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資格がないと助言も提案もできないはずなのに…投資商品を語る「フィンフルエンサー」に注意!

2026.01.01

最近は、投資情報をSNSに頼る人が多い。昨今急増中の「フィンフルエンサー」をご存じだろうか?本記事では、金融ライターからSNSから投資情報を得る際の注意点について解説する。

フィンフルエンサーとは?

フィンフルエンサーとは、SNS等で投資関連のコンテンツを提供する個人を指し、ファイナンスとインフルエンサーを組み合わせた造語である。

SNSから情報を集めることが多い若年層を中心に、個人投資家の投資判断に大きな影響を与えている。これまで、日本人は投資に消極的であったが、フィンフルエンサーの影響で投資を始める人も多く、「貯蓄から投資へ」の動きを促す効果もある一方で、次のようなリスクも存在する。

フォロワーが多い=信頼できる、は間違い!フィンフルエンサーのリスク

フィンフルエンサーは、その人自身の資格や投資経験に関係なく、フォロワー数が多いほど信用されやすい。

投資情報を発信し、直接投資提案をしたわけではなくても、フォロワーはそれを参考に投資を考える可能性があり、さらには直接ダイレクトメールでフィンフルエンサーに相談することもあるかもしれない。

通常、投資の助言をするためには、外務員資格等の資格を保有したうえで、さらにその助言が「業」を成している場合、金融庁の登録が必要になる。

しかしながら、フィンフルエンサーはその助言が業を成しているかどうかが明確ではなく、そのような資格や登録がないことがほとんどだ。

無資格者がSNSで発信した投資情報、ダイレクトメールでの助言について、問題視されてはいるが、日本では今のところ規制がなく、法的処分がされる例は少ない。

フィンフルエンサーは、フォロワーを増やすために、投資商品の良い面だけを紹介する可能性がある。特に、ショート動画系のSNSでは、動画の秒数が限られているため、投資商品のリスク説明が欠けやすい。

投資には必ずリスクがあるものだが、そのようなSNSにリスクを説明する義務は今のところなく、リスク説明が不十分であることがある。

時には、フィンフルエンサーが紹介する商品が、リスクの高い商品であることもある。通常、外務員資格を持つ者は、商品を提案する相手の年齢、資産状況、投資経験をもとに見合ったリスクのものしか提案できないことになっている。

ネット証券等においても、投資経験や資産状況等をFXや外国株式、信用取引等のリスクの高い商品に投資する前には、その商品のリスクを投資家が許容できる範囲かどうかを把握するために、資産状況や投資経験等について質問し、リスクを許容できると判断できればはじめて、その口座を開設できるようになっており、商品説明においてもリスクにかかる注意書きが必ず書かれている。

たとえ、フィンフルエンサーが間違った情報を出したとしても、SNSにはそのような投資情報に関するチェック機能がなく、処罰されることもほとんどなく、その間違った情報がそのまま流れてしまうことがある。私自身も、SNSで投資に関する情報を見かけたときに、間違っている情報を見かけたことがある。

さらには、フィンフルエンサーの紹介する商品自体が詐欺であることもあるし、詐欺ではなくても、「元本が割れない」「元本保証」と、実際元本が割れる可能性のある商品について、不正に利益を誇張して表現することもある。そのほか、有名人の名前や画像を出し、あたかもその有名人が同じ商品に投資していると不正表示したり、無断使用したりされることもある。

SNSの情報を利用した投資に係る注意点

SNSを通して、投資に関する情報を集めることは、動画で分かりやすく説明されており、投資を始めるきっかけになったり、投資に係る知識を得たりと、良いこともある。

活用していきたいところだが、そのためには、以下について注意する必要があるだろう。

(1)投資商品の良い面だけではなく、リスクを自分でもきちんと調べて理解したうえで、投資する
(2)信用するのはフォロワー数ではなく、リスクをきちんと説明するかどうか
(3)「元本保証」「高利回り」をうたっていたら疑う
(4)資格の有無を確認し、資格がない人からの提案や勧誘は受けない

SNSでは、投資商品の良い面だけを紹介されることが多いし、その利益が誇張されていたり、フォロワー数が多かったりすると、それだけたくさんの人に信じられている人だからだと簡単に信用してしまうこともあるかもしれない。

SNSの情報を利用する際には、全てを簡単に信じるのではなく、客観性をもってその情報を利用することが大事だ。

投資するのはフィンフルエンサーではなく自分であることを忘れずに

日米の金融緩和により大量のお金が市場に流れこみ、これまで米国株式、日本株式、金、暗号資産に至るまであらゆる投資商品が上がり、その成果をSNSにあげるフィンフルエンサーも多い。ここまで何もかも上がっていると、今後、その後の値下がりも大きくなる可能性が高い。

投資商品には必ず元本棄損のリスクがあり、どのような時に損をするのかというその商品のリスクを分かったうえで投資するのであれば、損をしたときに納得がいくだろう。

SNSの情報を鵜呑みにしてリスクを理解しないまま、投資すれば、元本が棄損したとき、フィンフルエンサーの責任ではなく、自己責任となってしまう。

また、SNSで紹介される投資商品のなかには、詐欺等の犯罪が潜んでいることもあるため、明らかに市場とかけ離れた高利回り商品や元本保証をうたう商品には、手を出さないようにしよう。

(参考)
「フィンフルエンサー妄信の危うさ、受け手の理解は 金融規制の論点に」
証券監督者国際機構(IOSCO) 2025年5月19日 最終報告書「フィンフルエンサー」

文/大堀貴子

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1984年生まれ41歳、3児の母です。南山大学法学部卒業後、大手証券会社の営業を経験し、働きながらCFPを取得。その後退職し、夫のタイ駐在へ帯同し、タイ語検定3級を取得。帰国後、証券会社での経験を活かして、金融ライターになりました。そのなかで、さらに税の知識も深めるため、税理士試験を受け、5科目のうち、簿記論、財務諸表論、所得税に合格。その後、再び夫の中国駐在へ帯同することになり、オンラインの会計大学院で税理士資格を取得することを目指し、現在税理士試験2科目免除申請中。中国語のHSK5級を取得し、今はHSK6級の勉強中です。趣味は、旅行と中国時代劇ドラマを見ること。

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