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3Gサービスの終了で何が起きる?元ドコモショップ店員に聞く「駆け込み機種変更」の落とし穴

2025.12.31

2026年3月でドコモの3Gサービスが終了となり、3Gは全社で終了します。本記事では、いつ・何が終わるのか、機種変更の注意点について元ドコモ店員が解説します。

日本のケータイ文化の中で大きな転換期を支えたサービス、3Gの完全終了が近付いています。ドコモは、2026年3月31日を以って3Gサービスを終了します。

私自身、高校〜大学時代は3Gケータイを使い、その後はドコモショップ店員としてFOMAの契約・機種変更を毎日のように担当していました。現在ではもちろんスマホユーザーですが、3G時代のケータイやサービスには思い出がたくさんあり、終了のニュースには寂しさを感じたものです…。

この記事では、3G終了について各キャリアの経緯から3G終了で変わること、機種変更の注意点まで、元ドコモ店員であるSUGI-SUGUが当時の思い出も交えながらお話しします。

3Gが2026年3月に完全終了!各キャリアが3Gを終えるまで

3G終了の予定が発表されたときには「まだ先のことだなぁ…」と思いましたが、月日が経つのは早いこと。サービスの終わりは着々と近付いています。

まずは、3Gサービス終了の基本的な情報からお伝えしましょう。

■3Gとは何?なぜ終了する?

そもそも、3Gとは何なのか?初めて持つケータイがスマホ、というユーザーも増えてきて馴染みがない方も多いかもしれません。3Gとは、第3世代移動通信システムというものであり、国際的な規格に準拠した移動通信システムのことです。お察しの通り、1G、2Gがあっての3Gです。

3Gは簡単にいえば、携帯電話でインターネット通信を可能にした技術のことで、例えばドコモでいうところのFOMAが3G対応端末でした。それまでの第2世代(2G)は通話やショートメールがメインでしたが、3Gの登場によって高速なデータ通信が可能になり、画像や動画が楽しめるようになりました。日本のケータイ文化を大きく進化させた立役者です。

3Gが終了する理由はシンプルで、より高速で高品質なサービスである4Gや5Gの普及により3Gの利用者が減ったためです。電波資源を有効活用し、より高品質な通信サービスを提供するために、3Gは完全終了します。

■ドコモは2026年3月31日で3Gサービス終了

ドコモの3G回線であるFOMAと、iモードなどの関連サービスは2026年3月31日で終了します。この日を過ぎると、FOMA契約のガラケーや3Gスマホは、音声通話・データ通信ともに利用できなくなります。今後も利用を継続したい場合には、機種変更手続きが必要です。

元ショップ店員の感覚でいうと、終了間際は駆け込みでショップが混雑しがち。

私はmova(2G)終了の際、現役で働いていましたが、目まぐるしい忙しさだった記憶があります。3G終了時も同じことになりかねないので、早めの対応がおすすめです。

■au・ソフトバンクは既にサービス終了済み

一方、auとソフトバンクの3Gは既にサービスが終了しています。

auの3Gサービス「CDMA 1X WIN」は、2022年3月31日で終了となりました。VoLTE非対応機種やUQ mobileの一部SIMも、2022年4月1日以降は利用できなくなりました。

ソフトバンクは、全国的には2024年4月15日に3Gサービス終了。能登半島地震の影響を受けた石川県内のみ同年7月31日まで延長され、その後完全終了を迎えました。

3Gが終了するとどうなる?

「3G終了するとどうなるの?」というのが、一番気になるポイントだと思います。ここでは、一般ユーザーのケータイを中心に、具体的にどんな変化が起こるのかを整理していきましょう。

■サービス終了で通話・通信ができなくなる

3Gの電波が止まる。つまり、それまで3G端末で行っていた通話・SMS・データ通信など電波を利用するサービスがすべて利用できなくなります。今まで利用してきた電話番号は自動解約となり、同じ番号での契約はできません。

対象となるのは、主にドコモのFOMAケータイ(ガラケー)や、古い世代のスマホなど。現在も3G端末を使っていらっしゃるなら長年の思い出や愛着もあるかと思いますが、残念ながら、2026年4月以降は電話機としては利用できなくなります。

movaが終了する時にも「この機種が気に入ってるから、どうにか使う方法ない?」「FOMAの機能使いこなせないし、movaのままでいいのに」という声をたくさん聞きました。

使い慣れたものが利用できなくなるのは残念だし、新しいものを使うのも戸惑いや不安がありますよね。しかし、新しいものも多くのユーザーに支持されるだけの魅力があります。今まで通り電話機を使うため、より便利なサービスを享受するため、機種変更はお早めに。

■4G対応スマホでも一部機種は通話ができなくなる

4G対応スマホであっても、VoLTE非対応機種は音声通話が利用できなくなります。

通話方式に3G回線を使用している一部の4G対応スマホは3G終了の影響を受けるため、古いスマホを利用している方は要注意。利用しているスマホが対象機種でないか、ドコモのホームページで事前に確認しておきましょう。

