SiriにGeminiが搭載されるという報道について、リリース時期やApple Intelligenceの現状、Gemini採用で変わることを解説。また、今すぐ使えるGemini連携術と活用法も押さえます。
目次
「SiriがGoogleのGemini(ジェミニ)を搭載する」というニュースが話題です。「Appleが、ライバルであるGoogleのGeminiを?」と驚いた方も多いのではないでしょうか。
Appleは「Gemini」を自社の次世代AI機能の基盤技術として採用することを正式発表しました。SiriのGemini実装が実現すれば、iPhoneの使い勝手は劇的に進化するでしょう。
本記事では、AppleのAI戦略の現在地について詳しく解説します。さらに、今のiPhoneでSiriからGeminiを呼び出す実用的な連携術と、ビジネスにも役立つGeminiの使い方もあわせて紹介します。
SiriがGemini対応になる?最新報道が示す可能性
Appleが長年育ててきたSiriに、競合であるGoogleの技術が組み込まれる。まずは、現在の報道内容を整理し、Siriに何が起きようとしているのかを解説します。
■AppleがGoogle開発の大規模言語モデルを採用するとの報道
2025年11月、Bloombergなど複数の大手海外メディアにより、AppleがSiri刷新のためにGoogleの開発した大規模言語モデルを採用し、年間約10億ドルを支払う契約を結んだと報道されました。
ここで大事なのは「GeminiアプリをSiriに足す」というより、Siriが賢く振る舞うための“頭脳”としてGemini級のモデルを使う、というニュアンスです。Appleはこれまで自社モデル中心で進めつつも、必要に応じて外部AIも取り込む姿勢を見せてきました。事実、現在のSiriではChatGPTとの連携が可能になっています。その流れが、Siriの根本刷新にも及ぶというのが現実的な見方です。
■「搭載」が意味するもの:Siriの「脳」がGeminiになる?
搭載といっても、Siriという名称で中身がまるっとGeminiになるわけではありません。イメージとしては、Siriが「窓口」となり、難しい質問の答えをGeminiという「外部の専門家」に聞きに行く形になります。
現在のSiriは、天気やタイマーの設定などは得意ですが、複雑な献立の提案や文章の要約は苦手分野。つまり、言ってしまえば簡単なことしかできないのです。Gemini対応が実現すれば、ユーザーがSiriに難しい質問をした際、Siriが「その質問はGeminiを使って答えた方が精度の高い回答ができる」と判断し、裏側でGeminiの高度な推論能力(脳)を使って回答を作成します。ユーザーはSiriに話しかけている感覚のまま、Googleの膨大なデータと処理能力を享受できるようになるわけです。
SiriのAI連携の現状とGemini採用で変わること
次に、なぜAppleは他社のAIを受け入れる判断をしたのかを考えてみます。そこには、Siriが抱えてきた課題と、Appleが描く新しい戦略があります。現在のSiriの立ち位置と、今後の変化について深掘りしていきましょう。
■Siriの誕生と低下し続ける信頼度
SiriがiPhone 4Sに初めて搭載された2011年、それは未来を感じさせる画期的な機能でした。「ヘイSiri」と話しかければ、あらゆる指示に従ってサポートしてくれる。そんなイメージを持った方も多かったでしょう。しかし、時が経つにつれ、その評価は厳しいものになっていきます。
その能力に期待し使ってみたものの、実際のSiriは「Webで検索結果を表示するだけ」の反応が多く、文脈を理解した会話も苦手でした。競合他社の音声アシスタントや後に登場したChatGPTに現代人が慣れていく中でSiriの進化は遅れをとり、ここ数年では「使えない」というレッテルを貼られる始末。Appleにとって、Siriの知能向上は急務の課題だったのです。
■2024年に「Apple Intelligence」を発表
この状況を打破するために発表されたのが「Apple Intelligence」です。これは単なるAI機能の追加ではなく、iOSのシステム根幹にAIを統合するAppleの新しい試みです。
Apple Intelligenceの最大の特徴は、「オンデバイス処理」へのこだわりです。プライバシーを守るため、個人データを外部サーバーに送信せずiPhone本体の中で作業を行います。端末内での処理が難しい場合もApple専用サーバーが利用され、Apple側ではデータが保存されない仕組みになっています。
■外部AI(ChatGPT)との連携の仕組み
現在のAppleは、Apple Intelligenceの「拡張(Extensions)」としてChatGPT連携を提供しています。設定から「ChatGPTの確認を省略する」などのアクションを選択でき、写真やファイル送信時は都度確認が入る、といった設計が案内されています。
