炭酸美容デバイス「リファ」で知られるMTGが、スキンケアの巡りブランド「メグリー(MEGLY)」を第2章へと進める。
「朝イチのむくみを10秒でリセットする」というコンセプトで登場したのが、炭酸ミスト化粧水「SHUTTO(シュット)」だ。
「プロージョン」から「メグリー」へ 炭酸研究の行き先は“土台ケア”
MTGの炭酸との付き合いは長い。2008年に炭酸ミストブランド「プロージョン」で挑戦を始め、その後は「リファ ミスト」として展開してきた。
だがリファはヘアケアやシャワーなど他カテゴリーに注力する流れとなり、炭酸ミストの領域は一度ブレーキがかかった。
そこで生まれたのが、性別や世代を問わず使えるシンプルなデザインの炭酸スキンケアブランド「メグリー」だ。
専用デバイスから高濃度炭酸ミストを噴霧し、化粧水を超微細な状態で肌に届ける仕組みで、これまでに5種類の化粧水を展開してきた。
派手な広告を打たずにスタートしたにもかかわらず、年平均約50%の売上成長、2回目購入率91%、1年後も継続使用する人が50%というリピート水準を実現した。スキンケアカテゴリーとしては異例の粘り強さだ。
ユーザーインタビューで見えた2タイプの肌悩み
既存ユーザー約30人にN1インタビューを実施すると、メグリーのヘビーユーザー像は大きく2つに分かれた。
崩さないことを最優先するスキンケア戦略家と、加齢によるむくみをリセットしたい派だ。
前者は一度調子を崩した肌を立て直す大変さをよく知っていて、忙しい日でも「メグリーだけは必ず使う」という“守りの要”として位置づけている。
そして、食事やお酒、会食は楽しみたいが、翌朝の顔の膨らみはどうにかしたい後者。「家にメグリーがあるから、好きな予定をあまり我慢しなくてすむ」と感じている。
この2タイプに共通していたのが、「調子のいい肌をキープしたい」「崩れてもすぐ戻せる切り札がほしい」というインサイトだ。
メグリーはこうした声を整理し、ブランドとしてのフォーカスを「肌の土台を整える日常ケア」に置き直した。そこで掲げたキーメッセージが、「毎日10秒、炭酸で土台整う」だった。
医療現場から見た「むくみ」の正体。むくみ=ただの水分、じゃない!
今回の新商品発表会には、浮腫学(エデマトロジー)という分野を提唱する岡山大学 特任教授・品岡 玲氏も登壇。
リンパ外科のスペシャリストとして、むくみとリンパの関係を医療の視点から3つのポイントに絞り解説した。
・リンパは“水抜き”だけの仕組みではない
血液からしみ出た液体のうち2割程度がリンパ側に回収されると考えられており、その際にタンパク質、脂質(脂肪)、炎症物質など“サイズの大きいゴミ”も一緒に運んでいる。
・顔の皮膚には毛細リンパ管が網目状に広がっている
毛細血管と同じレベルで細かく張り巡らされており、ここがうまく働かないと水分だけでなく老廃物も滞りやすい。
・リンパの流れが落ちると、むくみが“加齢サイン”に変わる
一時的なむくみが蓄積していくと、フェイスラインのぼやけ、くすみ、ハリ感の低下、細かいシワなど、エイジング悩みと重なる変化として現れてくる。
つまり「朝のむくみ」は、その日一日のコンディションだけでなく、見た目年齢にも関わる現象というわけだ。
シュットの狙いは「今日のむくみ」+「将来のエイジング」同時ケア
こうした医学的な背景と2タイプのユーザーのインサイトから、たどり着いた答えが「入り口・出口・蓄積物 3方向から攻めるむくみ設計」だった。
「シュット」の技術的な肝は、血流(入口)・リンパ(出口)・脂質(蓄積の原因)という3つのポイントを押さえた設計だ。
1. 高濃度炭酸ミストで「巡りのスタート」を押す
メグリーのデバイスから噴射されるミストには高濃度炭酸が含まれており、毛穴の約1/30サイズというレベルまで粒子を細かくして肌に届けられる。
これが真皮の血管周辺に触れると血流が高まり、細胞のまわりに溜まった水分や老廃物が動きやすい状態へと変化していく。血流が整うことで、結果的にリンパの働きもサポートされる。
2. パッションフルーツ由来エキスで「出口の通り道」を強化
化粧水側には、新たにパッションフルーツ由来のエキスを配合。微小なリンパ管の形成を促すことで、巡りの“ルート”を増やす。
血流で押し出された不要物を、出口となるリンパ側でスムーズに受け流す狙いだ。
3. 海藻由来の酵素エキスで「重たい脂質」にアタック
むくみを長引かせる一因が、水分より重く滞りやすい脂質だ。そこに向けて、海藻由来の加水分解酵素エキスを投入している。
メグリー「シュット」が仕掛ける提案
メグリーの開発担当者・山﨑氏は、「単なるむくみ対策ではなく、炭酸とリンパの視点を掛け合わせることで、新しいエイジングケアの入口になる。ここをスタート地点として、生活者の“その日のコンディション”に寄り添う提案を広げていきたい」、と展望を語った。
朝、鏡を見てむくんでいるのは分かっているけれど、マッサージをする時間も気力もない──そんな人に向けて、“シュッとひと吹き”という最小アクションでどこまで変えられるか。
炭酸美容を磨いてきたMTGが、“むくみ”という切り口で仕掛ける次の一手として、「メグリー シュット」がどこまで日常に浸透するのか注目だ。
編集/DIME編集部
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