登山やキャンプで必須の熊よけグッズを解説。鈴、スプレーなど効果的なアイテムの選び方や売っている場所、100円均一で買える商品まで最新情報をご紹介します。
目次
近年、登山やキャンプを楽しむ人が増える一方で、熊の出没や被害発生のニュースが後を絶ちません。「もし熊と遭遇したらどうしよう」と行動範囲を狭めたり、熊よけグッズの購入を検討したりする方も多いでしょう。
本記事では、定番の熊鈴やおすすめの熊よけスプレー、100円ショップで購入できる熊よけグッズをご紹介。熊対策のポイントも詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
2025年の熊出没・被害状況が深刻化
2025年は、過去に例を見ないほど熊の出没や被害が深刻化しました。まずは昨年12月20日時点までの熊の被害状況をチェックしておきましょう。
■2025年の熊の人身被害件数は前年の約2.5倍
環境省によると、2025年の熊の人身被害件数は全国で209件にも及んでいます。(2025年12月7日発表)この数字は前年の82件を大幅に上回る数字であり、異常とも言えるでしょう。
また、2025年の熊被害による死者数は前年の3件に対して13件と過去最多を記録。国の対策だけでなく、個人で身を守ることも考えなければならない時代となっています。
参考:環境省「クマに関する各種情報・取組」
■国が行う熊対策
環境省、警察庁、文部科学省など、国の各関係省庁は熊による被害状況をふまえて「クマ被害対策パッケージ」を策定しました。
- 出没時の緊急対応
- 人の生活圏への出没防止
- クマの個体数管理の強化
- 人材確保・育成
- 情報発信
これら5つの観点から、さらに緊急的対応、来春に向けた短期的対応、中期的対応にわけてさまざまな対策が話し合われています。
具体的には
- 緊急銃猟に向けた現地研修会やオンライン説明会の実施
- 資機材や装備品の購入や訓練対応
- 警察によるライフル銃を使用した駆除
- 農作業者向けの対策交付金
- 危機管理マニュアルの周知
- 計画的な個体数管理支援
- 専門家の派遣
など、数多くの対策がすでに決定。また、昨今では緊急銃猟をめぐるトラブルが発生した経緯から、緊急銃猟における民事・刑事責任や行政処分についても説明し、捕獲者の不安を払しょくする取り組みも行われています。
参考:環境省「クマ被害対策パッケージ」
熊よけグッズを買う前に知っておくべきポイント
優れた熊よけグッズを持っていても、熊の行動パターンや遭遇時の対応を知らなければ十分な効果は期待できません。ここでは、熊の習性や基本的な対策における考え方を解説しますので、ぜひあわせてチェックしてください。
■「そもそも遭遇しない」ことが最重要
人里での出没も増えている昨今では、そもそも熊と遭遇しないことがとても重要です。熊よけグッズはあくまでも補助的なツールであり、被害を完全に防ぐものではありません。
事前に熊の出没情報を確認し、出没が報告されているエリアは避ける、早朝や夕暮れ時などの熊が活発な時間帯の行動は避けるといった動きが求められます。
また、万が一熊の足跡や糞などといった痕跡を見つけた場合は、すぐに引き返す判断も大切です。
■熊は聴覚や嗅覚に優れている
熊は聴覚や嗅覚に優れており、事前に人間の気配を察知できれば自ら避けて行動することが多いと言われています。
音を出して自身の存在を知らせることは基本的な熊対策ですが、一方で食べ物の匂いにはとても敏感なため、とくにキャンプ場などでの食材の管理は徹底しましょう。ごみを置き去りにすると、熊が食べ物がある場所と勘違いし、出没頻度を高めてしまう可能性があるため大変危険です。
■自分が驚くと熊も驚く
熊との遭遇は、人間だけでなく熊にとっても予期せぬ出来事です。驚いた熊は、防衛本能から攻撃的になる可能性があります。特に子連れの熊や食事中の熊は警戒心が高くとても危険です。
また、熊は逃げるものを追う習性をもつため、背中を向けて逃げ出すことも得策ではありません。万が一熊と遭遇してしまっても、まずは熊を刺激せず冷静に状況を判断するよう心がけましょう。
■熊に遭遇した時の対応を心得ておく
