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2025年のSNSトレンドを検証!若者を中心に盛り上がった「乗っかりミーム」って何?

2025.12.01

博報堂とTBWAワールドワイドのジョイントベンチャーであるTBWA HAKUHODOから、調査リポート「2025年SNSトレンド徹底解剖」が公開された。これは同社ソーシャルリスニング専門チーム「65dB TOKYO」が、2025年のSNS上で発生した約40億件の投稿を分析。生活者とAIの新しい関係性を読み解いた内容となっている。

本稿では同社発表リリースをベースに、その概要をお伝えする。

2025年のSNS3大トレンド :「AI」「乗っかりミーム」「ゆるツラ(ゆるくツラい)」

65dB TOKYOは、2025年1月から11月までのX(旧Twitter)およびTikTokの投稿を調査。発話量(メンション数)とエンゲージメント数をもとに「注目トレンドワードマップ」を作成することで、SNS上での注目テーマを俯瞰的に可視化した。

その分析から見えてきた2025年のSNSを象徴する3つのキーワードは、(1)AI、(2)乗っかりミーム、(3)ゆるツラ(ゆるくツラい)。SNS上で急速に存在感を強めたAIへの向き合い方の変化、“とりあえず混ざる”参加型文化、そして「楽したいけれど、やった感も欲しい」という新しい生活者心理が見えてくる。

中でも「AI」は、生活者の感情や創作文化にまで深く浸透し、SNS上のコミュニケーションそのものを大きく変えた。

■AIは「ツール」から「パートナー」へ SNS上で人とAIの関係性が劇的に変化

2025年はAIに関する投稿量が過去最大を記録した。Xでは、昨年末にGrokが無料ユーザーへ開放されたことを機にAI関連ワードのメンションが急上昇。TikTokでもAI関連ハッシュタグの投稿数が2580万件(※)を突破するなど、AIはSNSを語る上で欠かせないテーマとなった。

※ 2025年11月20日時点

その中で特に顕著だったのは、AIの存在が生活者の心理や行動に入り込む“質の変化”だ。AIは便利な生成ツールという枠を超え、「自分に寄り添ってくれる存在」として影響力を持ち始めている。

AI活用の二極化:「パートナー」と「コンテンツ」という二方向へ進化

■二極化(1):「パートナー」としてのAI ― 自分を肯定して寄り添う“心の居場所”に

2025年のSNSでは、AIを「相談相手」として扱う投稿が急増した。

Xでは「恋人はChatGPT」「AIからプロポーズされた」「AIと結婚」といった投稿が連続して話題となり、AIに愛称をつけて呼ぶ文化も広がっている。実際、レポートではAIに「チャッピー」などの親しみを込めた呼称を使うユーザーが200%以上増加したことが示されている。

こうした投稿の背景には、AIが否定せず、責めず、遮らずに話を受け止めてくれる存在だという安心感がある。「愚痴を言うなら人よりChatGPTがいい」「どんな時も肯定してくれるから救われる」などの声が多く投稿され、AIが精神的な支えとして生活に入り込んでいる様子を見ることができる。

また、AIと距離が近くなったからこそ、逆に「人間同士の関係でしか生まれない価値」への再評価も見られ、AIとの共生が人の対人関係の捉え方にも影響を与え始めている。

■二極化(2):「コンテンツ」としてのAI ― AIがカルチャーとして定着し、“AIらしさ”がエンタメへ

一方で、AIはSNS上で新たな「遊びの文化」としても進化している。

TikTokでは、自分の写真をアップロードするとAIがフィギュア風に変換してくれるフィルターが広がり、マーメイド化・プリンセス化など「変身系AI」が何度もトレンド入りした。

さらに「ガラスを切るASMR」「子どもの頃から大人へ成長する“成長記録AI”」など、現実には存在しない奇妙で魅力的な非現実を楽しむ投稿も急増している。

特徴的なのは、ユーザーがAIであることを理解した上で楽しんでいる点だ。AI生成であることを隠すと批判につながることも多い一方で、「AIです」と明示した投稿は好意的に受け止められ、SNS上に“AIらしさの透明性”や“正直な創作文化”が生まれている。

AIは人間の代替ではなく、人の感情や願望を映し出す鏡として社会の中に居場所を確立し始めたことが、今回の分析から読み取れる大きな変化と言える。

「乗っかりミーム」と「ゆるツラ(ゆるくツラい)」 2025年SNSを象徴するもう2つのキーワード

■乗っかりミーム

“とりあえず混ざる”軽い参加を楽しむSNS文化。
Xでは「エッホエッホ」「ヘッダーに収まらない…」、TikTokでは「イタリアンブレインロット」などが急増。ミニマムな自己表現で“同じ場に居合わせる”体験が好まれた。

■ゆるツラ(ゆるくツラい)

“楽したいけど、やった感も欲しい”という相反する心理を満たすトレンド。
ピラティス、コンビニジム、アイスチャレンジ、レシピ投稿などが代表例で、効率化社会の中で“適度なツラさ”を選ぶ自己効力感が注目されている。

調査概要
調査実施時期/2025年11月
調査対象期間/2025年1月1日~2025年11月20日
対象/主要プラットフォームSNS(X、TikTok)
モニタリング投稿数/約40億投稿
分析方法/ソーシャルリスニング(Brand Watch、TikTok Creative Center)
調査主体/TBWA HAKUHODO「65dB TOKYO」
出典/TBWA HAKUHODO「65dB TOKYO」

■「2025年SNSトレンド徹底解剖」レポート

ダウンロードはこちらから
https://www.tbwahakuhodo.co.jp/uploads/2025/11/65dB-TOKYO_2025-SNS-Movement-Report.pdf

関連情報
https://www.tbwahakuhodo.co.jp
http://65db.jp/

構成/清水眞希

@DIMEはサイトローンチ時より編集業務に携わる。現在は雑貨や家電、オーディオなどの新製品に加え、各種の社会調査・統計、話題の新スポットからイベント情報などを担当。信条は正確さとわかりやすさ。最近の趣味は日付が変わる時刻のウオーキング。

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