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今冬の雪、西日本で多め、関東は少なめになる可能性 

2025.11.29

ウェザーニューズから今冬(2025年12〜2026年3月)の「降雪傾向」が発表された。それによれば、今冬の降雪量は、西日本の日本海側で平年並か多く、北〜東日本の日本海側と西日本太平洋側では平年並、北~東日本の太平洋側では平年並か少ない予想となっている。

以下、同社発表リリースをベースに、その概要をお伝えする。

※気温や降雪量の「平年」とは991〜2020年の過去30年間の平均

<予想降雪量マップ2025-2026(平年比)>

今冬(12〜3月)の降雪傾向

■降雪量とその要因について

今冬の降雪量は、西日本日本海側では「平年並か多い」、北~東日本の日本海側と西日本太平洋側は「平年並」、北~東日本の太平洋側は「平年並か少ない」見込みだ。

予想のポイントとなるのは、太平洋熱帯域の海面水温分布とそれに伴う偏西風の蛇行、および日本周辺の海面水温だ。現在、太平洋熱帯域の海面水温は、弱いラニーニャ現象時に近い分布となっており、この状態は、今冬の半ば(2026年1月)まで続く予想。その後は徐々に平常の状態に近づいていくと思われる。

今冬は半ばまでは、太平洋熱帯域の海面水温が中部から東部で平年より低く、西部で平年より高くなる予想だ(1:下図「熱帯太平洋の海面水温と日本付近の大気循環の様子」参照、以下同)。

この影響で、東南アジア付近で対流活動が平年より活発になり(2)、偏西風が中国の内陸で北に蛇行し、この下流にあたる日本付近では南に蛇行する(3)。

このため、日本付近は西日本を中心に寒気が南下しやすくなる見込みだ(4)。今シーズン中は日本海や日本の東を中心に海面水温が平年より高く、水蒸気の供給が多くなる予想だ(5)。

これらのことから、降雪量は西日本日本海側では平年並か多くなる見込み。交通機関に大きな影響が出る可能性があるため、最新の気象情報や交通情報を随時確認するなど、事前の備えが必須となる。

また、冬の前半は、日本付近は冬型の気圧配置となる日が多く、低気圧の影響を受けにくくなる。このため、北~東日本の太平洋側は平年並か少なくなる見込みだ。

湿度の低下により、空気が乾燥しやすくなるため火の取り扱いや、インフルエンザなどの感染症にも十分な注意が必要になる。

冬の後半は、北日本を通過する低気圧や南岸低気圧の影響で、北日本の太平洋側でのまとまった降雪や、関東地方の平野部でも積雪となる可能性があるので、注意が必要だ。

<熱帯太平洋の海面水温と日本付近の大気循環の様子>

気温と降水量の傾向が今シーズンの予測と類似しているのは2020〜2021年の冬で、前半の気温は平年並か低く、後半は平年より高くなった。降雪量は冬の前半に強い寒気の影響を断続的に受けたため、北~西日本の日本海側で平年並か多く、太平洋側で平年並か少ない傾向だった。

■雪のピークの時期について

雪のピークは、北日本日本海側で2月上旬~中旬、北日本太平洋側では2月中旬で、低気圧や強い寒気の影響を受けやすい予想。東日本日本海側では年末年始と1月末~2月初め、西日本では1月末~2月初めの予想となっている。

これらの時期は冬型の気圧配置が強まって強い寒気が南下しやすい見込みだ。また、東日本太平洋側では2月中旬に南岸低気圧や寒気の影響で関東の平野部でも積雪となる可能性がある。

なお、今冬の終わりからは南岸低気圧の通過頻度は平年並になるとみられ、寒気の入るタイミング次第では南岸低気圧の通過時に関東甲信を中心に大雪になる可能性もあるため、事前の備えが大切。交通機関に大きな影響が出るおそれもあるため、随時最新の情報を確認しておきたい。

■昨冬(12〜3月)の降雪傾向の振り返り

昨冬(2024年12月〜2025年2月)の降雪量は、西日本日本海側で平年より多く、北〜東日本の日本海側と西日本太平洋側では平年並、北〜東日本の太平洋側では平年より少なくなった。

3月は、北~西日本の日本海側の降雪量は平年より少なかったが、発達した低気圧や南岸低気圧の影響で、北日本の太平洋側で大雪、関東甲信地方の平野部で積雪となった日があった。

