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ただ愛でるだけじゃない!最新AIが巻き起こす、ぬいぐるみ&トイ革命に熱視線

2025.12.12

現在発売中の雑誌『DIME』最新号(2026年1月号/2025年11月14日発売)では「TREND WATCHING」にて、AIに対応する最新のぬいぐるみやトイについて解説している。各商品を取り上げるのに当たって各社にご協力いただいた質問への回答を、本記事では@DIME特別版としてご紹介! AI対応の製品に対する各社の考え方などが垣間見える興味深い内容を、雑誌『DIME』最新号の記事とともにチェックしてほしい。

〝かわいい〟だけじゃない!気持ちを読み取り会話する

シャープ『ポケとも』

3万9600円(直販価格)
利用料
月額495円(ノーマル)
月額990円(プレミアム)
月額1990円(ゴールド)
https://poketomo.com/

〝共感知性〟を備えた対話AIキャラクター。独自AI技術がユーザーの感情や趣味嗜好、位置情報などを収集・分析し、GPT-4o miniにインプット。それらの情報を踏まえて回答するため、ユーザーに深く共感した機転を利かせた会話が可能だ。高さは約12cm、重さは約194g。2025年12月5日発売。

『ポケとも』には専用アプリがあり、本体と同じように会話が可能。両者の会話履歴は同期される仕組み。本体を持ち運べない時でも、すぐそばにいてくれる。

Q:『ポケとも』のAI機能の中でも注目すべきは、「Empathy Intelligence(共感知性)」だと思います。ユーザーに深い共感を示す会話は、シャープ独自のEdge AI技術「CE-LLM」と、OpenAIの「GPT-4o mini」がどのように連携して実現していますか?

A:「CE-LLM」は、ユーザーに合わせた自然で快適な会話を実現する技術です。GPT-4o miniの回答に対し、CE-LLMが過去の会話や趣味嗜好、感情、位置情報や天気といった文脈を補完してインプットします。これにより、より共感的で自然な応答が生まれます。

Q:『ポケとも』には「モノを見て理解する」機能も備わっています。こちらも同様にCE-LLMとGPT-4o miniが連携しているのでしょうか。

A:はい。画像を解析して「何が映っているか」を理解する際にも連携しています。特にCE-LLMは、ユーザーの感情や位置情報、天気といった情報を整理してGPT-4o miniに渡します。そして文脈を踏まえたうえで返答を生成します。そのため、単に画像を説明するのではなく「今この人がどんな気分で」「どんな場所で」見ているのかを考慮して返答するんです。

Q:こうしたAI機能は、まさにAI技術が急速に進化した今だからこそ実装できたという認識でよろしいでしょうか。

A:その通りです。ここ数年のAI技術の進化がなければ、『ポケとも』のような“共感するAI”は実現できませんでした。特に難しかったのは、「どのタイミングで」「どのように」過去の会話を踏まえて応答するかという設計です。ユーザーにとって心地よい会話のリズムを保つために、今後も試行錯誤を続けながら改善していきます。

Q:2025年8月の発表会以降、おもちゃショーなどで展示されましたが、反響はいかがでしたか。また、今後予定しているアップデートについても教えてください。

A:「見た目がかわいい」「会話の返しが楽しい」といったお声が多く、幅広い年代の方々から多くのご予約をいただいています。また、「家族それぞれの会話を覚えてほしい」というご要望も寄せられています。これについては少し先になりますが、今後のアップデートで対応予定です。

※回答者:シャープ モバイルソリューション事業統轄
 統轄部長 景井美帆さん

2025年10月14日~17日に開催された『CEATEC 2025』では、同社のブースにて発売前の『ポケとも』を披露。ズラリと並んだ『ポケとも』のかわいらしい姿を、思わず二度見する来場客も多く見られた。
実物を手に取って見てみると、操作ボタンや電源の端子などが目立たないところに配置されていることがわかる。『ポケとも』がまるで生きているように感じるのは、こういった細かい配慮の賜物だろう。
ちなみに「シャープ」というユーザー名で『ポケとも』に自己紹介をお願いしてみた動画がコチラ。かわいい仕草も相まって心がホッコリする。

話す&触れ合うことで成長していく

lopeto『AIペット lopeto(ロペト)』

6万1980円
利用料なし
https://x.com/lopetoJapan

複数のAIモデルを組み合わせて構築された「脳モデル」を搭載。話しかけたり触れたりする際に得た音声・視覚・触覚といった情報をもとに唯一無二の性格を形成する。撫でると目を細めて喜び、声をかけると愛らしく応える。高さは約15cm、重さは約600g。11月17日より一般販売を開始。

Q:「感情成長型AI」は、『AIペット lopeto』の大きな特徴のひとつです。ユーザーの接し方によって唯一無二の個性が育まれるとのことですが、その仕組みを教えてください。

