蛇口をひねれば出る水道水。これを日常的に飲んでいる人はどれくらいいるのだろうか?
日本の水道水はWHO基準を上回る厳しい検査体制で管理され、世界でも数少ない「安全に水道水を飲める国」だ。しかし近年、有機フッ素化合物(PFAS)と呼ばれる化学物質が世界的に問題視され、日本でも一部地域の水道水や地下水、河川などからPFASが検出された。
水の安全性が不安視されるなか、日本でも2026年4月の水道法改正で水質管理の基準がより厳格化される予定だ。
一方、天然水からもPFASが検出され事例も報告されており、「自然由来=安全性を保証」とは必ずしも言えなくなったいま、日常的に口にする水への正しい理解が求められている。
このような背景を踏まえ、ナックはこのほど、水道水の飲用適性が高く、国として水質管理の制度・基準が整備されている主要国として選定した日本、アメリカ、ドイツ、イギリス、アイルランド、ニュージーランドを対象に「水道水に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。
1.水道水の飲用状況:日本は42.7%で最下位、「全く飲まない層」は他国の2倍~4倍
海外では水道水を日常的に飲む割合が高く、ニュージーランドで 74.3%、イギリスで 60%、アイルランドで 69.4%となった。一方、日本は 42.7%と6カ国で最も低く、「全く飲まない」層も他国に比べて割合が多いことがわかった。
2.水道水を飲まない理由:海外は「安全性」を重視。日本は「味」も飲まない理由の一つに
アメリカ、イギリス、アイルランドでは「安全面に懸念」が6割を超え、安全性を優先する傾向が示された。一方、日本では「安全面に懸念」とほぼ同率で「味」を選んだ人がいたことから、水道水に安全性とおいしさの両方を求めていることがわかった。
3.世界のPFAS認知度:日本人のPFAS認知度は6カ国で最下位――半数以上が「聞いたことがない」と回答
アメリカ、ドイツ、イギリスでは3人に1人以上がPFASを「知っていて内容も理解している」と回答した。一方、日本ではPFASを「聞いたことがない」と回答した人が 51.3% と過半数に達し、6カ国で最も高い結果となった。
まとめ「日本人の水選びに潜む意識の差――安全性理解が求められるPFAS問題」
今回の調査から、日本人の水選びには海外との意識の差があることが明らかになった。海外では水道水において多くの国が安全性を最も重視する傾向が強く、PFASのリスクへの認知も進んでいる。一方、日本は、PFASの認知度が6カ国で最も低く、水の安全性に関する正しい理解やPFASへの認知が十分に浸透していないことが明らかになった。
日本は水の安全性が高いといわれるがゆえに、その安心感が見えないリスクへの理解を遅らせる要因となっている可能性も示唆される。PFASは目に見えない化学物質であり、地下水や天然水からも検出される事例が報告されている。正しい理解が必要とされる今、確かな情報に基づく選択がますます重要になる。
<調査概要>
調査名 :水道水に関する意識調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年10月22日~10月28日
対象 :日本、アメリカ、ドイツ、イギリス、アイルランド、ニュージーランドの20代以上、各300名(計1,800名)
出典元:株式会社ナック
構成/こじへい







DIME MAGAZINE















