国内の実写映画では22年ぶりとなる興行収入100億円超えを達成した『国宝』、350億円超えを達成した『鬼滅の刃』の映画最新作と邦画の大ヒット作が目立った2025年の映画界。興行収入と同時に話題となったのが映画の上映時間の長さ。そこで今回は上映時間の長い邦画を調べてみた。
実写映画で『国宝』は11位。3時間越えは10作品で、2000年よりも前に作られた作品は『七人の侍』のみという結果に。アニメ映画は2時間30分以上が〝鬼滅〟を含めて6作品で、こちらも半数が2000年以降に公開されたものだった。
ランキング表の上に記したデータによると、ちょうどいい鑑賞時間は、自宅などの映画館以外の場所よりも映画館の方が若干長め。広々とした座席がスタンダードとなり、4D上映といった映画館ならではの付加価値をプラスしたことで、映画館で長い時間楽しみたいという人が多くなった結果、長時間映画が増えたのだろう。

映画で鑑賞する「ちょうどいい時間」は?

2025 クロス・マーケティング調べ

2時間以上の数字は映画館の方が6ポイントも多い。お金を払うなら時間が長いほうがいいというコスパ重視の時代らしい結果だ。
邦画・アニメ映画長尺ランキング

本誌調べ
邦画・実写映画長尺ランキング

本誌調べ
映画館で過ごす時間は、単なる鑑賞を超えて「体験」になった。長尺映画の増加は、その価値を求める観客の声に応えた結果だろう。
今後も、映画館ならではの没入感を楽しめる作品が増えていくに違いない。
取材・文/渡辺雅史 編集/寺田剛治







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