還暦を迎えても美しく歳を重ねている女優の高島礼子さん。今回のティータイムトークは「老後の暮らし」。いつまでも前向きに明るく暮らすための健康法と老後設計を語っていただきました。
【高島礼子のMe Time, Tea Time】
第10回 先輩の話も、若い子から得る「今」の情報も、大切な財産
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還暦を過ぎると、やはりこれから先の暮らし方について色々と考えます。周囲の人たちからも、ご主人が定年して「これから老後をどう暮らそう」とか、「シニアレジデンスを探している」とか、様々な老後設計の話を耳にします。
「高島さんはどうするの?」と聞かれることもありますが、私の場合は定年がない仕事なので、少しでもキャスティングしていただけるなら、体が動く限りこれからも女優業をしながら暮らしたいと思っています。ただし、体が資本の仕事なので、つねに考えるのは、1に健康、2に健康です。
とくに女優業は、人に見られる職業なので、美容を含めて自分のモチベーションを上げて健康を維持することが大切なんです。ちょっとでもストレスを感じる健康法なら意欲も軽減するのでやめます。モチベーションを上げるためには、自分が「楽しむ」ことが大切。その点で、今は楽しみながら歩く「ウォーキング」や「ゴルフ」、美味しい食を友人たちと楽しむ「女子会」が、私の一番の健康法になっています。
13年間の介護経験で感じた「情報収集」の大切さ
私は父親を13年間介護してきた経験があるので、とにかく健康に関しては、つねに意識するよう心がけています。情報収集もおこたりません。健康食品や運動療法など、先輩方から聞いたりネットで検索したりして、自分の体にあったものがあれば取り入れるようにしています。
父がパーキンソン病を患ってから様々な病院や医療介護付きレジデンスにお世話になったので、病院選びや投薬治療、医療費のことなども、そのときたくさん学びました。例えば大きな病気は専門の病院で治療し、投薬治療は地域密着型の病院で行うなど、治療に合わせて病院を選ぶことが重要だということ。医療費に関しては疾患によって様々な公的制度を受けられるので、とにかく情報を得ることが大切なんです。
また健康法として「病院を好きになる」というのも大事かなと。やはりなんといっても病気の治療は、早期発見が一番。じつは私、もともと病院が好きで(笑)、仕事が忙しい時でもちょっと体で気になるところがあると、病院に行って調べてもらうんです。悪いところがあったらさっさと治す(笑)、これが私のやり方です。
「女子会」を開いて、積極的に相談
人の手を借りずに生きていくためには、まだ健康なうちにしっかりと老後設計を考えておくことが大切だと思っています。病院も自分が元気なうちに探しておく。シニアレジデンスにしても、自分が動けなくなってから探すのでは遅いので、動けるうちに探して、金銭的余裕があれば健康なうちに入居を考えてもいいかもしれません。
住居の賃貸物件を探すのも高齢になればなるほど制限があって難しくなると聞きます。自分が老後、どこで暮らすか、病気になったらどうするか、老後の設計図を作っておくことがとても大切だと思っています。
そうした情報を得るためにも、私は同じ立場にいる友人たちと「女子会」を開いて、積極的に相談するようにしています。自分だけで頑張ろうとするとストレスばかりたまって健康にもよくないですからね。
年上の先輩の話も、若い子から得る「今」の情報も、私の大切な財産です。老後の生活のことって、人に話すのが恥ずかしい悩みが色々と生まれてくると思うんです。なので今、元気なうちに、心の拠り所となる環境を作っておこうと思っています。私にとって女子会は、いつまでも前向きに明るく暮らすための、大事な健康法でもあるんです。
高島礼子(たかしま・れいこ)
1964年、神奈川県生まれ。1988年『暴れん坊将軍Ⅲ』でデビュー。以後、ドラマ、時代劇はもちろん、舞台、CMなど、多岐にわたって活躍。2001年3月、映画『長崎ぶらぶら節』で、第24回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。2026年5月新橋演舞場にて新派・松竹新喜劇合同喜劇公演「明日の幸福」に出演。
Instagram:@reico.official
構成/松浦裕子
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