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3Dテレビ、VR機器……立体視映像への挑戦が進む
ミラーレス一眼カメラ
2010年前後から、一眼レフカメラの「ミラー」をなくすことで、小型・軽量化を実現した「ミラーレス一眼カメラ」が登場し、人気が高まる。レンズ交換により本格的な撮影ができるのが特徴。「写真をシェアするならスマホよりも良い画質で」という若い女性にも支持された。
2009年 小型軽量&白いカラーで人気を獲得

オリンパス『OLYMPUS PEN E-P1』
マイクロフォーサーズシステム規格を採用するレンズ交換式デジタルカメラで世界最小・最軽量だった。
モバイルルーター
2009年 Wi-Fi機器の接続ニーズに対応!

イー・モバイル『ポケットWi-Fi D25HW』
携帯電話(3G)回線を使用。約80gと軽量で最長約4時間使用できた。ノートPCや携帯ゲーム機など最大5台まで同時接続できる利便性と、月額利用料3000円前後の手頃さで多くのユーザーを獲得。
〝全録〟対応機
2009年 録画&視聴の新しいスタイルを提案!

東芝『CELL REGZA』
14基のデジタルチューナーを搭載し、最大8チャンネルの同時録画を実現した液晶テレビ。このモデルの登場以降、とりあえずたくさんのチャンネルを録画し、後から気になった番組だけを観る〝全録〟視聴スタイルが広まった。
3Dテレビ
2009年公開の映画『アバター』が大ヒットし、3Dブームが起こる。主なテレビメーカーが3D対応のテレビやレコーダーを発売するものの、対応ソフトの不足や専用眼鏡を掛けるという煩わしさから、家庭での普及は進まなかった。
2010年 画質にこだわった3Dブームの象徴的存在

パナソニック『VIERA VT2』
世界初の3D対応プラズマテレビ。左右のシャッターを同期して開閉する3Dグラスが付属。
タブレット
2010年 〝電子書籍元年〟を象徴する名機

アップル『iPad』
スマホの普及が加速する中、より大きな画面で映像、ゲーム、電子書籍を楽しみたいニーズに応えるかたちで登場。初代機は累計1500万台以上の販売に。その後は、他社からもタブレット製品が数多く発売されるようになる。
〈EDITOR’S MEMORIES〉
国内発売前に記事で紹介すべく海外から取り寄せたものの〝技適〟未取得の機種なので国内の通信にはつなげませんでした。(DIME編集 田尻)
デジタル放送録画機
2010年 録画&視聴の煩わしさを解消!

SIE『PS3専用地上デジタルレコーダーキット「torne(トルネ)」』
『PlayStation 3(PS3)』で地上デジタル放送の視聴・録画を可能にする周辺機器。使いやすいUIが高評価を得た。携帯ゲーム機『PSP』への録画番組転送機能も用意。
ポータブルデジタルアンプ
スマホやで携帯音楽プレーヤーで音楽を聴くスタイルが普及する中、より高音質で楽しみたいニーズや、CDより高音質なハイレゾ音源の登場を受け、2010年代に流行した。再生機およびイヤホンと有線でつないで使う。
2012年 高音質な鑑賞体験を提供!

ソニー『ポータブルヘッドホンアンプ PHA-1』
『iPhone』などとのデジタル接続に対応する同社初のポータブルアンプ。音質が高く評価された。
〝自炊〟スキャナー
2012年 ペーパーレス化が驚くほどスムーズ

PFU『ScanSnap S1500』
複数枚の書類を自動で送りながらスキャンできるドキュメントスキャナー。ペーパーレス化が個人レベルでも進む中で、ユーザーが増加。人気を得た背景には、手持ちの書籍をタブレットなどで読むためにスキャンする〝自炊〟のブームもあった。
アクションカメラ
スポーツシーンを動画撮影するために開発された。ジャンルを切り拓いたのは『GoPro』で、その後はソニーやパナソニックなどの国内企業も参入。スマホやデジカメよりも手軽に動画が撮影できた点と、SNSやYouTubeで印象的な動画をシェアしたいニーズから普及が進んだ。
2013年 よりアクティブな撮影を可能に

ソニー『アクションカム HDR-AS30V』
本体約90gと軽量で、最長約2時間の連続撮影が可能。GPSを内蔵し、動画に移動経路や速度の記録を付与できた。
Chromebook
GoogleのOSを搭載するノートPC。WindowsやMacの各OS機よりも低価格(2万〜3万円ほど)でありながら、起動が速く、ウイルスなどに感染しにくい高いセキュリティー性能が特徴。Acer、ASUS、HP、レノボなどが製品をリリースした。
2014年 Google発となる〝第3のOS〟を搭載

