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流行中のインフルエンザ「サブグレードK」はどれくらい危険?医師が教える変異種の真実

2026.01.05

インフルエンザが流行し、小中学校で休校や学級・学年閉鎖が相次いでいる。1年前の年末年始はインフルエンザの患者が急増したが、今後も多くの人の移動が予想され油断することはできない。

今流行している変異型の「サブグレードK」の話題があらゆるメディアで取り上げられている。今まではあまりインフルエンザの変異型について言及されてくることはなかったが、いったいどういう特徴を持った型なのだろうか。ちぐさ内科クリニック覚王山院長の近藤千種先生に話を聞いた。

流行の兆しを見せる「サブレグレードK」の正体

現在流行しているのは、インフルエンザの「A型」だ。例年1月ごろまでは「A型」が流行し、ピークを迎え、その後「B型」に変わっていく。

では、「サブグレードK」という変異種とはいったいなんなのだろうか。

「『サブグレードK』とはA型インフルエンザを遺伝子系統で細かく分類した時の一つの亜系統に該当します。今シーズン日本で検出されたA型インフルエンザのうち、H3N2型という分類が最も多い。その90〜96%が『サブグレードK系』に属していることがわかりました。グレードやサブグレードというのは、ウイルスを家系図のように細かく分類した名前で、同じA型H3N2の中でも少しずつ特徴が異なる仲間がいて、その中の今年の主流がK系統という意味です」

■気になる特徴は?

話題になっている「サブグレードK」だが、症状や出方など、昨年まで流行していたインフルエンザと大きな違いはあるのだろうか。

「基本的に、従来のインフルエンザと比べて、特別に重症化リスクが高いというデータはありません。国立感染症研究所やイギリスの保健安全庁の評価でも、症状や重症度は従来のH3N2と大きく変わらないとされています。ただ、K系統は感染が広がりやすい可能性が指摘されています。これはウイルス自体の性質というより、ここ数年H3N2の流行が少なかったことで小児を中心に免疫が弱くなっていることや、過去の感染やワクチンによって獲得してきた抗原が体内より減少していることが影響していると考えられます。つまり、ウイルスが特別に強くなったわけではなく、人間側の〝免疫の貯金〟が減っているという要素も流行の背景にあるのではないかと思います」

■インフルエンザの変異を怖がりすぎる必要はない?

コロナ禍を経て、「変異」という言葉を聞くと怖いイメージがあるが、インフルエンザの変異株は怖がる必要はないということだ。

「インフルエンザの変異は毎年必ず起こる普通の現象です。インフルエンザはRNAウイルスで遺伝子コピーの精度が低いため、〝抗原性ドリフト〟と呼ばれる細かな変異が常に起きています。変異だから特別に怖く危険というわけではなく、通常の現象なので心配する必要はありません。毎年何らかの変異種が出てきており、医療の現場では系統の話などは普通に出ていました。しかし、コロナ禍を経て〝変異株〟という概念が一般に知られるようになりました。皆さんご自身の生活に関わることなので、興味を持つようになった。そのため、ニュースなどに取り上げられるようになったのだと思います」

インフルエンザというと、ワクチン接種が感染対策、重症化予防として有用だが、現在接種しているインフルエンザワクチンはこのサブグレードKに対応しているのだろうか。

「有効性はあると考えてよいでしょう。感染を完全に防ぐことは難しいかもしれません。しかし、重症化予防効果はしっかり期待できるでしょう。国立感染症研究所の抗原性試験では、今年接種しているワクチンの株とサブグレードK系の間に一定の交差反応性が確認されています。どういうことかというと〝交差免疫〟といい、ワクチンの成分と完全に一致していなくても、似ていればある程度免疫が働くというインフルエンザ特有の現象です」

現在流行しているのはA型のサブグレードK系ということだが、この先、どうなっていく見込みなのか。

「このシーズンに関しては、K系統が主流のまま推移すると考えられています。1月以降はインフルエンザが最も流行しやすい時期です。A型からB型に流行が切り替わる時期でもあるため、既に一度罹っている人も、もう一度かかるというケースも増えてくると思います。ワクチンを接種し、日常の中でできる感染症対策は継続してください」

変異型が流行しているからといっても、特に恐れる必要はないという。ただ、感染しやすい可能性はあるため、手洗いやマスク、生活習慣を整えるなど、感染をしないための努力は怠らないようにしたい。

近藤千種医師プロフィール

内科学会認定内科医、抗加齢医学会認定専門医。帝京大学医学部を卒業後、総合犬山中央病院、ちくさ病院副院長などを経て2023年10月名古屋市内に「ちぐさ内科クリニック覚王山」を開院。‎

取材・文/田村菜津季

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