ビューティーディレクター MICHIRUさんとおくる、連載「Wellbeing beauty by MICHIRU」。
Kruhiでは今年2025年、新たなスキンケアアイテムが登場。井浦あいさんがとある成分と出会ったことから誕生したニューアイテムについてと、新さんがつくるKruhiオリジナルの香りについて伺っていきます。
井浦 新・あいさん夫妻が手がける自然派コスメブランド「Kruhi」のスタートアップストーリー
ビューティーディレクター MICHIRUさんとおくる、連載「Wellbeing beauty by MICHIRU」。 連載第8回目は、俳優の井浦新さんと妻のあ…
日本の大地が育んだ、コメヌカを核にしたスキンケアライン
MICHIRUさん(以下、MICHIRU):今年は初めて、スキンケアラインをリリースされましたね。ジェルクレンジングと、美容液。少しおもしろい組み合わせだと思いました。
井浦あいさん(以下、あい):この2製品はコメヌカの素晴らしさについて、コメヌカ研究のパイオニアである、築野食品工業の築野さんからお話を伺ったことがきっかけで誕生しました。「コメヌカ由来のイノシトールという成分は、肌につけてもすごくいい」と教えていただいたんです。
MCHIRU:コメヌカの特徴をもう少し詳しく教えてもらっても?
あい:築野食品工業の研究発表を見ていくと、コメヌカ由来イノシトールには、肌の水分保持を支え、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促す働き、さらに皮脂分泌のバランスを整える作用も期待できるという素晴らしい成分であることが分かりました。乾燥・毛穴・ハリ不足など、ほとんどの肌悩みにアプローチできる成分であることに、感動しました。それでエビデンス通りの成分含有量のある美容液を、Kruhiで開発することを決めました。
MICHIRU:あいさんのパイオニア精神が表れていますね。ジェルクレンザーを同時に作ることにした理由は?
あい:どんなに良い美容液をつくっても、土台である肌に受け入れ態勢が整っていなければ浸透しないですよね。美容液の効果を発揮できる状態をつくるために、クレンジングが必要でした。ジェルクレンザーのほうは、ベントナイトという天然のクレイとコメヌカ由来の成分を中心につくっています。メイク落としとしても、朝晩の洗顔料としても使っていただける処方です。
MICHIRU:コメヌカ由来の成分に着目したところに、日本生まれのブランドとしての意志も感じます。
あい:日本の原風景って、田んぼだと思うんです。でも後継者不足や耕作放棄地の増加によって、その風景が少しずつ失われていっている。田んぼが減れば、生物多様性も崩れてしまいます。Kruhiとしては、食べること以外でも“お米の未来”、ひいては日本の環境を支える一歩になれたらと思っています。
肌も心も変えていく、植物のエネルギーそのままの香りのチカラ
MICHIRU:美容液、肌にスッと入っていきますね。メイクの邪魔にもならない軽さで、男性も使いやすそうです。
あい:肌質や年齢を問わず使っていただけるように設計しました。水分と油分の二層構造になっているのは、あえて乳化剤を使用しないKruhiのこだわりです。潤いを「届けて、守る」が、これ1本でできる。Kruhiはどのアイテムも成分中の“水”を、植物蒸留水に置き換えているんです。蒸留水にすることで、水の中の不純物も取り除かれ、植物の香りも楽しめる。大地のエネルギーを、ふんだんに肌に感じていただきたいです。
MICHIRU:少しグリーンティーっぽい香りにも癒されました。
あい:美容液の水層には、奈良県産のチャ葉水や高知県産のユズ果皮水などを使っています。さらにユズや青みかん、ベルガモットなどの精油を合わせていて、ユズ緑茶を思わせる香りで、CITRUS GREEN TEAという名前を付けています。Kruhiでは天然精油のみで香りをつけていて、クレンジングの香りには「OVER THE MOON AROMASCAPE」という名前がついているんですよ。
MICHIRU:月を飛び越えてしまうくらいハッピーな香り?
あい:そうです。クレンジングの時間を幸福感やリラックスを感じる時間にしたくて。精油の成分は呼気から入り、血流に乗って、感情にも作用します。髪を洗う時間、肌をケアする時間を、自分を大切にする幸せな時間にしてもらいたい。だから私たちは香りにも、とてもこだわっています。
MICHIRU:そういえば、シャンプーとトリートメントのパッケージには「CANDY FOREST AROMASCAPE」という、可愛い香りの名前が書いてありました。
あい:キャンディフォレストの香りは、パッションフルーツの蒸留水と9種類の天然精油のブレンドで構成されています。甘いトップノートから始まり、爽やかなシトラスとフローラルな香りへ。お菓子の家を探して森を冒険するような物語を感じていただけます。夫が調香したこのユニークな香りを初めて香ったとき、「もうこれは、才能だな」と驚いたのが忘れられません。
新さんがつくる“想像力の香り”が伝えるもの
MICHIRU:香りはすべて新さんがつくられているそうですね。
あい:はい。Kruhiを始める以前から、彼は趣味や役作りの一環として調香に取り組んでいたんです。役をイメージして香りを設定し、演じる時のキーアイテムにしているとも話していました。プライベートの自分と、演じる自分。そういった気持ちの切り替えや、緊張の緩和に、香りが役立つのでしょうね。
MICHIRU:だからKruhiの香りは、どこか想像力を掻き立てられるような物語性を感じるのですね。
あい:Kruhiには井浦新の経験や感性、私たち夫婦が感じる植物や地域の課題などの、すべてが反映されています。
この植物はどこから来たんだろう。生産している先はどうなっているんだろう——。Kruhiから想像力が広がって、自然に“環境に負荷をかけずに、循環する毎日”が広がっていったら嬉しいです。
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次回、後編では天然由来の原料と向き合う中で始まった「農業」という取り組みについて伺っていきます。
井浦あい
Kruhiディレクター。1984年生まれ。大学卒業後、一部上場企業でIR、秘書を担当し、結婚を機に退職。主婦業を経て、健康と環境に配慮した製品の必要性を感じ、2021年、夫・井浦新氏とともにValley and Windを創業。2022年にサステナブルコスメブランド「Kruhi」を立ち上げる。
MICHIRU(みちる)
メイクアップアーティスト・ビューティーディレクター/渡仏、渡米を経て、国内外のファッション誌や広告、ファッションショーやメイクアイテムのディレクション、女優やアーティストのメイクなどを数多く手がける。また体の内側からきれいになれるインナービューティを提唱するなど幅広く活躍中。本連載ではナビゲーターを務める。
取材・構成/福田真木子
写真/黒石あみ







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