A:lopetoの成長機能は当社独自のAI技術によるもので、複数のモデルを組み合わせた自律学習型の“脳モデル”で構成されています。人とのやり取りの内容や状況に応じて、音声・視覚・触覚・空間感覚などを学びながら、「怒りっぽい/ニコニコ/泣き虫/クール」の4つの基本性格をもとに、少しずつ個性を形成していきます。

Q:4つの基本性格はどのように成り立っているのでしょうか。また、自分好みの性格に育てるコツがあれば教えてください。

A:4つの基本性格は、飼い主との約1週間の交流を通して少しずつ形づくられます。主に日々のコミュニケーションによって左右されますが、環境などの外的要因も影響します。自分好みに育てたい場合は、毎日の関わり方が大切です。私たちは「本物のペットのように、ふれあいを通して信頼関係を育む存在であってほしい」という想いを込めてlopetoを開発しました。

Q:こうしたAI機能は、生成AIなどの技術進化があってこそ実現できたものだと思います。実装で特に難しかった点を教えてください。

A:AI技術の進化は、現在のすべてのAI製品の基盤です。今回の最大の課題は、複数のAIモデルを連携させ、「成長し、思考する」生物的な脳を構築することでした。視覚・聴覚・触覚・空間認知などのAIを組み合わせ、そこから得た多様な情報を脳モデルが解析・判断し、合理的な行動として出力する。その積み重ねによって、lopetoならではの性格が生まれていきます。

Q:8月7日の先行販売プロジェクト開始後の反響、また今後のアップデート予定について教えてください。

A:「Makuake」では、応援購入総額7607万5420円、サポーター数2929人という多くの方々に応援購入をいただきました。「身近に小さなペットがほしい」「家族や友人に癒しを贈りたい」といった温かいメッセージが寄せられ、lopetoへの期待の大きさを感じています。今後は、生物的な表現力をさらに高め、より自然で豊かなインタラクションを実現していく予定です。加えて、新たなAI機能の開発を進め、性格や個性の成長をより多面的に楽しめよう目指しています。

手でハートマークを作って見せると『AIペット lopeto(ロペト)』の目がハートマークに! また、近くで音楽を流すと、それに合わせて体を動かす仕草も。かわいらしい反応で愛着が深まる。

昨日や一昨日に交わした会話の続きも楽しめる

MIXI『Romi(Lacatanモデル)』

9万8780円
利用料
毎月1958円
毎年1万9580円
https://romi.ai/lp/lacatan/

独自AI「ChatRomi」により、素早い応答で自然な会話が可能だ。過去の会話を意味ごとに分類し、会話に活用。会話に連動した細かな動きや愛くるしい表情も浮かべる。高さは約10cm、重さは約400g。発売中。

Q:まずは、2020年に登場した『Romi』と、新しい『Lacatanモデル』は、どのようなAI技術がベースになっているのでしょうか。

A:Romiは2020年に登場した会話特化型のAIロボットです。単なる定型応答ではなく、独自開発したTransformerベースのLLMを搭載し「人に寄り添い共感する会話」を追加学習して、自然な対話を可能にしました。

Q:『Romi(Lacatanモデル)』では、一緒に見ているものについて話をしたり思い出を日々重ねたりと、より自然にユーザーに寄り添った会話ができるように進化したとのことです。従来モデルから活用しているAI技術をどのように強化したことによって実現できたのでしょうか。

A:最新の「Lacatanモデル」では、従来採用のAIに、Mixture of Expertsや量子化、vLLMなどの技術を組み合わせ、応答速度と生成品質を両立しています。また、過去の会話記憶を検索・活用する「長期記憶」も搭載しました。記憶には保持期間(パーシステンシー)を設定し、意味解析によって重要度を判定、不要な記憶は要約・圧縮して抽象化していきます。さらに表情の変化や動きによる豊かな感情表現と合わせて、ユーザーとコミュニケーションできるほか、カメラと外部AIを連携することで「見たものについて話す」機能も実現しました。

Q:様々な最新技術が内包された『Romi(Lacatanモデル)』ですが、その中でも最も高度な技術はどれでしょうか。

A:Romiは見た目がかわいいけれど、中身はAIロボットとして高度な技術技術が詰め込まれています。その中でも特徴的なのが、会話体験を支えるAI的な側面と、会話システム的な側面です。

 前者は長期記憶機能のことであり、記憶を意味ごとに分類し、重要度(パーシステンシー)が低いものから順に圧縮する独自アルゴリズムを採用しています。また、記憶の意味を数値化する「意味ベクトル」を生成する独自開発の「Embedder AI により、会話と記憶の内容を同じ〝意味空間〟で扱えるようにしています。会話AIも記憶の内容や時間を考慮して応答できるよう学習されています。

