マイナポータルでは、ログインすることで自分の医療費情報を手軽に確認できる。医療費控除の手続きに便利な医療費通知の確認方法と、表示されない場合の対処法をまとめた。
目次
入院・手術・出産などで多額の医療費がかかった年は、医療費控除の確定申告をすることで節税できる場合がある。マイナンバーカードがあれば、確定申告に必要な医療費通知情報をマイナポータルからダウンロードし、確定申告に利用できる。
本記事では、マイナポータルでの医療費通知の確認方法と情報が表示されない場合の対処法を解説する。
マイナポータルの医療費通知情報とは
マイナポータルでは、マイナンバーカードを使って自分の医療費通知情報をオンラインで確認できる。この機能を活用すれば、紙の医療費通知を探す手間も省け、医療費控除の確定申告がスムーズになるので覚えておきたい。
■医療費通知情報サービスの概要
マイナポータルで確認できる「医療費通知情報」とは、2021年9月以降に受けた保険診療の情報だ。原則、その年の1月から12月までの一年分を調べられるが、2021年は9月から12月までの4ヶ月分のみが対象となる。
■自治体が発行する「医療費のお知らせ」との違いは?
多くの健康保険組合・自治体では、健康保険や国民健康保険の加入者に対して「医療費のお知らせ」という紙の書類を郵送している。この「医療費のお知らせ」とマイナポータルの医療費通知は、作成時点や含まれる項目が異なる。
保険者が作成する「医療費のお知らせ」は、審査が完了した確定的な情報を基に作られるため、より正確な金額が記載されている。
マイナポータルの医療費通知情報は、毎月更新されるため即時性がある一方で、公費負担医療制度や市区町村による医療費助成が反映されていないケースがある。例えば、子ども医療費助成や障害者医療費助成、後期高齢者医療の減免などを受けている場合、実際に窓口で支払った金額と医療費通知に記載された金額が異なることもあるので覚えておこう。
■マイナポータルに表示されない医療費
マイナポータルの医療費通知情報には、一部反映されない医療費もある。以下のような費用は対象外だ。
【審査支払機関を経由しない費用】
・自費診療(保険適用外の治療)
・差額ベッド代
・健康保険組合と直接契約している保険薬局での支払い
【療養費として扱われる費用】
・コルセットなどの治療用装具
・保険資格未確認時の立替払い
・はり・きゅう、あんま・マッサージ・指圧の施術費
・整骨院・接骨院の柔道整復療養費
【その他の対象外費用】
・高額療養費(支給される還付金)
・ドラッグストアでの医薬品購入
・通院のための交通費
ただし、上記の表示されない費用であっても医療費控除の対象となるケースがある。また、ドラッグストアで購入した対象医薬品については、セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)の対象となるため、いずれも領収書は捨てずに保管しておこう。
マイナポータルで医療費通知情報を確認する方法
それでは、マイナポータルで医療費通知情報を確認する手順について見ていこう。
■マイナポータルで医療費通知情報を確認するための事前準備とログイン手順
マイナポータルで医療費通知情報を確認する際は、以下のものを用意しよう。
・マイナンバーカード
・ICカードリーダーまたはマイナンバーカード読み取り対応のスマートフォン
・マイナポータルアプリ(スマートフォン利用時)
パソコンからマイナポータルにログインする場合はICカードリーダーが必要だが、スマートフォンの場合はマイナポータルアプリをインストールすれば、スマホでマイナンバーカードを読み取り、ログイン可能だ。(対応端末・OSのバージョンに制限あり。)
必要なものを用意したら、マイナポータルの公式サイト(https://myna.go.jp/)にアクセスする。パソコンの場合は推奨ブラウザ(Chrome、Edge、Safari)を使用しよう。スマートフォンの場合は、事前にマイナポータルアプリをダウンロードしておく。
【マイナポータルのログイン手順】
1.マイナポータル公式サイト上で「ログイン」ボタンをクリック
2.ICカードリーダーまたはスマートフォンでマイナンバーカードを読み取り、利用者証明用電子証明書のパスワード(4桁の数字)を入力。※3回連続で間違えるとロックされるため注意。
■医療費通知情報の確認手順
マイナポータルにログインしたあとは、ログイン後のトップページから「あなたの情報」を選択(スマートフォンの場合はトップページを下にスクロール※手順1)したあと、「医療費通知情報」をクリックする(スマートフォンの場合は「医療費」をタップする※手順2)。
医療費通知情報の画面(※手順3)では、年度や期間を指定して情報を絞り込むことができる。表示される情報は以下の通り。
・医療機関等の名称
・診療年月
・窓口負担相当額(自己負担として支払った金額)
・医療費控除該当有無の基準となる年間の窓口負担相当額
これらの情報はPDF形式で表示・ダウンロードすることも可能だ。
※手順1:下へスクロール

※手順2:「医療費」をクリック

※手順3:医療費画面

■医療費データ(XML)の取得方法
医療費控除の確定申告で利用する場合は、医療費通知の「XMLデータ」を使用する。XMLデータは、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」でe-Taxを使って申告する際に、マイナポータル連携機能を利用すると自動的に取得される仕組みになっている。ただし、マイナポータル連携で自動入力できるのは、ログインした本人の医療費情報のみとなっているため、家族分の医療費控除を受けたい場合は、事前にマイナポータルで家族の代理人登録と設定を行う必要がある。手続きには家族分のマイナンバーカードも必要だ。
確定申告用の1年間分(1月〜12月)の医療費通知情報XMLデータは、原則として翌年の2月9日に取得可能となる。
医療費通知情報が表示されない・取得できない場合の対処法

マイナポータルにアクセスしても医療費通知が確認できない場合の対処法を解説する。
■医療費データ反映のタイミングと仕組み
マイナポータルの医療費通知情報は、毎月11日頃に前々月診療分までが更新される。診療を受けてから情報が表示されるまでに、目安として約2か月程度かかることを覚えておこう。
■マイナポータルに医療費通知情報が表示されない主な原因
上記の反映タイミング以外にも、マイナポータルに医療費が表示されないケースがある。
まず、自費診療、療養費(整骨院や治療用装具の費用etc.)、ドラッグストアでの購入などは表示されない。
また、医療機関が審査支払機関に診療報酬明細書を提出していない場合や、提出が遅れている場合も表示されない。一部の健康保険組合と直接契約している保険薬局での支払いも、審査支払機関を経由しないため表示されないケースがある。
■マイナポータルの代替手段と医療費の確認方法
マイナポータルで情報が取得できない場合でも、医療費控除の申告は可能だ。
健康保険組合や自治体から郵送される「医療費のお知らせ」があれば、それを確定申告に利用できる。ただし、医療費のお知らせに記載されていない医療費については、別途領収書が必要となる。
また、医療機関や薬局が発行した領収書があれば、マイナポータルの情報がなくても医療費控除の申告ができるため、日頃から領収書を保管しておくと良いだろう。
加入している健康保険組合によっては、ウェブサイトで医療費の照会サービスを提供している場合もあるため、問い合わせてみるのも一つの方法だ。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。







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