英語を自由自在に操れるようになったらどんなにいいか……誰もが一度はそんな憧れを抱くことだろう。しかし、英語学習を始めたものの、数か月あまりで挫折してしまう人はかなり多いようだ。
AI英会話「スピーク」はこのほど、英会話学習における「成功」と「失敗」の分かれ目を科学的に解明するため、麗澤大学外国語学部教授 森秀夫氏監修の下、英会話学習の成功者・失敗者計606名(成功者206名 / 失敗者400名)を対象に「英会話学習成功者、失敗者から比較する英会話学習実態調査」を実施し、その結果を発表した。
英会話学習は三日坊主ではなく3ヶ月坊主?
英会話学習を始めてから挫折するまでの期間を聞いたところ、失敗者の44.4%が3ヶ月以内(1ヶ月以下22.5% + 2ヶ月9.3% + 3ヶ月12.6%)に学習を辞めていることがわかった。
失敗者の学習開始時の意欲(モチベーション)は10点満点中「7~10点」の高得点者が多く、やる気不足が原因ではないことがうかがえる。
また、英会話学習を始めたきっかけを聞いたところ、最も多かった回答は成功者は「海外の人とコミュニケーションしたい」(62.1%)、失敗者は「自己成長/スキルアップ」(46.0%)となった。全体的に成功者の方が多くの理由を選択しており、具体的な目標を複数持つことは英会話継続の一つのポイントである可能性が見て取れた。
成功の鍵は「週3回以上」のアウトプット!成功者は失敗者の3倍話していた
「英語を話す実践機会(AI等を含む)をどのくらい設けていたか」を尋ねたところ、成功者と失敗者で大きな差が生じた。 成功者の23.8%(毎日11.2%+週3回以上12.6%)が「週3回以上」話す機会を持っていたのに対し、失敗者で同頻度を確保できていたのはわずか7.8%(毎日5.5%+週3回以上2.3%)にとどまり、これは約3倍の開きがあった。
失敗者は「インプット学習」、成功者は「アウトプット学習」を評価
「効果があったと思う学習方法」についての回答も対照的な結果が見られた。 成功者が挙げた2トップは1位「発話練習(55.8%)」と2位「実践会話(48.5%)」であり、実際に英語を声に出すアウトプット型の学習を重視している。
一方で、失敗者が重視していたのは1位「リスニング(39.3%)」や2位「単語を覚える(35.5%)」といったインプット型の学習が挙げられた。
失敗者の多くは「知識を入れてから話そう」とする傾向があるが、成功者は「話す練習(発話・実践)」から入っていることがわかった。
また、成功者、失敗者どちらも「学校での英語授業や学習」「TOEICの学習」「英検の学習」はいずれも15%切り、評価されていない学習法であることがわかった。
英会話学習に過去費やしてきた合計のお金事情を聞いたところ、成功者206名の平均が37万8512円、失敗者400名の平均は16万4794円と倍以上の差が生まれた。
また、成功者、失敗者合わせて、最も高額だった回答は700万円(失敗者)となった。
成功者も失敗者も英語を話すのは怖い。メンタルブロックが挫折の一因に
「英語を話すこと」に対する恐怖度を10点満点で聞いたところ、恐怖度が最大の「10点」と回答した人の割合は、成功者が9.7%、失敗者は10.5%とほとんど差が見られない結果となった。
また、ネイティブの英語を話す外国人に対して、自分の意志を伝える自信はあるか英会話力に関して質問をしたところ、自信がある(非常に自信がある、自信があると回答した合計)と答えたのは成功者11.7%、失敗者11.5%とあまり差がなかった。英会話学習を継続していてもネイティブと話す自信を持てない人が多く、日本人の英語に対する苦手意識が見て取れた。
英会話学習成功者で、TOEICの点数が780点以上と高得点の方に限定して、同じく英会話力の自信を確認すると、自信がある(非常に自信がある、自信があると回答した合計)と答えたのはわずか31.0%に留まった。
普段から英語を積極的に学習している英語上級者であっても、英会話に対する心理的ハードルは高いことがわかった。
専門家コメント
英会話学習は、モチベーションが高くても、具体的な目標や行動がないと継続につながりにくい
学習開始時のモチベーションは感情に左右されやすく、時間の経過とともに低下しやすい傾向があります。そのため、やる気の高さだけに頼った学習は長続きしにくいと言えます。英会話学習を継続するためには、モチベーションに加えて、達成基準が明確な目標設定と具体的な行動計画を持つことが重要であることが、明らかになりました。
学習効果を高める上で、週3回以上のアウトプット(話す機会)を確保することが重要
この点は、アウトプット理論が示す次の三つの利点から説明できます。
(1) 自分の英語のギャップに気づけること。すなわち、使いこなせる英語と使いこなせない英語が明確になります。
(2) 相手の反応を通じて、英語が通じたかどうかの仮説検証ができること。
(3) 話しながら英語の言語知識への意識が高まること。例えば、「過去形にしなかった」「主語が he なのに動詞に s を付け忘れた」といった点に、学習者自身が気づくようになります。
これらの点から、英会話力を高めるためには、インプット中心の学習だけでなく、アウトプット中心の学習を意識的に取り入れることが重要であると言えるでしょう。
ネイティブスピーカーと話すことへの恐怖心は、多くの学習者が抱く自然な反応
多くの学習者は、間違った英語を話してしまうことを恐れ、ネイティブとの会話に強い抵抗を感じています。しかし、英会話力の向上には、間違いを避けることではなく、間違いから学ぶ経験を重ねることが重要です。そのため、恐怖心がなくなってから話すのではなく、恐怖心を抱えたままでも、短い発話を繰り返すことが求められます。
その具体的な方法として、AIとの英会話練習が有効です。AIが相手であれば、心理的負担を抑えた状態で安心して間違えることができ、文法や表現の添削を通して学びにつなげることができます。ネイティブと話す前にAIでウォームアップを行い、少しずつ自信をつけていくことが効果的でしょう。
●プロフィール
麗澤大学外国語学部教授。上智大学大学院修士課程修了。英語教育が専門。
25年以上にわたり、旺文社『全国大学入試問題正解 英語』の解答者として大学入試問題を分析。多くの日本人が難解な英文を理解できるのに話せない現状に疑問を抱き、中学レベルの英語を実際の会話で使えるようにする方法を研究している。
主な著書に、『4コマ漫画で英語1分間スピーキング』(学研)、『AREA式で2分間英語スピーキング』(学研)、『見たまま秒で言う英会話』(ダイヤモンド社)、『英検2級ライティング超対策15回模試』(コスモピア)など多数ある。
<調査概要>
調査名 :英会話学習成功者、失敗者から比較する英会話学習実態調査
調査対象 :英会話学習成功者(全国の20~60代男女、n=206)
英会話学習失敗者(全国の20~50代男女 n=400)
調査方法 :英会話学習成功者 1年以上英会話学習を継続できているスピークユーザー
英会話学習失敗者 インターネット調査
調査実施期間 : 2025年12月4日~9日
出典元:スピークジャパン合同会社
構成/こじへい







DIME MAGAZINE






















