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いよいよスタート!大河ドラマ「豊臣兄弟!」の主人公・秀長って何者?歴史大好き芸人が語る〝最強のナンバー2〟の実像

2026.01.04

2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』は、戦国時代を勝ち抜いた豊臣秀吉の弟である武将・豊臣秀長が主人公!……ですが、「秀長ってどんなことをした人?」と思っている方は多いはず。

そこでお笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当であり、歴史上の話を噛み砕いて楽しく伝えてくれる歴史好き芸人の房野史典さんに、豊臣秀長についての疑問や大河の見どころについて聞きました!

『豊臣兄弟!』とは?

NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」 リリース情報より引用

天下統一を成し遂げる兄・豊臣秀吉と強い絆で結ばれた弟・豊臣秀長を主人公に、戦国時代を力強く生き抜いた豊臣兄弟が成し遂げた下剋上を描き出す。秀長役を仲野太賀、秀吉役を池松壮亮が演じる。大河ドラマ65作目。

【房野史典(ぼうの・ふみのり)プロフィール】

1980年、岡山県生まれ。名古屋学院大学卒。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」ツッコミ担当。歴史好き、戦国武将好きが高じてネット上に書いた文章が「わかりやすい!」と注目を集め、『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』として出版。その後も著書多数。同じ歴史好き芸人の金田哲(はんにゃ.)、山本博(ロバート)、長谷川ヨシテル(れきしクン)、いけや賢二(元犬の心)、桐畑トール(ほたるゲンジ)とともにユニット「ロクモンジャー」を結成、イベント等で活躍している。

秀長がいなかったら〝秀吉による天下統一〟はなかった!?

──今年の大河ドラマの主人公が豊臣秀長だと知って、どう思われました?

いやぁもう戦国ファンからすると「スゲェいい!」と思いました。一緒に活動している歴史好き芸人ユニット「ロクモンジャー」のみんなも「おー!」と盛り上がってましたね。

──とはいえ、戦国ファン以外だと知名度は低いですよね?

やっぱり歴史上の人物の知名度って、学校の教科書に載ってるか、メディアで取り上げられるかなんですよね。でも菅義偉元総理の愛読書が堺屋太一さんの『豊臣秀長 ある補佐役の生涯』だったりするので、知ってる人は知ってる存在。だから大河ドラマになることで、一気に知名度上がるはずです!

──NHKのドラマ紹介では「『秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった』とまでいわしめた天下一の補佐役・秀長の目線で戦国時代をダイナミックに描く波乱万丈のエンターテインメント!」とありました。

秀長がいたから秀吉は天下統一できた、っていう存在なんです。わかりやすく言うと「超有能なナンバー2」であり、唯一「秀吉の代行」ができた人。戦国時代の中でも最強のナンバー2だったと言っていいと思います。だからもし秀長が長生きしていたら、その後の秀吉の跡継ぎだった豊臣秀次や、茶道で有名な千利休の自害といった、一般的に言われている〝秀吉の暴走〟にまつわる、周りのゴタゴタがなかったんじゃないかって言われているんです。

──秀吉は1537年生まれで1598年没、秀長は1540年に生まれたと言われていて、1591年に没しています。

秀吉と秀長のお父さんは違う人じゃないかと言われていたんですけど、最新の研究だと同じだったという説もあって、よくわかってないんです。

また身分は百姓ですけど、お父さんの姉妹が苗字のある家に嫁いでいて、これはそれ相応の身分じゃないと無理な話なので、おそらく織田大和守に仕えていた、その村で力のあった百姓の家だったんじゃないかって言われているんです。

でも早くに亡くなったみたいで、それで家が没落して貧乏になったらしいです。とはいえ、いつどうやって秀吉と秀長が信長のところへ行ったのかという経緯だったり、秀吉が信長の草履を懐で温めたみたいないろんな逸話だったり、そういうことも含めて実際のことはよくわかってない、というのが本当のところで。

──となると、『豊臣兄弟!』ではその出自だったり、織田信長に仕えることになったきっかけ、よく耳にする有名エピソードだったりをどうやって描くのか楽しみですね。

そうなんですよ! 大河ドラマって時代考証が入りますけど、研究ではよくわかってないところを脚本家や作り手の方たちが補って「ドラマ」として見せてくれるのが面白いところなんです!

秀長は「調整力のバケモノ」

──秀吉の弟として、秀長はどんな立場だったんでしょう?

秀吉は「パフォーマンス男」だったので、これもどこまでホントの話かわかりませんが、例えば信長が「壁の修理、遅っせぇな!」と言ってることを知ると「やりますやります!」と手を挙げて、実際にやり遂げて信長から「やるじゃん」と言われて出世していくんですけど、おそらくドラマではそういう無理難題を秀吉が持って帰ってきて、秀長が「困る~!」と言いながらも着実にサポートしていく、みたいなことが描かれていくんじゃないかなと期待してます。

ホント、マジで秀長は、秀吉がやりたいこと、叶えたいことを実現してくれるんです。

しかも秀吉って「ここはこうして、ああしてね!」みたいに指示が超細かいんですけど、それもキッチリ具現化しちゃう。とはいえ案件があって指示をされたとしても、時間や労働力がないと無理なもんは無理なんですけど……全部やっちゃうんです!