ここで分かることが、Appleは“外部AIに丸投げ”ではなく、ユーザーがコントロールしながら使う路線を取っています。Gemini採用が進むとしても、このステップと先述したプライバシー保護のスタイルはベースに残る可能性が高いでしょう。
■Gemini採用で変わること
報道では、AppleがGeminiを使ってSiriの生成AI部分を強化する可能性が示されています。 例えば、「文章の要約」や「計画のたたき台作成」「複数条件の整理・比較」など、生成AIが得意な領域がSiriの守備範囲に入ってくることになります。これが実現すると、Siriは単なる“音声の入口”にとどまらず、今度こそ優秀な相棒になり得るでしょう。
今すぐ試せる! 機種不問の「Siri × Gemini」連携術(起動編)
実は現在のiPhoneでもSiriを入口にGeminiを使うことはできます。ここでは、機種不問で再現しやすい方法として、ショートカットを使ったGeminiの起動を紹介します。
■Step1:GeminiアプリのインストールとiPhoneの設定確認
まずはApp Storeから Geminiアプリをインストールし、Googleアカウントでログインします。次に、iPhoneの設定で「Siri」が有効になっているかと、マイクの許可を確認しましょう。これが連携の土台となります。
■Step2:Geminiを起動する「ショートカット」を作成
ショートカットでやることは単純です。「アクションを追加」から「アプリを開く」を選び、リストからGeminiを指定して、名前を付けて保存するだけ。一言でGeminiを開く形が整います。
■Step3:実際にSiriに呼びかけ、Geminiを起動させる
ショートカットに名前を付けて保存したら、実際にSiriに向かって「ヘイSiri, (付けたショートカット名)」と話しかけてみてください。SiriがGeminiアプリを立ち上げ、会話待機状態で開いてくれるはずです。これで、ホーム画面からアイコンを探す手間なく、声だけでGeminiにアクセスできるようになります。
うまく起動しないときは?発音のコツ
Siriがショートカット名を正しく聞き取れず、うまく起動しない場合は、ショートカット名を短く、言いやすい日本語にすることがコツ。例えば「ジェミニを開いて」ではなく、「AI相談」「すぐに質問」といった名前に変更すると、認識精度が格段に上がります。自分だけのパートナーのように、親しみのある名前にしてもいいかもしれませんね。
声が出せない時も便利!「背面タップ」の設定
会議中や移動中は、声を出せないこともあります。そんな時は、ショートカットのアイコンをホーム画面に置いて1タップで起動するのが実用的です。さらにiPhoneの「背面タップ」にショートカット実行を割り当てれば、呼びかけなくても背面をタップするだけでGeminiを開けます。
ビジネスに活かす使い方! Geminiの性能を引き出す活用方法と指示のコツ

最後に、起動できた後の使い方を紹介します。Geminiなどの生成AIは、聞き方・指示の出し方で成果が大きく変わります。忙しい人ほど効く「型」を3つに絞ってお伝えしますので、参考にしてください。
■会話:初心者でもすぐ使える「3行テンプレ」のフレームワーク
Geminiへの指示(プロンプト)に迷ったら、次の3行を含めてみてください。
1.役割・目的
2.条件・制約
3.出力形式
例えば、「①新入社員向けの挨拶文を考えて。②堅苦しくなく、親しみやすいトーンで。③300文字程度のスピーチ形式で出力して」と伝えます。この3要素が揃うだけで、手直し不要なレベルの回答が期待できるでしょう。
■調べ物:情報過多の時代を乗り切る「要約→比較→行動」の思考術
調べ物は要約だけで終えると、“スッキリした形になって終わり”になりがちで、決め手に欠けてしまいます。おすすめは、要約→比較→行動の順で詰めること。
「この記事を要約して」→「AとBの違いを表・メリデメ比較で」→「この条件ならどちらが最適?」と最後の一歩まで聞くことで、情報が意思決定に変わります。
■スクショ活用術:画像1枚から「やることリスト」を作る
言葉で説明しにくいPCのエラー画面や、手書きのメモなどはスクショに撮り、「何が起きている?」「確認点は?」「手順を番号で」と頼むと、行動に落ちる答えが出やすいです。情報量が多い場合、「この部分だけ見て」と範囲指定すると精度が上がります。スクショを送信する際は、個人情報が写っていないかを必ずチェックしましょう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/SUGI-SUGU







DIME MAGAZINE












