若者マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.』は、2025年におけるZ世代女性のトレンド調査結果を発表した。キャラクター部門のランキングでは、LINE絵文字から生まれた「えもじの子(仮)」が3位にランクインした。誕生からわずか1年で、急速に支持を獲得している。LINEヤフーの担当者に話を聞いた。
「えもじの子(仮)」とは?
「えもじの子(仮)」は、LINEのデフォルト絵文字のリニューアルに合わせ、2024年11月25日に突如登場したキャラクターだ。その名の通り、絵文字をベースに生まれた存在で、デフォルト絵文字に「こっそり紛れていた」というユニークな誕生の仕方をしている。
その人気は凄まじくリリースからわずか数カ月でシリーズ累計ダウンロード数は数百万件を達成している。
「えもじの子(仮)」の(仮)は、仮称というわけでなく、「えもじの子(仮)」が正式名称となっている。
LINEヤフーの担当者曰く「(仮)が付いている理由は非公表です」とのこと。おそらく、マーケティング上の何かしらの理由のもと(仮)をつけているのだろう。もしかしたら今後の展開と関係しているのかもしれない。
また、カッコ内の名称が時々変わることもある。つまり、何かしら変化を前提にしたキャラクターである可能性が高い。あえて解釈の余白を残しているのだろう。
Z世代に刺さった理由は可愛いだけが理由じゃない?
リリース直後から、SNSでは「可愛い」「感情表現が豊か」「なんとも言えない表情」といった声が続出していた。
というのも、リリース直後は名前すら付けられておらず、名称公開前はXを中心に「LINEのあいつ」「絵文字のやつ」と自由に呼ばれていた。それでも徐々に認知やファンは拡大していったのだ。よくわからないけど可愛いという絶妙な余白がZ世代の感性にマッチしたと考えられる。
「見た目のかわいさや絵文字としての使いやすさはありつつ、ちょっとしたシュールさも相まって、Xを中心に『LINE絵文字のあいつ』と呼ばれ親しまれました。名前を公表する前は『たまごみたい』『揚げ玉みたい』と色々な呼ばれ方をしてましたが、公表後は「えもじの子」と呼ばれることが多いです。最近は親しみを込めて『えもたん』『えもちゃ』と呼んでくれるユーザーもいます」(LINEヤフーの担当者)
2025年11月、「えもじの子(仮)」はLINEスタンプとしても配信が開始された。

これは「東京2025デフリンピック(きこえない・きこえにくいアスリートによる国際スポーツ大会)」への協賛施策の一環として展開するもので、「えもじの子(仮)」のLINEスタンプ、手話言語による表現と、それを視覚的に補う字幕で感情を伝えているという。
LINEヤフーの担当者は次のようにコメントする。
「これからも色々な場面でえもじの子が見られるようになれたらと考えております」
スタンプ概要
スタンプタイトル:えもじの子×東京2025デフリンピック
配信期間: 2025年11月4日(火)11:00 ~ 2025年12月3日(水)10:59
価格: 無料(条件:LINEスタンプのLINE公式アカウントを友だち追加
配信形式: LINEスタンプショップ内にて配信(iOS/Android対応)
内容: 全16種類(アニメーションスタンプ)
利用期限:ダウンロードから180日間
取材・文/峯亮佑
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