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平成レトロブームの波がここにも!懐かしの「INFOBAR」がスマートリングになって登場

2025.12.06

今、「平成レトロ」が熱い。平成1桁台に生まれた筆者からすると、「もうレトロにカテゴライズされるのか」と寂しく思う反面、確かに当時を彷彿とさせるような製品を見かけるようになった。

平成当時を彩った製品は多数あるが、携帯電話として平成を象徴するものの1つが、「INFOBAR」だろう。タイル調の独特なカラーリングは2000年代の“ガラケー”を象徴する名作となり、2003年の初号機登場以降、さまざまな製品が展開されてきた。

初代INFOBAR

そんなINFOBARのデザインが、現代の最先端デバイスともいえるスマートリングとコラボ。『Smart Recovery Ring/INFOBARコラボモデル』として、クラウドファンディングを「CAMPFIRE」で実施する。開催期間は2025年12月1日18時から2026年1月31日までで、早期購入特典も用意される。

「ファッションとしての価値」を追求してきたINFOBARとスマートリングがコラボ

KDDIは2002年より『au Design project』として、情報通信技術(ICT)とデザイン、アート、カルチャーを掛け合わせ、機能的な価値を超えた、情緒的な価値や美しさを創出するプロジェクトとして活動を続けている。

初代INFOBARは2003年に登場。コンセプトは「ファッションとしての価値」で、平成のファッションと融合する携帯電話を目指して開発された。2007年にはINFOBAR 2、2011年にはAndroid OSを搭載したINFOBAR A01を発売。現在に至るまで、計7機種が展開されている。

歴代のINFOBARシリーズ

一方、スマートリングは、まさに令和の最新デバイスだ。体の状態を記録するヘルスケアデバイスとして、機能性はもちろん大事だが、毎日装着するアクセサリーとして、デザイン性の魅力、すなわち「ファッションとしての価値」も求められる。

『Smart Recovery Ring/INFOBARコラボモデル』が登場したことで、INFOBARとスマートリングには共通の理念があると気付かされた。平成を代表するデザインを、令和の最新デバイスに落とし込んだデバイスとして、当時のINFOBARを懐かしむ人、平成デザインの魅力に惹かれる若い世代にも普及し得る、ユニークな仕上がりになっている。

INFOBARの独特なパターンは手作業で落とし込む

『Smart Recovery Ring/INFOBARコラボモデル」』は、NISHIKIGOIとICHIMATSUの2色で展開される。それぞれINFOBARらしい、タイル調のデザインがあしらわれているのが特徴だ。

本体素材は、執筆時点ではNISHIKIGOIがアルミ合金、ICHIMATSUがステンレスとなる。

NISHIKIGOIは、初代INFOBARのような、ソリッドなデザインを目指していたが、耐衝性の観点から、金属素材の採用を決断。INFOBAR A03にはアルミボディが採用されていたため、このアルミレッドを目指して開発が進められた。ブラスト加工ならではの繊細なテクスチャ、タイル部分のグロス処理が特徴となる。

ただし、アルミ合金は強度的にステンレスより劣るため、ステンレスでアルミレッドを表現するための開発が進められている。クラウドファウンディングで購入したユーザーの手元に届く頃には、ステンレス素材へと変更されている可能性があるとのことだ。

ISHIMATSUは、初代INFOBARの裏側、マットブラックを再現することがコンセプト。市松模様の部分は光沢感があるため、マットと光沢感の両方を併せ持つ、上品なデザインになっている。

リングの外装は、INFOBARのカラー、質感、色味に近づけるため、電気メッキや酸化処理のパラメーターを細かく調整。マットな質感を表現するため、研磨やサンドブラストの配合比率を繰り返し実験するなど、数ヶ月に渡り試作を重ねたという。

また、INFOBARの独特な配色、パターンを、リングの曲面、小ささに落とし込むために、作業は手作業で行われる。マス目に施されたヘコに対して、筆で色を入れ、平滑に仕上げることに苦労しているとのことだ。

健康管理機能も充実! AIが日々の体調管理をサポート

『Smart Recovery Ring/INFOBARコラボモデル』は、issinのスマートリング『Smart Recovery Ring』をベースとして開発されており、基本的な健康管理機能は共通している。

主な機能は、歩数といった活動量のカウント、心拍数や血中酸素濃度の測定、睡眠状態やストレスレベル、回復量のモニタリングとなる。特に重視しているのがリカバリー(回復度)と、それに伴う睡眠状態とのことで、リカバリー度合いを数値化し、入眠時や起床時に心地よいサウンドの再生をする機能や、回復度が低い場合に、10分から15分の仮眠を促す機能などが搭載されている。

収集した健康データは、『ウェリー』アプリより確認する。同名のパーソナルヘルスケアAIが導入されており、日々の生活において、健康を維持するためのアドバイスをくれる。

また、ウェリーアプリでは、食事の写真を撮影することで、カロリーや栄養素を計算してくれる機能や、インカメラを使い、体を動かしながら『スイカゲーム』を楽しめるユニークな機能も搭載される。スマートリングと合わせ、健康状態を可視化していくことで、長期的に身体と向き合うサポートをしてくれるのが特徴だ。

『Smart Recovery Ring/INFOBARコラボモデル』を使用する場合、ウェリーアプリと『auウェルネス』アプリを連携させることで、auウェルネス内で利用できるコインも獲得できる。

INFOBARコラボアイテムの登場で更なる「平成回帰」も楽しみに

『Smart Recovery Ring/INFOBARコラボモデル』のクラウドファウンディング開始から一夜明け、執筆時点でCAMPFIREのサイトを確認すると、すでに目標金額の1800%を超えており、世間の注目の高さがうかがえる。

今回はスマートリングとのコラボという形で復活したINFOBARだが、過去にはデジタルバスマット、Apple Watchケースといった形で、たびたびコラボアイテムが登場している。根強いファンがいるINFOBARだけに、今後も時代の移り変わりとともに、最新デバイスとのコラボが増えていくことも楽しみだ。

また、流行を見せる平成レトロが今後デジタル、ガジェット界にも広がっていけば、誰もが昔使っていたガラケー、スマホを、最新デバイスと掛け合わせた製品が登場していくことにも期待ができる。「iPhone 3Gデザインの〇〇」、「Nexus 5デザインの〇〇」みたいなものが出てきてもいい。妄想を広げながら昔の思い出を振り返れるのも、平成レトロブームの良さだなと実感するばかりだ。

取材・文/佐藤文彦

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