Acer『Chromebook C720』
日本で最初に発売された対応製品。当初は法人・教育機関向けに、その後は一般にも販売された。
IoT
2016年 当時注目された〝IoT〟機器のひとつ

Amazon『Amazon Dash Button』
押すだけで商品がAmazonに注文され、配達されるボタン。ラインアップは飲料や洗剤などの日用品を中心に100ブランド以上。価格は1個500円だったが、初回注文は500円の割引が適用されて実質無料なこともあり、試す人が多かった。
スマートウオッチ
2015年 デジタル機器による健康管理をより身近に

アップル『Apple Watch』
1990年代から、PCと連携するスマートウオッチやアクティビティートラッカーは存在していたが、一般に広く利用されるようになったのは『Apple Watch』の登場によるところが大きい。第1世代では、エルメスとのコラボモデル『Apple Watch Hermès』も大きな話題に。
耳を塞がないイヤホン
2010年代後半から、周囲の音が聞こえる状態でも音楽を十分に楽しめる「耳を塞がないイヤホン」が登場。耳に掛けて装着するオープンイヤー型と、頬骨などに音を伝える骨伝導型がある。耳への圧迫感がなく快適で、運動時の安全が確保しやすい。
2017年 〝ヒアラブル〟をいち早く提案!

ambie『sound earcuffs AM-01』
ここ数年で主流となった耳を塞がないイヤホンの先駆け的存在。イヤーカフのように耳に挟んで装着する。ソニーの音響技術を採用していた。
携帯翻訳機
2017年 海外ビジネス&旅行の強い味方に!

ソースネクスト『ポケトーク』
話しかけることで指定した言語に翻訳し、音声で返す双方向通訳デバイス。SIMを内蔵し、Wi-Fi環境のない場所でも利用できることから海外旅行やインバウンドの需要で売れ行きを伸ばした。当初の対応は50言語で現行機種は90言語以上。現在も進化中。
VRヘッドセット
インターネット上に構築された3次元の仮想空間「メタバース」を楽しむデバイスとして2010年代後半から登場。コロナ禍の〝ステイホーム〟を機に、企業の参入も相次いだ。アップル『Vision Pro』をはじめ、該当製品の進化が進んでいる。
2018年 単独で簡単に使える!安価なVR機器

Oculus『Oculus Go』
PCやスマホを必要とせず単体で利用可能。2万3800円(32GB)からという低価格もあり、ヒットした。
日本の録画文化を衰退させた!?デジタル放送と配信サービス
田尻 2000年代後半には、レコーダーのHDDが大容量化したので、片っ端から録画してHDDがいっぱいになり、結局は〝見ないで消す〟ことが増えました。
西田 ビデオテープの時代は基本的に〝録ったら見る〟ものでしたからね。消さずにDVDやブルーレイに残せればいいんですが、それを煩わしくさせ、録画文化をぶっ壊したのがデジタル放送です!
田尻 編集やダビングが、とにかく面倒になりました!!
西田 映像オタクですら前述のパッケージ化をしなくなった。DVDやブルーレイのソフトを買えばいいじゃんと。そもそも録画文化があったのは日本だけ。アメリカだとケーブルTVの膨大なチャンネルで、番組の再放送を繰り返しているから録画しなくていい。
田尻 そのうちにまたやるから、録画する必要がないと。
西田 そう。次世代DVD戦争が起きた時も、録画用ディスクは日本企業しか作らなかったんです。デジタル放送を録画したディスクは、日本製のディスクドライブを搭載したPCでしか再生できないし、今で言えば4K放送を録画したブルーレイって、PCでは視聴できなくなっているんです。
田尻 2015年以降はNetflixやAmazon Prime Videoのサービスが身近になり、録画する必要性はどんどん薄れていきましたよね。
西田 そしてコロナ禍で配信が全盛になり、録画機器の市場は、今やすっかり下火になっています。
田尻 日本では1970年代からガラパゴスな録画文化が花開き、DVDで繁栄を極めたけれど、デジタル放送と配信サービスの登場で消失してしまったわけですね。そのことがよくわかりました!
■ 世界に誇る日本の作品は録画文化の賜物!?
録画すれば気になるシーンを何度も見て脳裏に叩き込むことができる。その結果として映像の知識を育んだ人たちが映像関連の仕事に就いたことで世界に誇る日本の作品が日本で生まれたのでは……と西田さんは考察する。
■ スマホはウエアラブルデバイスに変わる!?
〝通信ハブ〟としてスマホのようなデバイスは今後も残る一方、マップの画面はスマートグラスに常時表示されるなど、一部機能をウエアラブルデバイスで担う動きが加速するのではないかと、西田さんは予測する。
取材・文/小口 覺、清水典之 撮影/園田昭彦、千川 修 イラスト/小島サエキチ 編集/田尻健二郎 撮影協力/絶滅メディア博物館
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DIME1月号
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