平成の終わりから6年が経過した2025年、平成の時代に少年たちが楽しんだ文化やおもちゃ、ファッションなどを振り返って懐かしむ「平成男児ブーム」が話題です。本記事では平成男児ブームとは何か、わかりやすく解説します。
目次
平成の時代が終わり「令和」に年号が変わって早6年。2025年現在、世間では「平成レトロ」や「Y2Kファッション」といった、平成文化を再評価するブームが続き、最近では「平成女児」なる言葉が新語・流行語にノミネートされました。
そんな中、密かに盛り上がりを見せているのが、かつて平成の時代に少年たちが熱狂したカルチャーを振り返る「平成男児ブーム」です。
本記事では、そんな平成男児ブームに着目。筆者は94年生まれの元平成女児ですが、そんな人たちから見ても懐かしい平成男児のグッズやカルチャーについて、一緒に振り返ってみましょう。
平成男児ブームとは

かつて少年時代を平成の世で過ごした男性たちが、当時の遊びやファッション、アニメ、ゲームといった文化を振り返り、懐かしむ現象が「平成男児ブーム」です。主にSNSなどで、当時のアイテムやエピソードを投稿し合うなど、世代を超えた盛り上がりを見せています。
■平成男児の定義
「平成男児」は明確に定義されているわけではありませんが、一般的には1989年から2019年の間に小中学校の子供時代を過ごした男性が1つの目安となるでしょう。
平成男児ブームは、主に2025年時点で20代~30代の方たちの間で盛り上がりを見せているようですね。
■なぜ平成ブームが起こっているのか
大きな理由の1つとして考えられるのは、私たち平成の世代が消費の中心世代となり、当時のカルチャーやグッズが「懐かしさ」という付加価値を持って再評価され始めていることが挙げられます。
加えて、私たちよりも若い世代にとって当時のファッションやグッズなどが新しく見える「一周回って新しい」現象が起こっていることも理由の1つと言えるでしょう。
昨今では「Y2K(=Year 2000 Kilo)ファッション」と呼ばれる2000年代のファッションが再燃し、主に10代~20代の間で人気を集めています。このような平成ブームは、日本だけでなく韓国やアメリカなどにも広まっているようです。
時代ごとの平成男児の特徴的な文化
ここでは、平成初期、平成中期、平成後期に時代を分け、各平成男子の特徴的なカルチャーを振り返ってみましょう。
■平成初期
1989年〜1999年頃の平成初期は、アナログな遊びとデジタルの境界線で揺れ動いていた時代。スーパーファミコンやゲームボーイといった家庭用ゲーム機の黎明期を体験した世代と言えるのではないでしょうか。
後ほどご紹介しますが、バトルえんぴつやビックリマンシールといったグッズを集めていた人も多いはずです。
アニメでは「ドラゴンボール」や「スラムダンク」が大流行していた時代ですが、現代においてもこれらのアニメにはいまだに根強いファンがいます。
■平成中期
2000年代に突入し、携帯電話やインターネットが普及し始めましたが、スマホはまだない時代です。連絡は基本的に固定電話で、中にはガラケーのメールを使用していた人もいるでしょう。
この時代に入ると、対戦型ホビーが全盛期を迎えます。甲虫王者ムシキングやベイブレード、ビーダマン、遊戯王などのカードゲームといったおもちゃが流行し、対戦とコレクションが文化の核となっていました。
また、ニンテンドーゲームキューブやニンテンドーDS、PS2、PSP、XBOXといった懐かしすぎて胸が苦しくなるようなゲーム機が登場したのも2000年代初期ですね。
■平成後期
先述した携帯ゲーム機は全盛期を迎え、加えてSNSが普及し始めた時代です。また「草食系男子」「控えめ男子」といった言葉が流行したように、感情表現の柔らかさや協調性が評価されはじめていました。
PC、スマホ、タブレットといったデバイスの利用に慣れており、YouTube動画やニコニコ動画、オンラインゲームも浸透していきましたね。
人によっては、まだまだ記憶に新しい時代と言えるでしょう。
平成男児ブームで話題のコト・モノをご紹介

