り口でどんどん普及させたいと思っています。
ボディカラーのオレンジは、何十種類といろんなプレートを作って、デザイナーが光を当てた時の見え方などをいろいろ検討して決定したものです。今回のショーモデルに選んだのは、この色が黒とすごく相性がいいからです。色自体は2025年8月から新色としてスーパーキャリイに追加したオレンジですが、いずれこういうような黒との相性が求められる前提で選ばれた色でした。本来マイナーチェンジを期に投入する予定だったのですが、「新色だから早く入れよう!」と前倒しした経緯があります。ただ当初は反応が薄かったのですけど、新型スーパーキャリイを展示すると「いいじゃん、いいじゃん!」となり間もなく人気色に。だからスーパーキャリイのオレンジは結構な割合で受注が入っています。
現在は「仕事として必要な人+α」で客層が広がっている感じですね。こういったイベントを通して「SUPER CARRY WORK & PLAY PRO」の評判を確認し、どのような仕様・用品が求められているのか検討を進めていきたいと思います。我々はベースになる車両をしっかり作って提供することが使命。そこにカスタマイズして楽しむ人、アフターで用品を作るメーカーさんなどの提案が加われば様々なシーンで盛り上がるし、結果として、サードパーティさんや我々の商売にうまくつながってくるといいのではと思っています。
取材・文/前田賢紀







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