■3G終了で影響のある機種や料金プラン

3G終了により使えなくなる機種は約400機種。廃止となる料金プランも多岐に渡ります。

今では当たり前になった「ケータイを分割で購入する料金プラン」も、3G時代のバリュープランが始まりでした。対象となる機種や料金プランに関しては、ドコモのホームページで詳しくお知らせしています。

参考:「FOMA」および「iモード」サービス終了のご案内

3G終了における機種変更の注意点

これまで通り電話を利用したい場合は、3G終了前に機種変更が必要です。

2Gから3Gに完全移行する際にもそうでしたが、古い機種を使い続けているユーザーの多くはご高齢の方で、ご家族と一緒に機種変更にご来店する…というパターンが見られました。この記事を読んでいる方の中にも「両親、祖父母の機種が3Gだから心配」という方がいらっしゃるのではないでしょうか。

ここからは、元ドコモ店員だからこそ分かる、機種変更の際に気を付けたいポイントや注意点についてご紹介します。

■機種変更はお早めに!終了直前の駆け込みに注意

サービスの終了期限が近付くと、ケータイショップは必ず激混みします。特に3Gが終了する3月はショップが最も混雑する卒業・入学シーズンなので、直前の来店だと

「ショップの待ち時間は数時間レベル…」

「人気機種は在庫切れ、散々待って手続きできない…」

「時間の余裕がなく、説明をじっくり聞けない…」

なんてことが、当たり前に起こります。スムーズに手続きし、店員の説明や分からないことをしっかり聞くためにも、機種変更は1~2月までには済ませましょう。

■高齢ユーザーの機種変更で気を付けるポイント

ドコモ店員時代、高齢ユーザーが機種変更される場合によくありがちな不備やトラブルとして、「名義や必要書類に関する勘違い・準備不足」「合わない機種の選択」を多く見てきました。3G端末からスムーズに機種変更するためには、次のポイントに気をつけてください。

名義・必要書類を事前に確認すること

機種変更がスムーズに手続きできない際に一番多かった不備が、名義や必要書類に関すること。「息子さんや娘さんが契約して、ご両親に持たせている」「亡くなったご主人が契約して、奥様が使っている」など、昔のケータイの契約では契約者と使用者が異なり、いざショップで手続きをしようにも「契約者本人じゃないから機種変更できない」というケースが非常に多いです。

請求書の宛名や引き落としの口座名義は契約者以外も設定できるため、請求書が届いている・料金を払っている=契約者、ではありません。

ショップに行ってから書類不備で出直すことになると、本人も付き添うご家族にも大きな負担です。事前に契約者の名義と手続きに必要な書類をドコモインフォメーションセンターなどで確認しておきましょう。

ユーザー本人に合ったスマホを選ぶこと

3G終了に伴って機種変更のキャンペーンもあり、ユーザーによっては最新機種もお買い得に購入できる場合があります。mova終了時も、最終的にはどの機種でも無料で機種変更ができるようになり、「せっかくなんだから新しいのがいいよ!」とお子さんが勧めて、シニア世代の親御さんが最新機種に買い替え。後日「文字が小さい、使いこなせない」と、らくらくホンに機種変更にご来店。というパターンをよく見ました。

3G端末からスマホへの機種変更では操作方法が大きく変わるため、ユーザーによっては大きなストレスになります。便利な機能も増えていますが、使いこなせなければ意味がありません。「ご本人が少しワクワクする要素」と「難しすぎないこと」のバランスを取るのがコツです。

3G終了に寂しさを感じる元ドコモショップ店員のつぶやき

3Gが終了すると聞くと、スマホがこれだけ普及したのを肌で感じているので、まぁ仕方ないという実務的な気持ちと同時に、やっぱり少し寂しさも込み上げてきます。

3Gは、iモードメールに始まり、着メロ・着うた、デコメール・デコメ絵文字など、多くのコンテンツを生み出してきました。私の過去を振り返ると、デコメールにハマった学生時代は、色合いやバランスを考えながら1通のメールを作るのに何十分もかけていたこともよくありました(笑)ショップ店員になってからはカラフルで個性豊かなデザインのガラケーに触れるのが楽しかったですし、どんどん増える新しい機能・サービスには、ケータイ業界の進化の速さを感じました。

3Gは、私たちの青春や社会の形を変えてくれた偉大なサービスでした。3Gの終了は、一つの大きな区切りになります。今の便利な4G/5Gの土台を築いてくれたことに心から感謝しつつ、最後にお疲れ様でしたと伝えたいと思います。

文/SUGU-SUGU

夫婦でフリーランスライター(歴5年)、活動中の三児の母。生活・AI・オーディオ・住宅・エンタメ・ビジネスなど、丁寧なリサーチと実体験を基に年間約100本執筆しています。小学校教諭一種免許を活かして難しい話題も分かりやすくお届けします。趣味の料理やお菓子作り、主婦業を楽しむ工夫をしながら、言葉を紡ぐ「ことのは育児」を実践中。夫婦で生活お役立ちブログ:おうち空間、オーディオ系ブログ:milky way を運営しています。

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