小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

ユニクロ、日清、任天堂に共通するものとは?ビジネスの発想を変えるおすすめの3冊

2025.12.11

革新的な商品やサービスは、閉じた発想からは生まれない。外の世界に目を向け、異なる分野の知恵を取り込み、自らの常識を壊す――そんな挑戦が新しい価値をつくる原動力になる。

ユニクロのSPAモデル、日清食品のユニークな創造性、任天堂のゲーム哲学。世界を変えた企業やクリエイターの思考法をひも解く3冊から、あなたのビジネスに生かせるヒントを探してみよう。

坂本 海さん

〈選者〉『bookvinegar』編集長 坂本 海さん
ビジネス書の書評メディア「bookvinegar」編集長。大学卒業後、半導体商社、ベンチャーキャピタルを経て、2011年ブックビネガーを設立。これまで2500冊以上のビジネス書を紹介している。

外の世界からアイデアを取り入れる

『ユニクロ』

著/杉本貴司 日経BP 2090円

『ユニクロ』

「ユニーク・クロージング・ウェアハウス」、略してユニクロ。「いつでも誰でも好きな服を選べる巨大な倉庫」というコンセプトが始まりだった。アイデアの原点は、創業者の柳井 正氏がアメリカで見た大学生協。そこでは書店やレコード店のように商品が置かれているだけ。当時は、接客するのが洋服店の常識だった。

 ユニクロ1号店の開店から2年後、香港の小さな店で見つけたのが1500円のポロシャツ。デザインを自分たちで行ない、工場から直接仕入れていた。この発見からユニクロは製造小売業(SPA)へと転換していく。柳井氏の思考の根底には、マクドナルド創業者の書籍から学んだ「勇敢に、誰よりも先に、人と違ったことを」という言葉がある。アンテナを立てて情報を集め、アイデアを素早く実行に移す。この思考と行動様式こそが、新たな物事を生み出す原動力だとわかる。

新たなジャンルをつくる

『日清食品をぶっつぶせ 自ら創造し、自ら破壊せよ』

著/安藤徳隆、竹居智久(日経BP) 日経BP 1870円

『日清食品をぶっつぶせ 自ら創造し、自ら破壊せよ』

 世界中で当たり前に食べられているインスタントラーメンを世界で初めてつくった日清食品。創業者・安藤百福の孫にあたる3代目社長・安藤徳隆が率いる現在もそのDNAは引き継がれている。

「インスタントラーメンの世界では、技術を磨いてレベルが上がるほど、本物のラーメンに近づけようとしがちだ。しかし、それでは単なる美味しいラーメンになってしまい、記憶に残らない味になる」

 本物に近づけるのではなく、他にない味をつくり出す。そうして完成したのが本格的なカレーやレトルトカレーではない新たなジャンル『カレーメシ』だった。商品開発競争の激しいインスタント食品の世界において、ロングセラーを生み出し続ける裏側には、新しいポジションをつくるという明確な意図が存在する。

 新たな商品を開発するとはどういうことなのか、改めて気づきを与えてくれる。

本質を突き詰める

『ゲームクリエイター 宮本 茂 世界を変えたゲームづくりの思想とアイデア
「ドンキーコング」「スーパーマリオ」「ゼルダの伝説」』

著/ジェニファー・デウィンター 訳/樋口武志 解説/Jini DU BOOK 2530円

『ゲームクリエイター 宮本 茂 世界を変えたゲームづくりの思想とアイデア
「ドンキーコング」「スーパーマリオ」「ゼルダの伝説」』

 任天堂のゲーム機が成功した大きな要因の一つは、『マリオ』や『ゼルダ』など数々の大ヒットを生み出してきたゲームクリエイター宮本茂氏の存在だ。宮本氏は、何を考えながらゲームをつくってきたのか。

「ゲームをつくるときの僕の方法というのは、そのゲームの楽しさの核とは何なのかを考えることです。それを考えるために、ゲームの個々のパーツではなく、その時ゲームをプレイしている人の顔をずっとイメージしています」

 宮本氏のゲームづくりは、「楽しさとは何か」という根本的な問いから始まっていることがわかる。その楽しさをデザインするアイデアの源泉は、宮本氏自身の幼少期時代の喜びの経験などによってもたらされる。

 一人の天才ゲームクリエイターを俯瞰的な視点で読み解く中から、ものづくりの本質が見えてくる一冊だ。

撮影/黒石あみ(書籍) 編集/寺田剛治

元プロゲーマーが選んだゲームの本質を学べる名著3選

かつては娯楽の象徴だったゲームも、いまや巨大産業に成長し、文化としての厚みを増している。そんなゲームの多面性を「歴史」「ビジネス」「雑学」という切り口で読み解く…

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年11月14日(金) 発売

昭和レトロvs平成レトロ、あなたはどっち派?DIME最新号は、「ヒット商品クロニクル」大特集!あの頃、我々の心を掴んだ人、モノ、コト、懐かしのCM。計300点のロングセラーで学ぶ〝温故知新〟!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。