前回は、「不動産クラウドファンディングとは何か」という基本的な仕組みについて解説しました。
1万円で不動産オーナー!?最近よく聞く「不動産クラウドファンディング」の正体
「不動産クラウドファンディング」という言葉を、最近よく目にするようになりました。 投資関連の記事や広告、SNSなどで見かけるものの、正直なところ「よく分からない…
今回は一歩進んで、株式投資や投資信託、REIT(不動産投資信託)と比べたときに、不動産クラウドファンディングがどのような位置づけになるのかを整理していきます。
投資を考える際、多くの人が最初に悩むのは「結局、何を選べばいいのか」という点でしょう。
それぞれの特徴を理解すると、不動産クラウドファンディングがどんな人に向いているのかが見えてきます。
第2回は引き続き、不動産クラウドファンディングサービス「LEVECHY(レベチー)」を運営する高将司さんに語っていただきました。
日々の価格変動は気にする必要なし
まず、多くの人にとって最も身近なのが、株式投資や投資信託です。
株式投資は、企業の成長に期待して株を購入し、値上がり益や配当を狙う投資です。
一方、投資信託は、複数の株や債券などをまとめて運用する商品で、少額から分散投資ができる点が特徴です。
前回の記事でも簡単に触れたように、これらに共通しているのは、「価格が日々変動する」という点です。
市場が開いている間は、常に評価額が動きます。
そのため、短期間で利益が出ることもあれば、相場の下落で評価額が大きく下がることもあります。
この値動きに魅力を感じる人もいますが、反対に、
「価格が気になって落ち着かない」
「相場を見る時間が取れない」
と感じる人も少なくありません。
不動産クラウドファンディングは、こうした投資とは性格が異なります。
多くの案件では、あらかじめ運用期間と想定利回りが設定されており、日々の価格変動を追いかける必要がありません。
投資家は、運用期間が終わるまで待ち、期間終了後に分配を受け取る、という流れになります。
値動きを楽しむ投資というより、「決められた条件で運用を任せる投資」に近いイメージです。
REIT(不動産投資信託)との違い
不動産クラウドファンディングと比較されやすいのが、REITです。
REITも、不動産を裏付け資産とする金融商品であり、複数の不動産から得られる賃料収入などを投資家に分配します。
一見すると似ているように感じられますが、実際には大きな違いがあります。
最大の違いは、REITが「上場商品」である点です。
株式と同じように市場で売買されるため、REITの価格も日々変動します。
不動産の価値そのものだけでなく、金利動向や株式市場全体の影響も受けやすいという特徴があります。
一方、不動産クラウドファンディングは、原則として途中売却ができません。
その代わり、運用期間中は市場価格の変動に左右されにくく、不動産そのものの収益性に集中した設計になっています。
REITは“不動産をテーマにした金融商品”、不動産クラウドファンディングは“不動産そのものの運用に近い投資”だと考えると分かりやすいと思います。
不動産クラウドファンディングが向いている人

ここまでの違いを踏まえると、不動産クラウドファンディングが向いている人の輪郭が見えてきます。
例えば、次のような方です。
・日々の値動きを気にせず投資したい
・少額から不動産投資に触れてみたい
・株式投資とは異なる収益源を持ちたい
・運用をプロに任せたい
一方で、短期間で大きな値上がり益を狙いたい人や、自由に売買したい人にとっては、物足りなく感じるかもしれません。
重要なのは、「どれが優れているか」ではなく、「自分の目的に合っているか」です。
不動産クラウドファンディングは、株や投資信託の代わりに投資資金のすべてを投じるべき手法ではなく、資産形成の選択肢の一つとして位置づけるのが現実的でしょう。
次回は、不動産クラウドファンディングの「リスク」について掘り下げます。
元本割れの可能性はどこにあるのか。
どんな点に注意すればよいのか。
「安定して見えるけれど、本当に安全なのか?」
そんな疑問に、順を追って答えていく予定です。
取材・構成/フォーウェイ 仲山洋平
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■【著者】高 将司(こう・しょうじ)
1985年、東京生まれ。起業家・投資家。株式会社LEVECHY代表取締役。
2006年にサヴィルズ・ジャパン(英国本社)へ入社し、日本市場立ち上げに参画。最年少ながら実績を伸ばし、基盤構築に貢献した。2012年にジャパン・プロパティーズ株式会社を設立し、2024年に株式会社LEVECHY(レベチー)へ社名変更。
「金融の民主化」を掲げ、不動産クラウドファンディングを運営。現在、会員数は約25,000人、累計運用資産は230億円を突破し、業界を代表するサービスへと成長させている。堅実な成長を重ねながら、金融と不動産の未来をデジタルで切り拓くことに挑み続けている。
株式会社LEVECHY







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