具体的に、平成男児の間ではどのようなコト・モノが話題になっているのでしょうか。ここでは具体的なグッズやカルチャーなどをいくつかご紹介します。
■バトルえんぴつ
平成初期男子の必需品です。六角形の面に、それぞれ攻撃や回復などのアクションが書かれており、サイコロのように振って出たアクションで戦います。バトルえんぴつに装着できるキャップもあり、えんぴつで出たアクションに加えて、さらなるアクションや装備品を追加できるカスタマイズ性も魅力。
えんぴつ削りや両面収納つきの「ハイテク筆箱」も同時に流行していましたね。
■レトロゲーム(スーパーファミコン・ゲームボーイなど)

平成男児にとって、スーパーファミコンやゲームボーイなどは「レトロゲーム」として認識できると思いますが、「ニンテンドーDS」や「PSP」と聞くとどうでしょうか。
94年生まれの私は、当時ニンテンドーDSが欲しすぎて公式サイトに掲載されていたCMを全再生する日々でしたが、「レトロゲーム」と聞くと何とも言えない不思議な気持ちになります。
また、スーパーファミコンの思い出といえば、ゲーム「ドラゴンクエスト」で冒険の書が消えた時のBGMが非常にトラウマです。
■ミニ四駆

『ダッシュ!四駆郎』『爆走兄弟レッツ&ゴー!』などの影響で何度かブームを巻き起こしていたミニ四駆。兄がミニ四駆で遊んでいた記憶が蘇ってきました。
小さなモーターで車のおもちゃを走らせますが、モーターの種類、タイヤのカスタマイズ、重心の調整など、その奥深さは男児だけでなく大人までをも夢中にする魅力があります。むしろ、大人の方が沼にはまっていそうな気がしますが、いかがでしょうか。
元平成女児から見ても、とても興味深いおもちゃだと感じました。
■ドラゴンのナップサック

当時、小学校の家庭科の授業でナップサックを作る授業があり、いくつかあるデザインの中から生地が選べることになっていました。そこで男児向けのデザインとしてラインナップされていたのが「ドラゴン柄」です。
女児向けデザインは全く覚えていないのですが、ドラゴンのナップサックはよほど印象的だったのか鮮明に覚えています。お弁当箱のような裁縫セットにもドラゴン柄がありましたね。
なお、2025年現在、Y2Kブームの1つとして、ナップサックをファッションに取り入れるスタイルが流行っており、若い世代を中心に人気です。
■ギャル男
茶髪、日焼け肌、派手なシャツや胸元が開いたちょっと「チャラめ」なファッションが特徴的なギャル男。渋谷や原宿を闊歩する彼らは当時の若者カルチャーの象徴と言っても過言ではないでしょう。
「パラパラ」と呼ばれるダンスを踊ったり、「パネェ」「チョリーッス」「アゲ」など独特な言葉を操ったり、ギャルとは無縁だった私からすると完全についていけない状態ですが、自分のスタイルを貫き主張する姿はかっこ良いですよね。
■甲虫王者ムシキング

セガより2003年にリリースされた甲虫王者ムシキングは、アーケードゲームの中でも特に印象深い大ヒット作と言えるのではないでしょうか。
初代甲虫王者ムシキングは2010年に一度サービスを終了したものの、その後「新甲虫王者ムシキング」が登場し、2018年まで稼働していました。
ちなみに、甲虫王者ムシキングと同時期に大ヒットしていた女児向けアーケードゲームは『オシャレ魔女ラブ&ベリー』。当時は面白さに気がつけなかったことが悔やまれる大人気のゲームでした。
■おもしろFLASH
2000年~2007年に流行したインターネット文化を象徴するコンテンツ。2020年のAdobeFlashPlayerのサポート終了により、現在は多くのフラッシュ作品が再生できなくなっています。
「恋のマイアヒ」「もすかう」といった面白いこの頃は面白い作品から、「ウォーリーを探さないで」「赤い部屋」などのホラー作品までさまざまな人気作品が誕生。学校のパソコン室で友達と恐る恐る再生した経験のある方も多いでしょう。
「平成のあの頃」を思い出して、皆さんはどのような気持ちになりますか?インターネット上には現在も平成男児ブームを振り返るコンテンツがたくさんありますので、ぜひ思い出に浸ってみてはいかがでしょうか。
文/まじめさん







DIME MAGAZINE