熊よけグッズを持ち歩くだけでなく、遭遇した時の対応を学んでおくことも重要です。
- 遠くに熊がいる場合はその場から静かに立ち去る
- 急な動きや大声は避ける
- 20m~50m距離の場合は熊から目をそらさずにゆっくりと後退する
- 荷物を置いて逃げてはいけない
- 至近距離の場合はためらわずにスプレーを噴射する
参考:モンベル「山でのもしもに備える、クマ対策アイテム」
熊は威嚇突進によってこちらに近づいてくることもありますが、多くの場合は威嚇のため途中で立ち止まり後退すると言われています。落ち着いて対処しましょう。
持っておきたいおすすめの熊よけグッズ
熊対策として効果が期待できるグッズをいくつかご紹介します。状況や予算に応じて選択しましょう。複数のグッズを組み合わせることで、より安全性を高められます。
■熊鈴
熊鈴は最も一般的な熊よけグッズと言えます。アウトドアメーカーの高品質な熊鈴は音色が響きやすく、遠くまで音が届く設計になっておりおすすめです。価格は1,000円~3,000円程度。セリアやダイソーといった100円ショップでも販売されています。(2026年1月時点)
熊鈴は大きな音が特徴的なため、消音機能付きのものを選ぶと場所を選ばずに持ち歩けて便利です。
革のベルトを使用したものや、デザイン性にこだわったベルなど、おしゃれな製品も登場しています。
■熊笛
熊笛は、息を強く吹き込み大きな音を鳴らすことで、熊に人間の存在を知らせるための熊対策グッズです。高音で遠くまで鳴り響くため、山中での必須アイテムと言えます。
熊鈴と一緒に持ち歩くとより効果的です。また、構造によって音の違いが出やすいグッズでもあるため、事前に製品サイトなどで音色の視聴をして判断すると良いでしょう。
■熊よけスプレー
万が一至近距離で遭遇してしまった場合の最終防衛手段です。有効射程距離は5m~10m前後。強力な撃退成分を含んでいるため、熊の目・鼻・口をめがけてしっかりと噴射することが重要です。
射程距離が不足していると十分な効果を発揮できないため注意しましょう。また、有効期限や使用時の風向きにも注意が必要です。
■ラジオ
山菜採りなど、動きが少なく熊鈴が鳴りにくいときはラジオを流すのもおすすめです。山間部ではスマホの電波が届かないこともあるため、電池式の携帯ラジオを用意すると良いでしょう。
熊笛や熊よけスプレーとあわせて持ち歩くことで、より安全性を高められます。
また、大音量の警報音付きのものや、ライト、スマホ充電機能付きのものもあるので、予算に合わせて選んでみてください。熊よけとしてだけでなく、防災グッズとしても活用できます。
熊よけグッズに関するよくあるQ&A

最後に、熊よけグッズに関するよくある疑問と回答をいくつかピックアップしてご紹介します。気になる項目があればチェックしてみてください。
■熊よけスプレーで助かった人はいないって本当?
熊スプレーによって熊との遭遇から生還した事例は存在します。中には複数本のスプレーを使用してようやく立ち退いた事例や、残量少ないスプレーで立ち退いた事例などがあるため、効果が全くないわけではありません。
また、熊よけスプレーについて、北米では90%以上の確率でヒグマの攻撃を止めた効果が実証されているとの報告が上がっています。(参考:環境省「知床半島先端部地区利用心得 Webサイト シレココ」)
100%ではありませんが、最終手段として携行することは立派な熊対策と言えるでしょう。
■100円ショップでも熊よけグッズは買える?効果は?
100円ショップでも熊鈴が販売されていますが、アウトドアメーカーなどから販売されている製品に比べて音が小さい可能性があります。店頭で実物を確認してから購入を判断するのがおすすめです。
■熊よけグッズはどこに売ってる?
熊よけグッズが売っている場所には、アウトドア用品店、大型ホームセンター、スポーツ用品店、大型釣具店などが挙げられます。オンラインショップでも購入が可能です。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/まじめさん







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