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ホラー×アートの境界へ。展示作品すべてがタブーの「視てはいけない絵画展」とは?

2025.12.10

絵画展といえば「見て楽しむ」もののはずなのに、なぜか「視てはいけない」という絵画展が開催され、話題になっている。その名も『視てはいけない絵画展』。

様々な理由で”視てはいけない”とされている数々の絵画を展示

”目”を直接視ることが禁止されている絵画や、真相を知ってはいけない絵画など、様々な理由で”視てはいけない”とされている数々の絵画を展示されているという。以下はそのイントロダクション。

この世には、”視てはいけない”絵画が存在します。それらは、とある一人の収集家の手により人知れず保管されてきました。今回、彼の遺言により “視てはいけない絵画展”として、特別に一般公開されます。絵画を視た後、あなたの身に何が起きても、私たちは一切の責任を負いかねます。ご来場、心よりお待ちしております。※本展示の内容は、すべてが真実とは限りません。

いったいどんな絵画が展示されていて、その狙いは何なのか。実際に会場を訪れて鑑賞した内容の一部と、主催者へのインタビューを紹介する。

『視てはいけない絵画展』(東急プラザ銀座の6F特設会場、期間は2025年11月28日から12月28日までの1か月間。入場料金は平日税込み2,000円、土日祝日税込み2,300円)
フォトスポットとしても人気の同絵画展の入り口。本当にここが入口なのか不安になるほどの簡素さで、入る時点からすでに、タブーに触れる不安が高まる

「目を見ると乗り移られる」「目が合うと呪われる」絵画が続々

会場内には「視てはいけない」とされてきた絵画24点が展示されており、それぞれに作品タイトルと、視てはいけない絵画が描かれた背景や物語の解説、さらに霊視・オカルトの視点から視てはいけない理由を解説する「禁視絵監修コメント」が設置されている。

同展のポスターにも使用されている「自画像」は、イギリス人画家のエミリー・ブラウンが描いたもの。彼女は本作品を完成させてからわずか7日後に亡くなり、その後、「目から他者に乗り移る」「目が合った者を呪い殺す」といった噂が広がった。

その後、本作品は気鋭の画商である息子により、目隠しをした状態で公開され、結果的に“視てはいけない絵画”として知名度をあげ、息子家族に莫大な富をもたらしたという。

「自画像」(エミリー・ブラウン)

また一見、家族がなごやかに食事をしている風景を描いた普通の絵に見える「レラレッテ家の昼食」という絵画は、食べているものが真っ黒に塗りつぶされている。

解説によると、この絵は不思議なほどの長寿を誇るこの一族の秘密がその食事をとる儀式であり、それを目の当たりにした画家による黒く塗りつぶされたという。彼らが食べていたものは何なのか、なぜ画家は見せることを拒んだのか。

見れば見るほどさまざまな妄想が膨らみ、その絵に込められた恐怖や怨念、妄執が“視えて”くるような気がして、じわじわ恐怖がこみあげてくる。

「レラレッテ家の昼食」(ジュール・デュボア)

その恐怖がクライマックスに達したのが、鑑賞ルートなかばにある、目隠しエリア。

直に見ることはできず、二重にはりめぐらされた暗幕のすき間からのぞいたり、張り巡らされた目隠しボードの下のすき間から、鏡を使って間接的に見たりしなければならない。見る行為自体があまりに怖くて、見ずにスルーしようかとすら思ったほど。

「夜鹿」(作者不詳)。直射日光にあててはいけない絵画なので、暗幕の中に入って鑑賞しなければならない。その理由がまた怖い

このように、ひとつひとつの絵がまるで、ホラーの短編小説のようなストーリーを持っている。だがいくつかのエピソードにはつながりがあり、すべてを見終わると、この絵画展全体がひとつの長編小説のようにも見えてくる。

このユニークな絵画展の狙いは何なのか。同絵画展のプロデューサーの一人に話を聞いた。

Author
フリーライター。日経トレンディネット、日経クロストレンドで長く大手チェー ン飲食店や新オープンの商業施設、食品メーカーなどの取材に携わる。ぐるなび が運営するレストランガイド媒体「dressing」でも100軒以上の飲食店を取材し、 自身の推し飲食店を紹介する「満たされメニュー」をぐるなびPROで連載中。

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