2024年12月20日に総務省が060番号の追加を発表したことで、各携帯電話会社は060番号の利用開始に向けた準備を進めています。本記事では060から始まる電話番号の追加について最新の情報をまとめご紹介します。
目次
スマートフォンの普及により、携帯電話番号の需要は年々増加しています。090、080、070に続き、今後は060から始まる電話番号が追加されることが決定しました。
本記事では、060番号の基本情報から実際に着信があった場合の対処法まで、知っておくべき最新情報を詳しく解説します。
060から始まる電話番号とは
今後、新しい携帯電話番号の選択肢として加わる予定の「060」番号。従来の番号と変わりなく利用できる一方で、追加された背景には現代のモバイル通信事情が深く関わっています。
ここでは、060番号の基本的な情報と、追加が決定した経緯について詳しく解説します。
■060番号とは
060番号は、従来の090/080/070番号と同様、主に携帯電話やPHSに割り当てられる11桁の電話番号帯です。
これは、キャリアや格安SIMといったモバイル通信サービスを提供する事業者を通じて、法人や個人の利用者に契約・導入されます。基本的な通話料金体系や、SMS機能の利用可否、かけ放題サービスの適用範囲などは、従来の番号帯と変わらず、事業者が提供するサービス内容によって異なります。
そのため、利用者から見ると、060番号だからといって特別な機能やデメリットがあるわけではありません。番号の逼迫に対応するための、あくまでもインフラ整備の一環として位置づけられています。
■060番号の追加が決定した背景
総務省のウェブサイトには、060番号の追加について、090/080/070番号の枯渇に対応するためである旨が掲載されています。
参考:総務省「携帯電話番号への060番号の追加」
スマートフォンの爆発的な普及に加え、格安SIMの競争激化、法人による業務利用、そしてセカンド番号としての導入の増加により、既存の番号帯の残りが少なくなってきました。特に、IoT機器の通信や、eSIMの普及といった新しい技術の進展も、番号の需要をさらに押し上げています。
総務省は、今後もモバイル通信の需要が伸び続けると予測し、将来的に必要な番号を確保するため、新たな11桁の番号帯として060の割り当てを決定したわけですね。
これにより、通信事業者は安定して新規ユーザーに番号を提供できるようになります。
■060番号はいつから使える?
総務省の発表によると、060番号2026年7月以降、順次利用可能になります。
また、2024年12月20日、大手キャリアである株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、沖縄セルラー電話株式会社、ソフトバンク株式会社、楽天モバイル株式会社の5社についても、総務省の発表を受け、060番号の利用を2026年7月以降に開始できるよう対応を進めると伝えています。
参考:株式会社NTTドコモ 報道発表資料「携帯電話番号への060番号の追加について」
060番号から電話がかかってきた!対処法は?

先にお伝えした通り、060番号の利用開始は2026年7月以降となるため、2025年11月時点で060番号はほぼ使われていません。
しかし今後、急に060番号から電話がかかってくる可能性は十分にあります。ここでは、060番号から電話がかかってきた場合の対処法をご紹介します。
■2025年に060番号からかかってくることはある?
インターネット上では、稀に「060番号から電話がかかってきた」との投稿を見かけることがありますが、利用開始前である2025年に060番号から電話がかかってくる可能性は低いでしょう。
大阪市の電話番号が「06」からはじまるため、見間違いの可能性もあるかもしれません。
■「知らない番号」からの着信と同じように対応を
万が一、身に覚えのない060番号から着信があった場合は、基本的に「知らない番号」からの着信と同様に対応して問題ありません。
安易に着信に出たりせず、留守番電話メッセージを確認し、インターネットで電話番号検索を行うのがおすすめです。電話番号検索を行うと、発信元の事業者や電話の内容を確認できることがあります。
緊急性の低いセールス電話や迷惑電話の可能性もあるため、着信履歴を確認し落ち着いて判断しましょう。
■060番号からの着信に出てしまったら
もし心当たりのない060番号からの着信に誤って出てしまった場合でも、着信に出てしまっただけであれば慌てる必要はありません。会話の中で、不審な点や一方的なセールストーク、個人情報を聞き出そうとする行為があれば、すぐに「結構です」と伝えて電話を切りましょう。
詐欺やトラブルに巻き込まれるのを防ぐためには、相手の言うことを鵜呑みにせず、契約や個人情報の提供には応じないことが重要です。
万が一、不審なサービスの導入を勧められた場合は、電話を切った後に家族や消費生活センターに相談しましょう。
電話を切ることは、いつでも、誰でも実践できる強力な迷惑電話対策です。
よくある迷惑電話の番号と特徴

060番号以外にも「0800」「0700」「0500」など、既存の番号帯から迷惑電話がかかってくることがあります。ここでは、注意が必要な代表的な番号帯とその特徴をいくつかご紹介しましょう。
■0500から始まる電話番号
0500から始まる電話番号は、IP電話サービスで使われています。インターネット回線を使用した通話サービスによって割り当てられており、比較的安価に番号を取得できることから、迷惑電話としては営業電話やテレマーケティングなどに使われることが多い番号帯です。
もちろん、0500番号自体が危険というわけではありません。しかし発信者の特定が難しい場合があり、迷惑電話に使われやすい側面があることも事実です。
0500番号からかけてくる知人や家族はあまりいないと考えるのが一般的であるため、身に覚えがなければ着信拒否設定を行うなどして対応しましょう。
■0102から始まる電話番号
「0102」という番号帯は2025年11月時点で存在しません。「010」から始まる国際電話である可能性が高いです。010番号は日本国内の固定電話や携帯電話番号として割り当てられるものではなく、国際電話識別番号として利用されています。
詐欺など迷惑電話の可能性が高いため、身に覚えがなければ無視をして問題ないでしょう。また、電話をかけなおす必要もありません。
昨今では国際電話を経由した詐欺電話や迷惑電話が増えていますので、着信があった場合はインターネットで番号検索を行い、必要に応じて着信拒否などを実施しましょう。
■0800から始まる電話番号
「0800」はフリーダイヤルサービスで使用される番号帯です。通話料が発信者側の負担となり、カスタマーサポートや、問い合わせ窓口の電話番号として使われる機会も多くあります。
正常な企業が利用するケースがほとんどですが、稀に悪質なセールスや迷惑行為に使われることもあるため、心当たりがなければ安易に着信には出ずに、発信元の事業者を確認しましょう。
■0700から始まる電話番号
080や090と同様に、携帯電話番号として使用される番号帯です。かつてはPHSと呼ばれる移動型無線通信機器に使用されていましたが、サービス終了に伴って現代では一般的な携帯電話番号として使われています。
070番号はドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルといったキャリアが使用できますが、契約者が番号を選ぶことはできません。
一般的な携帯電話番号として使われていることから、身に覚えがない番号の場合は、迷惑電話や詐欺電話の可能性が高いでしょう。この場合も着信に出ることはせずに、電話番号検索などによって情報収集を行ってください。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/まじめさん







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