日本漢字能力検定協会は、2025年の「今年の漢字」を12月12日に京都・清水寺にて発表した。
日本各地で「熊」が出没し、国民の関心と不安が集中
日本漢字能力検定協会は、漢字の奥深さと意義を感じてもらうための活動の一環として、毎年年末に今年一年の世相を表す漢字一字とその理由を全国から募集し、最も応募数の多かった漢字を、京都・清水寺の森清範貫主の揮毫により発表し、奉納の儀式を行なっている。
今年も、11月1日から12月9日までの期間、2025年の世相を表す漢字一字とその理由を全国から募集した結果、応募総数189,122票の中から、「熊」が23,346票(12.34%)を集めて、初めて第1位を獲得した。
また、第2位には、わずか180票(0.09ポイント差)で、「米」(23,166票)がランクイン。さらに、3位以降は、高市早苗氏が女性初の内閣総理大臣に就任したことから「高(3位)」「女(8位)」「新(9位)」「初(10位)」、大きな盛り上がりを見せた大阪・関西万博にちなんだ「脈(4位)」「万(5位)」「博(7位)」が選ばれた。
■2025年「今年の漢字」トップ10
・1位 「熊」(ユウ/くま) 23,346票(12.34%)
全国各地で「熊」の被害が相次ぎ、市街地にまで「熊」が出没するなど、生活や経済活動にも深刻な影響を及ぼした。「熊」の出没や被害を受けて、人と自然との共存について考えるきっかけになった。
・2位 「米」(ベイ・マイ・メ/こめ・よね・メートル) 23,166票(12.25%)
昨年から続く「米」価格の高騰と備蓄「米」の放出、日本の「米」生産や農業について考えた。一方、「米」国のトランプ大統領就任と相互関税による混乱など、大きな影響を受けた。
・3位 「高」(コウ/たかい・たか・たかまる・たかめる) 18,300票(9.68%)
内閣総理大臣に「高」市早苗氏が就任。物価や米価格の「高」さ、金や日経平均株価の「高」騰、国内最「高」気温の更新などが話題となった。
・4位 「脈」(ミャク・バク/すじ) 6,418票(3.39%)
大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」が人気に。万博による人や文化の交流、女性初の内閣総理大臣誕生、株価高騰など、世の中の“「脈」動”を感じる人も多かった。
・5位 「万」(マン・バン/よろず) 5,656票(2.99%)
大阪・関西「万」博が盛り上がりを見せるとともに、日経平均株価は5「万」円を突破した。
・6位 「変」(ヘン/かわる・かえる) 5,296票(2.80%)
自公連立政権の枠組みの「変」化、国内最高気温の更新、AIの進化など、大きな「変」化を感じた一年。
・7位 「博」(ハク・バク/ひろい) 5,114票(2.70%)
大阪・関西万「博」の開催や、坂口志文氏と北川進氏2人の「博」士がノーベル賞を受賞したことも注目を浴びた。
・8位 「女」(ジョ・ニョ・ニョウ/おんな・め・むすめ・めあわせる・なんじ) 3,682票(1.95%)
「女」性初の内閣総理大臣就任、「女」性市長による騒動など、行政での「女」性の話題に注目が集まった。また、「女」形が主人公の映画『国宝』が大ヒットした。
・9位 「新」(シン/あたらしい・あらた・にい・さら) 3,658票(1.93%)
高市「新」首相誕生や、AIなど「新」技術の普及といった、「新」しい時代の始まりや価値観の変化を感じた。また、「Nintendo Switch 2」が「新」発売された。
・10位 「初」(ショ・ソ/はじめ・はじめて・はつ・うい・そめる・うぶ) 3,067票(1.62%)
女性「初」の内閣総理大臣就任。スポーツ界ではイチロー氏が日本人で「初」めての米国野球殿堂入り、ドジャースが球団史上「初」のワールドシリーズ連覇、サッカー日本代表のブラジル戦「初」勝利など「初」が相次いだ。
関連情報
https://www.kanken.or.jp/kotoshinokanji/former/2025.html
構成/立原尚子







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