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小学生の非認知能力「主体性」を伸ばすには?冬休みの効果的な過ごし方

2025.12.04

冬休みはじっくり子どもと向き合うチャンス!「主体性」を育むポイント

普段、じっくり小学生の我が子と向き合う時間をなかなか持てていないと感じている親も多いのではないだろうか。

クリスマスや年末年始にかけて家族が集まりやすい時期こそ、子どもの非認知能力を育むチャンスだ。

そこで井上氏に、非認知能力の中でも特に重要な「主体性」を育てるための冬休みの過ごし方をテーマ別にアドバイスしてもらった。

「主体性とは、ある目的のために自分で考え、行動することです。冬休みは時間の使い方の選択肢が多く、計画の自由度も高いので、主体性を育む絶好の機会と言えます。

Five Keysでは冬休みが始まる前に『今回の冬休みの目標』を設定し、そのためにどう過ごすかを、子ども本人が考え計画を立てます。その計画を軸に生活習慣もある程度決まります」

冬休みの宿題は親子で話し合うところから

「お子さん自身が宿題の計画を立てるようサポートし、必要な手助けに留め、見守ってあげることが効果的です。

米国の教育心理学者ジョン・フロイランド博士らが2011年に行った研究では、子どもの宿題について一緒に学習目標を立てるなどの自律性を支援する関わり方を、親に指導したところ、子どもの宿題に対する楽しさや内発的な意欲が向上したと報告されています。

『冬休みの宿題はなぜ出されるのか』『どう重要なのか』などを親子で話し合ってみるのも、お子さん本人の中に『宿題をやる理由』を生み出せる可能性があるのでおすすめです」

冬休みの家族旅行を子どもに任せてみる

「冬休みの家族旅行は、お子さんの視野を広げ主体性を育てる絶好の機会です。高学年であれば旅先での計画まで任せてみてもいいかもしれません。

米国の学生旅行協会 (SYTA) が2016年に発表した1,432人の教師を対象としたアンケート調査で、海外旅行を経験した生徒は『自立心、自尊心、自信、知的好奇心が向上した』と約7割の教師が答え、国内旅行の場合も約5割の教師が同様の回答をしました。

非日常の環境に飛び込む中で、子どもは様々な刺激を受け、自ら学ぼうとする好奇心や挑戦心が芽生えます。自分で考えて行動する場を与えることで、主体性はさらに伸びていくでしょう」

冬休みの帰省や年末年始の行事を自己肯定感を高める時間に

「冬休みの帰省で祖父母や親戚と過ごす時間も、子どもの主体性を育む大切な機会です。普段とは異なる世代と触れ合い、多様な価値観に接する中で、子どもは自分なりに考え、対応する力を養います。

祖父母から何かを任された経験や昔話から学んだ知恵は、子どもの自己肯定感と『やってみよう』という主体性を後押しするでしょう。

年末年始の行事にお子さんを巻き込むことも、自ら考え行動する力の育成につながります。

大掃除や年越しの準備では、任せたい役割の目的をしっかり伝えた上で任せ、達成感を味わせてあげてください。

また、新年には『今年の目標』をお子さんと一緒に立てるのもおすすめです。子どもが自ら目標を設定し達成に向けて工夫する経験は、主体性を伸ばす絶好の機会となるからです」

オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の研究者チーム(Andrew J. Martin教授ら)が行った研究でも、「自分で設定した成長目標」を持っている生徒ほど、その後1年間で「学習への粘り強さ」「将来の学習・進路への意欲」「宿題への前向きな取り組み」が有意に高くなっていることが示されたそう。

最後に、冬休みを家庭教育の良い機会とするための親にメッセージをもらった。

「冬休みは普段と異なる体験を通じてお子さんの主体性を飛躍的に伸ばせる時期です。保護者としては、安全を確保しながらお子さんに任せる度量を持つことが大切です。

過度に手や口を出さず、子どもが自分で考え挑戦するのを応援してください。

心理学の知見でも、親が子どもの意思や選択を尊重する『自律的支援』を行うほど、子どもは自信を持って成長し、学業面でも良い成果を収めやすいことが示されています。

冬休み明けにお子さんの一段と成長した姿を感じられるよう、温かく見守っていきましょう」

子どもの工夫や努力を称えることで、成功体験をつくり、さらなる主体性の育成につなげてみてほしい。

取材・文/石原亜香利

Web業界からライターに転身し独立。メディアのコラム記事執筆や、Webの知識を活かしたSEOライティングを通じ、IT、ビジネスからライフスタイル、グルメまでわかりやすく面白く役立つ情報を読者視点で伝えることを心がけている。

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