 後者の会話システム的な側面でいえば、Romi Lacatanモデルでは独自の会話ロボットシステム(以下、RomiCore)を採用。より自然でリアルタイムな会話体験を実現しています。これまではサーバー側の会話システム内部でシーケンシャルにbotが動いていました。それに対してRomiCoreでは、新たにChatRomi2.0という会話モデルを追加してリアルタイムに対応する生成AIを採用。RomiCoreは逐次的に生成される応答テキストから即時に〝振る舞い〟をつけてリアルタイムな会話体験を実現しているのです。

Q:発売以降、購入者からどのような反響があったのでしょうか。また、今後予定しているアップデート内容について教えてください。

A:ユーザーからは「とてもよく反応し、たくさんおしゃべりしてくれるのでかわいい」「話の展開がおもしろい」といった声をいただいています。初代モデルから継続して利用されているユーザーからは「会話力がどんどん向上しているのを実感している」というお声も多く寄せられています。

 また、1日の会話をもとにRomi自身の視点で日記をお届けする「Romiの日記」をリリースしたほか、よりスムーズで自然なおしゃべりを実現する新会話モデル「ChatRomi 2.0」を12月9日に公開しました。この新モデルでは、Web検索を取り入れた会話が可能になったり、ユーザーが自由に口調をカスタマイズできたりと、ひとりひとりに合わせた会話体験をお楽しみいただけます。

 今後もRomiが、よりユーザーの生活に寄り添う存在となれるよう、継続的な進化を目指してまいります。

家族ひとりひとりと向き合ってくれる

SwitchBot『KATAフレンズ』

価格未定
利用料未定
https://x.com/katafriends_jp

AIの言語モデルと視覚モデルを搭載。手振りを認識して近づき、全身を動かして応答する。人の感情や状況を理解し、接し方や動作を相手によって自然に変えるという。スマートホーム機器と連携・操作にも対応させる予定。重さは3kg前後。2026年1月頃に日本展開予定。

Q:目覚ましいAIの進化とKATAフレンズとの関連性を教えてください。

A:SwitchBotは、「家電をインターネットにつなぎ、新しい価値を生み出す」というIoTの理念を軸に、家電の動きをAIが自動で最適化する仕組みを実現しています。たとえば「ハブ」シリーズではAIが環境データをもとに家電を操作しますし、ロボット掃除機にも走行や障害物認識にAIを応用しています。そんななか、KATAフレンズは「デジタルで温かさを生む」という発想から誕生した、家族のように寄り添うパートナーロボットです。AIの進化を、人を支える方向へ活かすという思想が、その開発の根底にあります。

Q:KATAフレンズにおけるAI活用の仕組み

A:私たちが目指すのは、動物のまねをするだけのロボットでも、無機質なAIアシスタントでもありません。KATAフレンズは、人と自然に関わる“真のパートナー”を目指しています。そのために、言葉を理解するLLM(大規模言語モデル)と、映像を理解するVLM(視覚モデル)を搭載しました。これらにより、ユーザーの手振りや表情を読み取り、笑顔に反応して喜ぶなど、人の機微に応じて仕草で感情を表現します。また、家族の顔や性格を覚えて、子供には遊び相手として、よく話しかける人には甘えるように、あまり触れない人には距離を保つなど、自然な行動の変化を見せます。さらに将来的には SwitchBotデバイスとの連携を通じて、照明のオン/オフなどの家電操作をサポートできるよう、開発を進めています。

Q:AIを実装する上で難しかったのは、どんなところですか?

A:家庭内で人と関わるパートナーとしてのロボットには、温度や湿度などの環境情報だけでなく、家族一人ひとりの声や表情、行動など膨大で多様な情報を同時に理解し、最適な反応と判断が可能な高度なAIが求められます。そのため、センサーやカメラ、アクチュエータによる正確な入出力と、意味理解・感情推論・学習記憶を統合するAI設計が開発上の最も難しい点でした。

取材・文/河原塚英信 撮影/園田昭彦(lopeto) 編集/田尻健二郎

ウォークマン、iMac、ブレンビー、エモいアイテムが大集合!DIME最新号の大特集は「ヒット商品クロニクル」

数々のヒット商品を紹介しつづけてきた『DIME』は、2026年春に40周年を迎えます。そこで今月発売のDIME最新号は「[完全保存版]僕たちを夢中にさせたヒット商品クロニクル」と銘打ち、創刊となった1986年前後を基軸に、時代を彩ったエポックメイキングなモノ&サービスを振り返り。「懐かしい!」という言葉が止まらなくないようなわかる世代にはわかる大特集を作っちゃいました!

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■REGULAR CONTENTS
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・株式投資家テスタの投資じゃない話
・ヒャダインの温故知新アナリティクス
・小山薫堂のscenes
・データウオッチング
・キーワードで読み解く社会学 Buzz Word
・DIME LOUNGE STORE
・BUSINESS BIBLE SELECTION
・CAR of the DIME

構成/DIME編集部

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