DIME MAGAZINE
サイエンスは、2025年日本国際博覧会（大阪・関西万博）で入浴体験者の満足度が98.3%という驚異的な評価を獲得した「ミライ人間洗濯機」の社会実装版として、「ミライ人間洗濯機 社会実装版(高齢者施設用)」を発表した。
介護現場で求められる安全性・操作性・経済性を徹底的に追求！
本製品は、1970年大阪万博で提示された「未来の生活」というビジョンから始まった55年の技術革新の系譜を受け継ぎ、2025年万博での展示を経て、ついに実用化したもの。まずは高齢者施設における介護浴槽としての導入から開始し、将来的には一般家庭への段階的な展開戦略を描いているという。
■万博が繋いだ55年の技術革新ストーリー
1970年大阪万博では、「人類の進歩と調和」をテーマに数々の革新技術が世界に向けて発信された。当時展示された未来の生活像の中には、入浴の概念を変える技術への挑戦も含まれていた。
それから55年後の万博で、同社は独自のファインバブル技術を駆使した「ミライ人間洗濯機」を展示。期間中1,277名が体験し、入浴後に行なったアンケートにおいて、満足度98.3% を記録した。
そして、万博での成果を受け、この革新技術がついに社会実装の段階を迎える。1970年万博で描かれた「未来」が、2025年万博を経て「現実」となる。
■深刻化する介護現場の課題に革新的ソリューションを提供
超高齢社会の進行に伴い、介護現場では入浴介助の負担増大、転倒リスク、人手不足が深刻化している。こうした声を受け、同社は万博で披露した技術と知見を、現場で安全に使える形へと進化させる社会実装に取り組んできた。安全に、負担なくという現場の声をもとに、施設現場で求められる安全性や介助負担の軽減、経験やスキルに依存しない均一的なケアの提供、そして利用者の快適性を備えた製品として開発した。
「ミライ人間洗濯機 社会実装版（高齢者施設用）」は、洗剤を使わず、ファインバブルで身体をこすらないやさしい洗浴と肌ケアを両立した、新しい入浴のスタンダードを提案する。
ミラバス機能によるマイクロバブル洗浄で、お湯につかっているだけで洗える仕組みや、ミラブルを肌にあてるだけで洗い流せる洗浄体験、さらに洗浄と同時に肌の水分量向上が期待できる点など、介助者・利用者双方にとってのメリットを体感できる。バスタブに溜めたお湯の中でマイクロバブルは、汚れに付着し、剥離させて水面に持ち上げる働きがあり、優れた洗浄効果が期待できる。
■革新技術が生み出す5つの価値
1. 独自のマイクロバブル全身洗浄技術
・浴槽内で生成される超微細泡が全身を包み込み、従来不可能だった「つかるだけで洗う」を実現
・化学洗剤に依存しない自然な洗浄力で、デリケートな肌質の人にも安心して利用可能
2. ミラブル技術による精密ケア
・部分的な汚れや気になる箇所には、ミラブルシャワーヘッドによる集中洗浄が可能
・強い水圧に頼らない、優しく確実な洗浄メカニズムを採用
3. 介護現場の革新的負担軽減
・「身体を支える」「身体をゴシゴシこすって洗う」という身体的負荷の高い作業工程を大幅削減
・介助スタッフの腰部・肩部への負担軽減により、持続可能な介護環境を実現
4. 安全第一の設計思想
・浴槽ドアの採用により、高齢者にとって危険な「またぐ」動作を完全に解消
・転倒リスクの高い立位作業を最小限に抑制
5. エビデンスに基づく美容効果
・入浴後の肌水分量向上を実証データとして確認
・加齢に伴う肌の乾燥や痒みといったトラブル予防に寄与
■社会実装への責任と未来への展望
同社は、万博で得た貴重なフィードバックと技術検証を基に、実際の介護現場で求められる安全性・操作性・経済性を徹底的に追求し、本製品の開発を進めてきた。
まずは高齢者施設における介護浴槽としての実用化から着手し、最終的には一般家庭への本格普及を目指す段階的な展開戦略を描いており、「この“入浴の社会インフラ化”という構想を通じて、全国規模での段階的導入により、日本の超高齢社会が抱える構造的課題の根本的解決に挑戦する」としている。
■製品仕様
製品名：ミライ人間洗濯機 社会実装版（高齢者施設用）
品番：HWM-KO1
外形寸法：1,240(L)×650(W)×990(H)mm
質量：約100kg (本体)
主な材質：ステンレス（フレーム）／FRP（水受け浴槽 ・本体カバー ・タンク）
シャワーノズル数：正面4基
マイクロバブル発生用ポンプ
定格入力電圧：AC 100V 500W
関連情報
https://i-feel-science.com/
構成／立原尚子
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