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元祖ギャルのカリスマ、安西ひろこさんが語る!数々のブームを生んだ平成ギャル文化の軌跡

2025.12.31

数々のヒット商品を紹介しつづけてきた『DIME』は、2026年春に40周年を迎える。そこで2025年11月14日に発売したDIME1月号では「【完全保存版】僕たちを夢中にさせたヒット商品クロニクル」と銘打ち、創刊となった1986年前後を基軸に、時代を彩ったエポックメイキングなモノ&サービスを振り返る特集を展開した。そこから見えてきたのは、ユーザーの「暮らしを便利にしよう」「楽しくしよう」という作り手たちの〝思い〟だった。

本記事では安西ひろこさんに平成ギャルのリアル、熱狂の裏側を語ってもらった。
「ギャル」という言葉が時代の象徴だった平成時代、厚底ブーツに日焼け肌、ド派手なネイルチップをつけた手元にはデコケータイ──その全ての中心にいたのが安西ひろこさんだ。〝元祖カリスマギャル〟として一時代を築き上げ、その社会現象は今も多くの人々の記憶に刻まれている。

元祖カリスマギャルの知られざる誕生秘話

 「ある日、突然『ギャルのカリスマだよね』と周囲から言われるようになって驚きました。当時は家とスタジオを往復する毎日で、外の世界のことは全然わからなくて。マネージャーさんから聞いて、初めて知ったんです(笑)」

 当時の安西さんは、ギャルを意識していたわけではないというから驚きだ。憧れていたフランス女優、ブリジット・バルドーのメイクをまねて太めのアイラインや盛り髪を取り入れるうちに、その独自のスタイルがギャルの象徴として注目を集めていった。

 デビュー当初はグラビアアイドルとして活動していた安西さん。彼女がギャルのカリスマになるまでには〝ある思い〟があったという。

「10代の頃は水着のグラビアをやっていて、男性誌のグラビア表紙をたくさん飾らせてもらった時期もありました。でも、当時から『女の子が憧れる雑誌に出たい』という強い思いがあって。ただ、その頃はグラビア誌とファッション誌の間に大きな壁がありました」

 現在ではグラビアアイドルがファッション誌に登場することも珍しくないが、当時はまだ明確な線引きがあった時代。そんな中、チャンスが巡り『ViVi』や『Popteen』などの誌面に登場すると、安西さんのメイクとファッションは、瞬く間にギャルの憧れとなった。

安西ひろこ

※DIME編集部が独自に再現したイメージです。

「でも、外見と内面にはギャップがありました。見た目はギャルファッションが大好きだったけど、性格は全然ギャルじゃなかった。『ファンを裏切っちゃいけない』と思って、ギャル語も一生懸命勉強したし、早口でしゃべる練習もしました(笑)。みんなが理想とするギャル像に自分を寄せることで精一杯でしたね」

 外見と内面のギャップに戸惑いながらも、街で自分と同じファッションの女の子たちを見かけた時は、すごくうれしかったと笑みをこぼす。彼女から生まれたブームやトレンドは、テンガロンハットやバービーのようなレトロファッション、パラパラ、デコネイルなど数えきれないほどだ。

自分が好きなファッションを貫いているうちに、いつの間にかみんなが私を理想のギャルにしてくれました。パラパラも本当は全然踊れなかったけど『ギャルといえばパラパラでしょ!』となり、デビュー曲で披露しました(笑)」

どんな時も諦めない信念がギャルマインドのDNA

 安西さん自身は「ギャルマインドはなかった」と語るが、その信念は強い。メイクやファッションへの愛情は本物で、ファッション誌の撮影には全力で取り組んできた。

「当時はハイブランドって、ギャルの撮影には貸してくれなかったんです。世間的にはまだマイナスイメージもあって……。だったら自分で買い取ろうと思い、頑張って稼いだお金を全部つぎ込んでいました。ギャルの子たちには『一生懸命働いて好きなファッションをする!』っていう熱い気持ちがあるんです。だからこそ、『ギャルだって誇りを持っていいんだよ』って伝えたかった

 強い信念を持って発信し続けた結果、世間のギャルに対する認識は着実に変わっていった。2ndシングルリリース時、大好きだった当時のDiorデザイナー、ジョン・ガリアーノのドレスを着るという夢もかなった。まさに、安西さんの根底にあるギャルマインドが光るエピソードだ。

ギャル文化が教えてくれたのは、諦めないことの大切さ。誰が決めたわけでもない壁を壊して、夢をかなえる。その信念こそが一番のギャルマインドなんだと思います」

ギャルが生んだブーム【1】デコケータイ

デコケータイ

ガラケーをラインストーンやシールなどで華やかに飾るカルチャー。〝自分だけのかわいいアイテム〟を作って自己表現していた。

ギャルが生んだブーム【2】プリクラ

プリクラ

〝自撮りの原点〟ともいえるプリクラ。友達とポーズを決めて撮影し、落書きやスタンプでデコって、カットして交換するのが定番。

ギャルが生んだブーム【3】厚底ブーツ

厚底ブーツ

ギャルたちのマストアイテムだったハイボリュームなソールのブーツ。10cm超の厚底で渋谷を闊歩する姿はまさに平成ギャルの象徴。

ギャルが生んだブーム【4】パラパラ

パラパラ

1980年代半ばに登場したパラパラは、90年代後半に第3次ブームとしてギャルの間で大流行。完璧なシンクロこそギャルの美学だった。

安西ひろこ

安西ひろこ
1979年2月9日生まれ。平成ギャルを代表する元祖カリスマとして一世を風靡。現在はモデル・タレントとして活動しながら、ライフスタイルを通して「自分らしく楽しむこと」の魅力を発信。多くの女性に支持されている。

取材・文/Tajimax 撮影/干川 修 ヘアメイク/中村巴美 スタイリング/塩田優梨花 編集/井田愛莉寿

※「プリント倶楽部」および「プリクラ」は株式会社セガの登録商標です

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