ふわふわした青い毛と、ささやくような話し方が特徴的なキャラクター、スンスン。親友のノンノンや、おじいさんのゾンゾンといっしょにパペットの国「トゥーホック」で暮らしている。そんな彼らのほっこりとした日常を描いた『パペットスンスン』が人気を集めている。自由なスンスンと、のんびり優しい話し方のノンノンが醸し出す独特の間は、見れば見るほどクセになってしまう。また、「気持ちがむちょむちょする」「ズッチャリしたハンバーグ」といったスンスン語録も見逃せない。新作動画が公開されれば、ファンの感想がXでトレンド入りするなど、SNSでも大盛り上がり。総フォロワー数は250万人を超える。

「パペットスンスン」はなぜ人気?
なぜ、これほどの大ヒットにつながったのか。キャラクターのトレンドに詳しい神戸学院大学・辻 幸恵教授は、「時代の空気感と、流行の二極化が影響する」と語る。
「コロナ以降、人びとの求めるものが、とことん尖ったものか癒やしを与えてくれる普遍的なもの、ふたつにひとつになりつつあります。その両極のひとつに、スンスンがいるのでしょう。スンスンがたまに突拍子のないことを言っても、ノンノンは決して否定しません。取り巻く空気がとても穏やかでハッピーエンドにつながっている。それが今、多くの人に受け入れられている要因ではないでしょうか」
じつは、スンスンは歌手デビューも果たしている。デビュー曲のタイトルは「とてと」。ポップな曲調と、朝を迎えるピュアな心境をつづった歌詞が印象的だ。
「ファン発信でスンスンたちをまねして踊るダンス動画も流行しています。著名人も参加し、一気に広がりました。みんなで盛り上げようねっていうスタンスが今っぽいですね」
〝タイムマシンがあったら過去と未来どっちに行く?〟という問いに「パンがおいしいから今がいい!」と即答するスンスン。何げない幸せの存在を6才のパペットが気づかせてくれる。
【DIMEの読み】
答えを求めればAIが教えてくれる便利な現代。悪いことばかりではないが、気持ちに寄り添えるのは、やはり「人」ではないだろうか。好きなことを通して楽しみを共有したいムードが高まっている。
スンスンのショートムービーは公式YouTubeや『めざましテレビ』でチェック!

上写真は公式YouTubeで発表された「黄色い花」のひとコマ。スンスンのまっすぐさと、静かに見守るノンノン(左写真・左)、ゾンソン(同・右)の優しさが胸を打つ。2分半の短い尺だが、号泣必至の名作だ。
公式YouTube https://www.youtube.com/c/puppetsunsun
めざましテレビ 毎週水曜フジテレビ系列朝7時36分頃
コラボ商品が即完続きの大ヒット!
アイウエア、菓子、外食チェーンなど、様々な企業とコラボしてきたスンスン。10月にはファッションブランド『GU』と初コラボ。オンラインストアで実施された先行予約販売では、早朝にもかかわらず回線混雑による順番待ちが発生。サイズによっては、開始15分で売り切れるものも。

©PUPPET SUNSUN/PS committee
取材・文/和田明子 編集/井田愛莉寿
※本記事は2025年11月16日に発売した『DIME1月号』より転載したものです







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