バーゼル規制の対象は?私たちへの影響は?
「バーゼルⅢ」は、2023年に合意され、日本でも段階的に実施されているところだ。
バーゼル規制の対象は、国際的に活動する銀行である。海外に営業拠点のある銀行が対象。
2025年4月時点で、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、千葉銀行、横浜銀行、静岡銀行等29行が該当する。
これまで、幾度の金融危機があり、世界で大手金融機関が倒産したり、公的資金の注入を受けてきたりすることがあった。
例え倒産しなかったとしても、銀行の自己資本比率が大きく下がれば、貸し渋りや貸し剥がしが起こり、大きく経済が低迷から抜け出せなくなる要因となる。
現在、日本の銀行も、世界で投資、貸出を行っており、世界的な金融危機が起これば、その影響は免れない。これまでのバーゼル規制で幾度の金融危機を経て、自己資本比率規制、リスク評価の厳密化、自己資本の内容の厳密化を行ってきた。
銀行は、国民の経済の安定の根幹をなすものであるから、規制が強化されることは歓迎すべきことであろう。
このような自己資本比率規制が私たちには身近ではないかもしれないが、債券や株式に投資している人には関係することもある。
例えば、銀行が発行する劣後債だ。劣後債は、Tire2に算入することができるため、銀行は劣後債を定期的に発行している。
逆に、銀行以外で劣後債を個人向けに発行する企業は、あまり見かけない。劣後債は通常の発行される債券より金利が高く魅力的ではあるが、その名の通り、発行会社が倒産し、残余財産から債権者に資金が分配される場合、その返済順位は普通債券や通常借入より劣後するため、そのリスクを理解のうえ投資したほうがよいだろう。
また、銀行の株式に関して、金融不安等が起き、銀行の自己資本比率が低下した時には、自己資本比率を最低限維持するため、銀行は自己株式売り出しや新株発行を行い、増資をする可能性がある。
増資をすれば1株あたりの利益が希薄化するため、その分株価が下がる要因となる。そのため、銀行株を保有している人は、金融不安が起き、銀行の自己資本比率が低下した際には増資に警戒する必要がある。
銀行は、これまでの金融不安を経て、自己資本比率等を規制するようになった。国民の経済の根幹をなす銀行が、倒産等しないようにするための規制であり、私たちにとって、規制があることで、安心して銀行を中心とした経済活動を行える。
それでも、今後何を発端とした金融不安が起こるのかは分からず、今後「バーゼルⅣ」へと規制が進化していくかもしれない。
(参考資料)
「発展途上国の債務危機」沈徹
「メキシコの対外債務と金融改革(1)」片岡尹
2025年6月金融庁「バーゼル規制の概要」
文/大堀貴子
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