期限切れのトラブルが続出！マイナンバーカードの有効期限をチェックする方法

マイナンバーカードは、2024年から順次、保険証や運転免許証としての機能を併せ持つなど、生活で利用する機会が大幅に拡大している。しかし、あらかじめ設定された有効期限が切れると、複数の機能が利用できなくなるため注意が必要だ。

本記事では、マイナンバーカードの有効期限のチェック方法と有効期限が切れた場合の影響、更新手続きのポイントについて解説する。

知っておきたいマイナンバーカード有効期限の基本

まずはマイナンバーカードの有効期限について基本となる知識を押さえておこう。

■マイナンバーカード本体と電子証明書、2つの有効期限がある

マイナンバーカードには、「カード本体」と「電子証明書」という2つの異なる有効期限が設定されている。

・カード本体の有効期限

18歳以上であれば発行日から10回目の誕生日まで。18歳未満の場合は、発行日から5回目の誕生日までとなっている。（ただし、令和4年3月31日までに交付申請された20歳未満の方については、5年間＝5回目の誕生日までを適用。）

・電子証明書の有効期限

年齢に関わらず発行日から5回目の誕生日まで。ただし、カード本体の有効期限がそれより前に切れる場合や在留期間のある外国人の方は、そちらの期限が優先される。

2つの有効期限が異なる理由は、セキュリティと利便性のバランスを考慮しているためだ。電子証明書は高いセキュリティが求められるため、より短い期間で更新する仕組みとなっている。

■マイナンバーカードの有効期限が切れるとどうなる？

カード本体の有効期限が過ぎた場合は、マイナンバーカードを本人確認書類として使用できなくなる。運転免許証やパスポートなどの身分証を別途所持していない場合は、特に注意したい。

ただし、マイナンバー（12桁の番号）そのものに有効期限はないため、番号確認書類としては引き続き使用可能だ。

電子証明書が失効した場合、e-Taxでの確定申告、マイナポータルへのログイン、コンビニでの証明書の取得など、オンラインでの各種行政サービスが利用できなくなる。また、金融機関でのオンライン口座開設など、民間サービスでも制限が生じるので覚えておこう。

なお、保険証としての利用時は、「電子証明書の有効期限満了日の属する月の末日」から3か月間は、医療機関での受診が可能な場合もある。ただし、この期間は保険資格を証明できるだけで、診療情報や薬剤情報の確認はできない。3か月を経過すると保険証としての利用もできなくなるため、早めに更新するようにしたい。

マイナンバーカードの有効期限を確認する3つの方法

マイナンバーカードの有効期限は複数の方法で確認できる。一つずつ見ていこう。

■カード券面で直接確認する方法

最も手軽な方法は、マイナンバーカードの券面を直接確認することだ。カードの表面（顔写真がある面）の生年月日の右隣にカード本体の有効期限が、その下に電子証明書の有効期限が記載されている。

※参考：マイナンバーカードと電子証明書の有効期限をご確認ください（有効期限と更新方法のご案内）｜デジタル庁ニュース

有効期限が書いてない？マイナンバーカードの見方

マイナンバーカード本体の有効期限は、すべてのカード券面に印字されている。一方、電子証明書の有効期限については、カード券面に手書きで記載する仕様となっているため、記載が漏れているケースが少なくない。不明な場合は、マイナポータルや自治体からの通知書で確認しよう。

■マイナポータルで電子証明書の有効期限を確認する方法

マイナポータルでは、電子証明書の有効期限を確認できる。ログイン後、トップページから「マイナンバーカード」を選択すれば、自分の電子証明書の有効期間満了日が表示される。

スマートフォンから有効期限を確認する方法

マイナポータルアプリをダウンロードし、マイナンバーカードをスマートフォンの背面にかざしてログインする。（マイナンバーカードをスマートフォンに連携している場合は、生体認証を使用。）

パソコンから有効期限を確認する方法

マイナポータルのウェブサイトにアクセスし、ICカードリーダーにマイナンバーカードをセットしてログインする。利用者証明用電子証明書の暗証番号（数字4桁）の入力が必要になる場合があるので手元に用意したい。

■市区町村からの有効期限通知書で確認する方法

マイナンバーカードや電子証明書の有効期限が近づくと、有効期限の2～3か月前を目途に、「マイナンバーカード・電子証明書有効期限通知書」が封書で送られてくる。通知書にはマイナンバーカード本体と電子証明書のうち、どちらの有効期限が近づいているか、更新手続きの方法などが記載されているため、案内に沿って手続きをしよう。

通知書が届かない場合は、住所変更の届け出をしていないなど、何らかの理由で郵送できなかった可能性が考えられる。住民登録のある市区町村の窓口に問い合わせて宛先不明で戻っていないか確認しよう。

マイナンバーカードの有効期限更新手続きの流れ

マイナンバーカードの更新手続きは、有効期限まで3か月未満となった日から可能となる。

■マイナンバーカード本体の更新

カード本体の更新は、申請と受け取りの2ステップが必要となる。申請方法は4つ（スマートフォン、パソコン、証明写真機、郵送）。特にスマートフォンでの申請は、準備するものが少なく、カードの仕上がりも早いため推奨されている。

申請が完了すると、新しいカードが準備でき次第、交付通知書が送られてくる（目安1か月程度）ので、必要な物を持参し、市区町村の窓口へ新しいカードを受け取りに行く。

更新にかかる手数料は無料。ただし、マイナンバーカードを紛失している場合は再発行手数料がかかる場合がある。

■電子証明書の更新

電子証明書の更新も原則的に市区町村窓口での手続きとなる。有効期間内のマイナンバーカードと、カード発行時に設定した暗証番号を用意すれば、手続きは即日完了する。暗証番号を忘れてしまった場合は、窓口で再設定できるが、運転免許証や健康保険証などの本人確認書類が別途必要となるので覚えておきたい。

■更新を忘れていた場合の対処法

マイナンバーカードの有効期限が過ぎてしまった場合でも更新手続きはおこなえる。ただし、有効期限が過ぎたあとのマイナンバーカードや電子証明書は失効し、使用できないので注意しよう。

マイナンバーカードの有効期限に関するよくある質問と注意点

マイナンバーカードの有効期限に関する疑問点をまとめた。

■有効期限通知書を紛失したらどうする？

有効期限通知書を紛失してしまっても、マイナンバーカードを市区町村の窓口に持参すれば更新手続きは可能だ。まずは住民登録のある市区町村の窓口に問い合わせて、手続きの流れと必要な持ち物を確認しよう。

■マイナンバーカードの更新を忘れないための対策は？

マイナンバーカードの有効期限は自己管理する必要がある。有効期限通知書が届いたら、できるだけ早めに更新手続日をスケジューリングしたい。

また、マイナポータルでの定期確認も有効だ。有効期限がわからなくなったらログインして確認できるようにしておこう。マイナンバーカードをスマホに連携させると、マイナポータルアプリからスマホのみでログインできるようになる。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。