2024年12月~2025年2月にかけては熱帯太平洋の海面水温が弱いラニーニャ現象発生時に近い分布となった影響で、日本付近では偏西風が南に蛇行して流れた。このため、海面気圧ではシベリア高気圧とアリューシャン低気圧がともに平年よりやや西に偏って強まり、日本付近では冬型の気圧配置が強まったため、西日本を中心に寒気が流れ込みやすくなった。

今冬は熱帯太平洋の海面水温分布が昨年と似ており、偏西風が日本付近で南に蛇行して西日本を中心に寒気が南下しやすい見込みだ。また、日本海の海面水温が平年より高く、雪雲が発達しやすくなる状況も昨年と類似している。

そのような状況の中、北極の寒気を伴った渦(寒冷渦)が何度か日本付近に南下してくる可能性があり、その際には全国的な低温や日本海側を中心とした局地的な大雪に注意が必要だ。

エリアごとの降雪傾向

■北日本

本格化時期/12月上旬
ピーク時期/日本海側:2月上旬~中旬、太平洋側・オホーツク海側:2月中旬
降雪量/日本海側:平年並、太平洋側・オホーツク海側:平年並か少ない
<降雪傾向>
・日本海側……今冬の気温は平年並〜高い傾向だが、時々寒気が流入して気温が下がり、気温の変動が大きくなる予想。月上旬~中旬は暴風雪や大雪となる日が現れる可能性があり、注意が必要だ。3月は気温が平年より高い予想のため、降雪量は少なく、雪どけが早まる見込み。
・太平洋側・オホーツク海側……今冬の気温は平年並〜高い傾向だが、時々寒気が流入して気温が下がり、気温の変動が大きくなると予想している。2月中旬は低気圧の通過で大雪となるおそれがあるため注意が必要。3月は気温が平年より高い予想のため、雪どけが早まる見込みだが、低気圧の影響でまとまった雪の降るおそれがある。

■東日本

本格化時期/12月上旬
ピーク時期/日本海側:年末年始、1月末~2月初め、太平洋側:2月中旬
降雪量/日本海側:平年並、太平洋側:平年並か少ない
<降雪傾向>
・日本海側……今冬の気温は平年よりやや高い~高い傾向だが、時々寒気が流入して気温が下がり、気温の変動が大きくなる見込み。年末年始と1月末~2月初めはまとまった雪や大雪のおそれがあるため注意が必要。3月の気温は平年より高い予想のため、降雪量は少なく、雪どけが早まる見込みだ。
・太平洋側……今冬の気温は平年並~高い傾向だが、時々寒気が流入して気温が下がり、気温の変動が大きくなる予想。2月中旬は内陸部を中心に関東の平野部でも積雪となる可能性があるため、注意が必要だ。3月の気温も平年よりやや高い~高い予想のため、山間部で雪どけが早まる見込みだが、南岸低気圧の影響で内陸部を中心に積雪となる可能性もある。

■ 西日本

本格化時期/12月上旬
ピーク時期/全域:1月末~2月初め
降雪量/日本海側:平年並か多い、太平洋側:平年並
<降雪傾向>
・日本海側……今冬の気温は平年並~高い傾向だが、時々寒気が流入して気温が下がり、気温の変動が大きくなる見込み。1月末~2月初め頃は大雪のおそれがあるため注意が必要だ。3月の気温は平年よりやや高い予想で、雪どけが早まる見込みで、降雪量は平年並の予想となっている。
・太平洋側……今冬の気温は平年並~高い傾向で、時々寒気が流入して気温が下がり、気温の変動が大きくなる見込み。冬型の気圧配置で晴れる日が多い一方で、1月末~2月初め頃は山間部を中心に積雪となる可能性があるため注意が必要。3月の気温も平年よりやや高い予想で、平年同様、雪の降る日は少ない予想だ。

関連情報
https://jp.weathernews.com/news/53910/

構成/清水眞希

@DIMEはサイトローンチ時より編集業務に携わる。現在は雑貨や家電、オーディオなどの新製品に加え、各種の社会調査・統計、話題の新スポットからイベント情報などを担当。信条は正確さとわかりやすさ。最近の趣味は日付が変わる時刻のウオーキング。

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