年末開催の「Save The Cats Concert」に見る、音楽で猫を助ける力
昨年夏、筆者はこの@DIMEで「8月16日渋谷で開催!音楽で野良猫を救う、新しい形のチャリティー『Save the Cat concert』主催者の想い」という記事を執筆した。
8月16日渋谷で開催!音楽で野良猫を救う、新しい形のチャリティー「Save the Cat concert」主催者の想い
野外で暮らす猫を保護し里親に繋げるボランティア。そのボランティアを支援することの必要性… 環境省がリリースしている「動物の愛護と適切な管理」というページによると…
本イベントは収益の全額を、日頃から野良猫を保護したり避妊・去勢を施してその繁殖を食い止め、不幸な命が増えないよう地道に活動している保護団体に寄付するために企画されたチャリティーコンサート。
第1回は2025年8月16日に渋谷で開催となり、その直前に主催者である神俊美さんに取材し、開催の意義や経緯についてのお話を伺うことができた。
そして同年12月27日。
今度は「Save The Cats Concert」の第2回目となる公演が、西船橋のコンサートサロンALKASにて開催された。
年末、たまたま千葉に滞在していたため、今回は筆者も無理を行ってその模様を取材させてもらうことができた。
今回は、まず第1回目の収益とその用途。さらにその第2回目公演の模様について。そして第3回公演の予定に関する話をしてまいりたい。
前回の収益は全額寄付済み。猫のためのチャリティーコンサート
まず、はじめに昨年8月16日に開催された第1回公演の収益についてだが、これは2回目公演に先駆けて主催の神さんから送付いただいた資料に1円単位で詳しく記載されている。
チケットの収益が45,000円。
現地での来場者からの支援金が40,000円。
これにチケット販売手数料が▲3,600円で、その振込手数料に▲220円。
そこから2つの団体にそれぞれ40,000円ずつ。合計で80,000円の寄付を行っている。
最終的に収益として残ったのは、1,180円という結果となった。こちらは次回繰越金となっている。
開催ホールの使用料は別途発生しているが、こちらは運営にかかる経費として主催側が捻出した形に。これにより、収益は文字通りすべて保護活動の支援のためのものとして使用される形になった。
第2回開催におけるホールの使用料金も、当然主催側が捻出した形となる。
なおこちらの収支詳細、寄付先に関しては、当日来場した観客全員に配布するパンフレットにも記載されている。
演奏家は全員ボランティアとして、今回も無償出演
「Save The Cats Concert」では、出演する演奏家は全員コンサートの趣旨に賛同し、無報酬で協力している。
12月27日に開催されたコンサートでは、主催の神さん含め4名+サプライズゲスト1名を含む、計5名が出演。
訪れた大勢の来場者からは、演奏終了のたびに大きな拍手が送られていた。
私事になってしまうが、こういったコンサートを観客席で体感するという経験があまりなかった。
が、有り体に書くと「こんな凄いプロがチャリティーに同意し、出演するとは」と感嘆するようなクオリティ。
コンサートホールは十分暖房も効いていたが、美しい音圧が鼓膜に直撃することで、何度も鳥肌が立ってしまった。
「Save The Cats Concert」の入場チケットは1,000円で販売されていたが、額面以上の価値の詰まったコンサートだったと思える。
主催者に聞く、次回開催予定
さて、「Save The Cats Concert」の第3回公演は既に開催が決定している。
詳しい次回開催スケジュールについて、代表の神さんから説明を受けたため、こちらで共有させていただきたい。
松本 先日は第2回のチャリティーコンサート開催、お疲れさまでした。
間近で拝聴させていただいたプログラムのすべてが素晴らしかったです!
ここで一つお聞きしたいのですが、第3回開催のスケジュールは既に決定されていると伺いました。
差支えなければ、その日取りと場所を教えていただきたいです。
神さん 次回公演は、6/20土曜日に、東京都大田区の「ピアノサロンノア」にて開催いたします!
最寄り駅は田園調布です。
素晴らしいピアノを常設したサロンで、すでにおなじみになりつつある音楽家による素敵なひとときをお届けします。
ぜひ足をお運びいただき、保護猫ボランティアさんへのご支援の輪を広げていただけますと幸いです。
また、ただいま、Save the Cats Concertの公式ホームページも作成しており、2/1ごろ公開予定です。
これまでの収支報告や次回公演のご案内、過去公演のパンフレットなどはそちらでも掲載しますので、ご覧いただけますと嬉しいです!
もう一度考えたい、他人事にしておけない野良猫と保護団体事情
猫の殺処分数は、年々着実に減少傾向にある。
これは愛護センターに持ち込まれた猫が処分されるよりも、各地の保護団体が積極的に引き取ってお世話をし、里親につなげるという努力を続けている結果と言える。
ただし未だにすべての野良猫が保護され、里親につながっているわけではなく、交通事故や感染症、虐待、夏の暑さに冬の寒さ、そして飢えによって命を落としている。
加えて昨今は、一部の保護活動家がそのキャパシティを超えた数の猫を収容してしまい、多頭飼育崩壊に陥ってしまうケースも珍しくない。
こういった個人・団体はどうしても周囲から認知されやすく「可哀想な猫を拾ったが飼えないから、あそこに託してしまおう」という形で頼られがちだ。
とはいえ人の手は多くても2本しかないので、その手で救える数なんて、本来はたかが知れている。
まして個人でやっている活動となると、マンパワーが乏しいため長期的にまとまった数の猫の管理を、となるとかなり難しい。
そういった保護活動家を支えるのは、任せっきりでキャパオーバーにさせないような配慮も大事だし、人的サポートも大事になるし、当然資金面の援助も有効。
お金がなければ、猫を医療にかけることもできない。
「Save The Cats Concert」は、誠実かつ地道に活動している保護団体へその収益を寄付することで、日頃の活動を応援するという趣旨を持つチャリティーコンサートである。
野良猫問題はなるべく多くの人が現状の問題点を理解して、この解決のために動く人の努力を知ること。これでようやく前進するものだと筆者は考えている。
そこで言うとこのようなコンサートは、多くの来場者が問題の一端に触れるきっかけを得られる場ともなった。
次回開催は6月20日(土)、場所は東京都大田区のピアノサロンノア。
お近くにお住まいで、音楽が好きで、猫も好きという方は是非、足を運んでみては?
【取材協力】
Save The Cats Concert
文/松本ミゾレ







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