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まるでアウトランダーの弟分!専用のグラベルモードを搭載した新型「デリカミニ」が見せた驚異の走破性

2025.12.04

「気軽にアウトドア」、「ファッショナブルに乗りこなせる軽クロスオーバーSUV」といったコンセプトで登場した、ミニバン×本格SUVのキャラクターの三菱デリカD:5を兄貴分に持つ三菱の大ヒット作、デリカミニの2代目となる新型がいよいよ公道を走り始めた。

新色のデリ丸。

プラットフォームはキャリーオーバー、刷新されたパワーユニット

同時に発売されたekワゴン(日産ルークス)とは兄弟車ではあるものの、タフ×親近感あるエクステリア、インテリアともに別仕立てであり、エクステリアデザインが先代デリカミニと似ている・・・。

でも実は完全新作の新型なのである。この@DIMEではすでに新型デリカミニの概要について詳細に報告しているが、ここでは初期受注67%という最上級かつ新グレードとなる、ターボモデルの「T-Premium DERIMARU Package」の、パワー、エコ、ノーマルに加え、新たにグラベル、スノーモードが加わった5つのドライブモードを持つ(2WD/4WD)4WDモデル(290.73万円)に、南房総鴨川周辺の一般道、山道で試乗する機会を得た。

ここで「DERIMARU Package」の仕様について説明すると、他グレードではオプションとなるGoogle搭載インフォテイメントシステム(12.3インチHDディスプレー)、ビルトインETC2.0ユニット、3Dマルチアラウンドビューモニター、デジタルミラー、前後ドライブレコーダーを標準装備。

つまり、ほぼ全部盛り仕様!?ということになるから、車両本体価格もそれなりになるというわけだ(新型デリカミニの価格はNA Gグレード 2WDの196.4万円から)。

プラットフォームそのものは先代からのキャリーオーバーだが、パワーユニットは先代と異なる。

そう、ガソリン3気筒660ccユニットを、マイルドハイブリッドを採用せず、エンジン部品のフリクションを低減し、CVTのプログラムを改良して搭載。ターボモデルはインタークーラー付ターボ、64ps、10.2kg-mのスペックとなる。それでいて4WDのWLTCモード燃費は先代を上回る17.8km/Lだ。

エンジン本体の技術的な進化で、マイルドハイブリッドに頼らずとも、目標値の燃費性能を実現できたと説明される。結果、コストを削減でき、そのぶんをほかに使えるメリットがあるそうだ。

タイヤはNAエンジンモデルの155/65R14サイズに対してターボモデルは165/60R15サイズとなり、最小回転半径はそれぞれ4.5m、4.9mだ。なお、軽SUV、デリカ一族らしく、最低地上高はスーパーハイト系軽自動車トップの160mmとなる。

前後席、ラゲッジルームの空間=パッケージは先代を踏襲しているものの、運転席に乗り込めば、メーターから連続する、大型化され、三菱コネクトを採用した、軽自動車初のGoogle搭載ナビゲーション(スマホ接続不要!!Googleの通信料は10年無料。SIMはドコモ)を設定した12.3インチのディスプレーが新鮮だ。

さらにフロントウインドーを立てたことで、とくに前席の広々感が増していることが分かる。もちろん、電子パーキングブレーキとオートブレーキホールドを採用しているので、足元も広々だ。

センターコンソールに目を向ければ、力強い走りを想起させる太目のシフターがあり、その横に、新型デリカミニならではの、アウトランダーと同じ5モードのダイヤル式ドライブモードセレクターが備わる。

もう、このあたりだけを見ても、新型らしさ、タフネスさ、走破性の高さムンムンである。

撥水加工されたシートのかけ心地も素晴らしい。たっぷりとしたサイズを持つだけでなく、ソファのような心地よい着座感、自然なホールド感がうれしい。

これならロングドライブでも疲れにくいはずである。身長172cmの筆者のドライビングポジション基準で頭上には約260mmものスペースがあった。

前席周りの収納もたっぷりだ。センターコンソール下のトレイ、助手席側のインパネトレイ、その下の引き出し式収納、グローブボックスと、様々な小物、車内用品をスマートに収納可能である。

ステップ高400mm(4WD/2WDは370mm)、幅650mm×高1235mmのパワースライドドアから、室内高1400mmもの後席に乗り込み、着座すれば、頭上に250mm、膝周りに最大400mmほどのスペースがあり、フラットフロアかつヒール段差(フロアからシート座面までの高さ)も高いため、膝が上がらない椅子感覚のゆったりとした自然な姿勢で着座することができる。

スライドドア部分のウインドーにロールサンシェードが備わり、リヤサーキュレーターも用意されるから、先代同様に空調環境は1年中、文句なしだろう。

ラゲッジルームの使い勝手とシートアレンジ性は先代もなかなかだったが、新型の樹脂ラゲッジボードとPVC後席シートバックを採用したラゲッジルームは開口幅1015mm、開口部地上高2WD590mm、4WD620mm(世界のステーションワゴンの平均値と同等)、後席使用時の奥行き290mm~675mm(後席スライド位置による)、フロア幅885mm。そして後席を倒した時のフロア長は1090mmに達し、角度はつくものの、6:4分割の後席をアレンジした2~3名乗車時なら、アウトドアや宿泊を伴うアドベンチャードライブ!?でも荷物の積載は余裕だろう(先代もそうだった)。

そんな、いろいろ使える、ゆったり座れる、空調万全、たっぷり積める新型デリカミニを走らせれば、CVTのシフトスケジュール変更によって、出足、エンジンの低回転からリニアに発進、レスポンスよく加速し、スムーズに速度を上げていく。

なるほど、エンジン技術の進化によって、マイルドハイブリッドのモーターアシストなしでも快活な動力性能を発揮してくれるわけだ。

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