【コウチワタルのMONO ZAKKA 探訪】
スマートフォンやノートPC、イヤホン、タブレットなど、現代人の生活は多くの電子機器に支えられている。その一方で、いざという時にバッテリーが切れてしまうと仕事も遊びも止まってしまう。そんな時、デザイン性が高く家の中でも外でも自然に使えるポータブルバッテリーがあれば心強い。
今回紹介する『Potame』は、総出力120WでノートPC充電にも対応し、さらにMagSafe対応のワイヤレス充電も備えた次世代のモバイル電源である。単なるガジェットではなく、生活空間に溶け込む「暮らしの道具」として注目されるアイテムだ。
クラウドファンディングを通じて購入した製品が手元に届いたため、今回は実際に使用した実感も交えてこの製品を紹介しよう。
『Potame』とは
『Potame』は株式会社チャージベリー(Chargevery)が開発したポータブルバッテリーで、クラウドファンディングサイト「Makuake」にて2025年に発表された製品である。
最大の特徴は、総出力120Wという高出力設計により、スマートフォンはもちろん、MacBookなどのノートPCも高速充電できる点にある。ただのモバイルバッテリーではなく“空間に彩りを添える“インテリアとしての電源”を目指して開発されたそうである。
外観のカラーは落ち着いた色合いでリビングや書斎に置いても違和感がない。バッテリー残量は数値ではなくさりげなくLEDで示す独自仕様となっており、インテリア的な美観を損なわないように配慮されている。電池にはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しており、発火リスクがリチウムイオン電池よりも低いなど、安全性と耐久性の高さもポイントである。
『Potame』の特徴
◆どこでも使える、暮らしに溶け込むデザイン
『Potame』の最大の魅力は、生活空間の中に自然と馴染むデザインである。一般的なモバイルバッテリーのように「持ち物」ではなく、あくまで日常生活の中で家庭内の使用を想定しているため、部屋の一部として置けるデザイン家電を念頭に設計されている。
サイズは約92×89×156mm、重さは約800g。テーブルの上やベッドサイド、キッチンカウンターなど、どこに置いても違和感がない。たとえば夜、寝室でスマートフォンをMagSafeでワイヤレス充電しながら、動画を視聴する。あるいはキッチンでタブレットを立てかけてレシピを見ながら充電する。そんな暮らしの動線の中にある電源としての使い方ができる。ちなみにパッケージの各面にはこの製品の使用シーンの例が描かれているのでイメージするのに役に立つ。
◆総出力120W。ノートPCも余裕で充電できる
USB Type-Cポートを2基、USB-Aポートを1基搭載し、合計出力は最大120W。高出力に対応することで、MacBook AirやSurfaceなどのノートPCもフルスピードで充電できる。 出力の内訳は、Type-Cポートが最大65W、USB-Aポートが最大18Wとなっている。
◆有線も無線も——“つなぐ自由”を実現
充電方式はUSB Type-Cケーブルによる有線充電と、Qi規格のワイヤレス充電の両方に対応している。特にMagSafe対応により、対応機種であればマグネットでピタッと吸着して安定した充電が可能だ。
パススルー機能(給電しながら本体充電が可能)にも対応しているため、『Potame』を充電しながらスマートフォンを充電する、といった柔軟な使い方もできる。なお、本体への給電はUSB Type-Cケーブルでの給電の他、専用のクレードルに置くだけでも実施することができるが、2025年12月7日時点ではクレードルの不具合が理由で実物は受領していないため使用感は不明だ。
『Potame』本体への給電、もしくは『Potame』から機器への充電は主にUSB Type-Cケーブルを使用して行うが、この製品の優れている点は本体上部を開けると巻き取り式のケーブルが収納されている点である。
充電を思い立った際にケーブルを探す手間がなく、この点は実際に使用してみてとても便利だと実感している。あまりにピッタリと収納されているので、万が一断線して買い替える際に同じようにサイズ感がピッタリの製品が見つかるか今から不安だ。
◆美しさと機能性を両立したユーザビリティ
本体の残量表示はLEDランプの数で示す方式を採用している。
数値ほどの分かりやすさはないものの、色で表現するタイプと較べるとランプの数で残量が分かるため比較的直感的に残量を理解することができるはずだ。このデザイン的なミニマルさはインテリア的に優れているが、数値での管理に慣れている人には最初は戸惑うだろう。 一方で、ボタン類の少なさと面の美しさは『Potame』の大きな魅力であり、使うほどに愛着が増すデザインと言える。ちなみに本体に唯一あるボタンは残量表示の他、長押しすることで本体上部のライトを点灯させるスイッチにもなっている。
このライト、非常時のライトになるだけでなく、日常生活の中ではメイクをする際やWeb会議に参加する際に顔を照らすのに使えるのではないかと思っている。ライトの照度は眩しいくらい明るいので実用性は高いと感じた。
◆非常電源としても安心の大容量・高安全性
バッテリー容量は25,000mAhとなっており、スマートフォンなら約7回、タブレットなら約3回、ノートPCでも約1.5回程度のフル充電が可能である。さらに、ATL社製セルを採用することで、発熱や膨張などのリスクを抑制している。
災害時や停電時にも、LEDライトや小型扇風機などのUSB機器を動かせるため、防災グッズとしての価値も高い。従来のモバイルバッテリーが“持ち歩く電源”であったのに対し、『Potame』は“暮らしを守る電源”としての役割も担う存在となっている。
『Potame』を購入するには
『Potame』のカラーラインナップはフォーン、アッシュグレー、テラコッタ、アクアグリーン、ホワイト、ブラックの6色。Makuakeにて先行販売が実施されていたが10月上旬に予定金額を大幅に超えて成功裡に終えている。一般販売価格は税込み19,800円が予定されており、発売時期は未定であるが、興味のある人は継続してチェックしてもらいたい。
■関連情報
https://www.makuake.com/project/chargevery-potame/
文/Wataru KOUCHI
趣味は合唱、読書、語学、旅行、美術館巡り、雑貨屋探索etc…。日本、海外の雑貨やガジェット、デザインコンセプトの中から思わず「それ、いただき!」と言ってしまうモノ達を紹介!
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