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大阪・関西万博に来場した訪日外国人旅行者は156万人、消費額は6085億円規模に

2025.12.31

Mastercardと三菱総合研究所(以下、MRI)、一般財団法人 関西観光本部(以下、関西観光本部)は、2025年4月13日から10月13日まで開催された大阪・関西万博(以下、万博)期間における訪日外国人旅行者の消費行動を分析したレポートを作成した。

このレポートは、Mastercardの匿名化された決済データを活用して、万博の経済効果について関西(2府8県)を中心に、定量的に把握したものだ。

本稿ではMastercard発表のリリースをベースに、その概要をお伝えする。

全国で起こったこと~万博に来場した訪日外国人旅行者の消費額は6085億円

訪日外国人旅行者(2150万人)による全国の消費額は4兆6606億円(前年同期比5,797億円増;14%増)、うち万博来場者(156万人)による消費額は6085億円だった。このことから、万博の来場者による消費が全体の増加分を上回っていることが明らかとなった(図表1)。

<図表1 万博開催期間中の訪日外国人旅行者の消費行動>

また、万博来場者の関西での消費額は2703億円だった。6085億円の半分以上が関西以外での消費となっており、万博開催の経済効果が全国に波及していることがわかる(図表1、図表2)。

<図表2 訪日外国人旅行者のうち万博来場者による経済効果の波及>

訪日外国人旅行者の消費額単価は全国で21.7万円/人だったが、万博来場者だけを見ると39.0万円/人で、万博開催が訪日外国人旅行者の消費単価向上に寄与したことが明らかになった(図表1)。

高付加価値旅行者(日本国内で1人当たりの消費額が100万円以上の旅行者)の消費額も伸長。全国の消費額は8902億円(前年同期比1049億円増、13%増)、関西での消費額は1735億円(前年同期比401億円増、30%増)と大きく伸びている(図表3)。

<図表3 万博開催期間中の高付加価値旅行者の消費行動>

■関西で起こったこと~万博に来場した訪日外国人旅行者が関西広域を幅広く訪問、消費に貢献

関西における訪日外国人旅行者の消費額は9461億円(前年同期比26%増)だった。経済効果は万博開催地の大阪以外にも及び、例えば観光庁登録DMO(Destination Management/Marketing Organization、観光地域づくり法人)である「びわこビジターズビューロー」(滋賀県)のマネジメント区域、同じく「京都山城地域振興社」のマネジメント区域での消費額は、それぞれ前年同期比で169%増、121%増となった。

また、関西の訪日外国人旅行者の市場(発地国・地域)にも変化が見られた。アメリカやイギリスといった欧米からの旅行者数が大幅に増加しており、それぞれ前年同期比41%増、65%増を記録している(関西の訪日外国人旅行者数全体では前年同期比34%増)。

※レポートでは関西2府8県および4政令指定都市(京都市、大阪市、堺市、神戸市)、関西の60の登録DMOマネジメントエリアそれぞれで集計。

■大阪で起こったこと~市内でも特に中央線沿線やベイエリアでの消費が拡大

大阪市内の訪日外国人消費額は5037億円(前年同期比28%増)だった。うち、都心エリア(北区、中央区、浪速区)の消費額は4083億円(前年同期比22%増)だったが、万博会場と周辺のベイエリア(此花区、港区、大正区、住之江区)の消費額は451億円(前年同期比42%増)と大きく伸びた(図表4)。

<図表4 訪日外国人旅行者の大阪市内での消費行動(都心エリア、ベイエリア)>

都心エリアとベイエリア・万博会場を結ぶアクセスルートには、JR北(環状線北回り)、JR南(環状線南回り)、大阪メトロ中央線の3本があり、このうち中央線沿線で消費額が大きく伸びた(637億円、前年同期比65%増)。

一方、JR南沿線での消費(233億円)の前年同期比16%増は大阪市全体(28%増)を下回り、JR北沿線での消費(925億円)は前年同期比5%減となるなど、万博の波及効果に差が見られた(図表5)。

※沿線での消費額:各ルートの駅勢圏(駅から半径500m圏内)での消費額の合計

<図表5 訪日外国人旅行者の大阪市内での経済効果の波及(アクセスルート沿線)>

レポート概要

テーマ/万博期間における訪日外国人旅行者の消費分析
分析期間/2025年4月13日~10月13日(6か月間)、2024年同時期との比較
対象地域/関西2府8県(福井県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、徳島県)および4政令指定都市(京都市、大阪市、堺市、神戸市)、関西の60の登録DMOマネジメントエリア、大阪市の特定エリア(アクセス沿線、ベイエリア)、参考として全国、関西以外の主要都道県
分析内容/
・訪日外国人旅行者の消費額を、都道府県別/国・地域別/加盟店業種別に集計
・対前年比の比較による消費動向の把握
調査方法/Mastercardネットワーク内の集約・匿名化された決済データおよび各種統計データに基づき推計

本レポートおよびプレスリリースは情報提供のみを目的としており、特定の行動や投資に関する助言や推奨を行うものではありません。意思決定や投資判断において、本情報の全部または一部に依拠することは適切ではなく、数値や分析結果の利用は自己責任でお願いします。また、本レポート内容は、いかなる形においてもMastercardの事業運営または財務実績に関する予想や実績を反映するものではありません。

関連情報
https://www.mastercard.co.jp/ja-jp.html

構成/清水眞希

@DIMEはサイトローンチ時より編集業務に携わる。現在は雑貨や家電、オーディオなどの新製品に加え、各種の社会調査・統計、話題の新スポットからイベント情報などを担当。信条は正確さとわかりやすさ。最近の趣味は日付が変わる時刻のウオーキング。

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