──さすが戦国時代最強のナンバー2ですね。

秀吉は難しい場面での判断と対応するスピードが尋常じゃなく早くて、しかも演出力と自己プロデュースに長けた人なんですが、一方の秀長は「調整力のバケモノ」。

戦国時代って合戦で打ち破った相手の家をぶっ潰す、みたいなイメージがあると思うんですけど、実際は戦の後に交渉して、勝ったほうが有利になる条件を相手に飲ませて、勢力を広げていくんです。今で言うと企業のM&Aみたいなもんですね。

自分のところの「豊臣ホールディングス」の子会社にしたり、グループに入れた上で、相手の武将に「とりあえず君にはこれまで通り社長やってもらうけど、失敗したり謀反を起こしたりしたら……クビね?」みたいな(笑)。

そういう交渉ごとが秀長はめちゃくちゃ上手かった。しかも秀吉に唯一意見ができる人だから、みんな秀長のところに「実はこんなことがあって……」みたいな話や相談事を持って行ったし、トップの秀吉からの細かい指示も調整して伝えていたんです。

さらには秀吉の代わりに戦にも行くし、しかも強かった。もう豊臣ホールディングスの仕事を全部やってるみたいな人で、そんな秀長の働きがあったからこそ豊臣家は日本一になっていくんです。そういった意味では、戦国時代の英雄たちを描いたこれまでの大河ドラマの主人公とは異なるタイプで、令和の時代にピッタリな人物だと思います。

──でもちょっと待ってくださいよ、それほど優秀ですべてのことを一手に引き受けているということは、仕事が属人化して……。

そうなんですよ! 秀長が死んだ時、秀吉は慌てたはずなんです。だからもし秀長が早く死ななかったら、その後の豊臣政権をサポートした俗にいう五大老・五奉行(※)の制度もなかったかもしれない。

もっと言っちゃうと、徳川家康の台頭もなかった可能性もある。つまりそれは「江戸時代がなかったかもしれない」とも言えるワケで、そういうことを想像するとめっちゃ楽しいですよね!

※五大老……徳川家康、前田利家(後に前田利長)、毛利輝元、宇喜多秀家、小早川隆景(後に上杉景勝)

※五奉行……浅野長政、石田三成、増田長盛、長束正家、前田玄以

家康と激突した〝小牧・長久手の戦い〟を見逃すな!

──1560年、織田信長は今川義元と激突した合戦「桶狭間の戦い」で名を挙げますが、秀吉と秀長は……。

秀吉と秀長が合戦に参加してるかどうかも定かじゃないですし、まだその頃は何者でもなく、動向がわかってない時期の出来事なので、ドラマでどう描くのかとても楽しみですね。おそらく合戦で一番の見どころになるのは、「小牧・長久手の戦い」になると思います!

──本能寺の変で織田信長が1582年に死んだ後の1584年、信長の次男・信雄&徳川家康陣営と秀吉陣営が激突した合戦ですね。

この時、秀長の名前って「長秀」だったんですよ。それをこの小牧・長久手の戦いの時にひっくり返して「秀長」に変えているんです。もともと「長秀」は織田信長からもらった名前で、だから「長」がついているんですけど、それを「俺ら、もう織田に仕えている人間じゃないんで。羽柴は織田よりも上!」とアピールするためにひっくり返したんです。

秀吉チームは信雄をガンガン攻めてギブアップさせ、家康を退けたんですが、そこでも秀長はネゴシエーターっぷりを発揮して、戦の後に秀吉と信雄が会うまでを完全エスコートしているんですよ。さらに、家康が従ったあと「取次」を務めているのも秀長ですから、ホント、調整力のバケモノ!

──それにしても「下剋上上等!」な戦国の世で、なぜ秀長は秀吉のサポート役に収まり続けたんでしょう?

もともと貧乏で没落した農民出身だから何も守るものがない家だったことや、そもそも欲のない人だったんじゃないかと言われているんですが……実はここもよくわかってないんです。

でももしかすると「兄貴、調子に乗りやがって……」とイラッとした瞬間もあったかもしれないので、そこら辺を『豊臣兄弟!』でどう描くのかはマジで注目しています。

とはいえ秀長も秀吉に「ノー!」と言ったことがあって。長宗我部氏を攻める「四国攻め」に先陣として秀長が行くんですが、秀吉は「後で行くから先陣よろしく」「攻め方はこうやってね」と細かい指示を出してるんですね。そんな代官の秀長、いざ秀吉が来るという段階になってもプロジェクトの進捗状況がもう初期の初期で止まってる状態だったんですよ。

だから「来ないでいただければもう一生の喜び。僕がどうにかします!」という断りの手紙を出してるんです。それで秀吉も「そこまで言うなら」と任せたら、キッチリ仕事をして、長宗我部氏を降伏させたんです。結果的に、最初で最後の羽柴軍の総大将を務めたこの戦も見どころになるでしょうね。

──では最後に『豊臣兄弟!』で話題になりそうな場所をおしえてください。

イチオシは、霧がかかった幻想的な姿から「天空の城」として有名な竹田城ですね。

秀長はこの城を攻めて、後に城主になっているんです。でも竹田城はそれでなくても人気の場所なので、放送される前に行っといたほうがいいと思います。

それ以外だと、秀吉、秀長が生まれたといわれている名古屋の中村区ですね。

それから秀長が治めていたのは紀伊半島の大部分で、後に紀州徳川家の居城となる和歌山城は、秀吉が秀長に築城を命じた城。この城は秀長の部下である藤堂高虎、羽田正親・横浜良慶が普請を担当してるんですが、ドラマではぜひこの部下たちにも注目してください。

秀長に関係する史跡は結構広範囲にありますから、あちこち出かけてみると楽しいと思いますよ!

取材・文/成田全(ナリタタモツ) 撮影/小倉雄一郎

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