「40℃10分の全身浴」がベストな入り方
――昔の湯治のように長期間滞在しなくてもOKで、むしろ、近場の温泉にちょこちょこ足を運ぶほうが健康効果を実感しやすい、と。多忙なビジネスパーソンにはうれしいエビデンスです! ところで、温泉好きには熱いお湯で一気に温まりたい派と、ぬるめのお湯でじっくり温まりたい派がいますが、医学的に見るとどちらがよいのでしょうか。
早坂先生 医学的に正しい、健康になれる基本の温泉入浴法で必ず押さえておきたいポイントはこちらです。
(1) ぬるめの湯船に入る
(2) 汗ばんだら湯船から出る
(3) 欲張らない
早坂先生 温泉のベストな入り方は「40℃10分の全身浴」です。コップ1、2杯の水を飲んでから、手桶で手足の末端から10杯ほどかけ湯をします。次に、40℃5分の全身浴。一度湯船から出て身体を洗ってから、再び40℃5分の全身浴。先に身体を洗ってから40℃10分の全身浴でもかまいません。汗ばんだら湯船から出て、すばやく水滴をふき取り、コップ1、2杯の水を飲んでから休憩します。
――「40℃10分の全身浴」。覚えておきます!
早坂先生 40℃は温熱効果が得られ、なおかつ安全で、副交感神経を高める温度です。10分というのは血流がよくなり、熱中症(のぼせ)にならない時間の目安。ただし、温泉の泉質によっては10分より短くしたほうがいい場合もありますから、「汗ばむ程度」を判断基準にしてください。全身浴だと温熱作用や浮力、水圧作用を効率よく受けられますが、半身浴が好きな方は時間を20分にするなど、やはり「汗ばむ程度」を目指すとよいでしょう。
何よりも大切なのは「欲張らない」こと
――「せっかく温泉に来たのだから」と思うと、ついつい長湯したくなったり、何度も入りたくなったりしてしまうこともありますが……。
早坂先生 そこで大切なのが、3つ目のポイントの「欲張らない」ことです。我慢して入り続けているとのぼせや熱中症のリスクが出てきます。疲れているときや運動した直後、食事の直前30分・直後30分も欲張って入ろうとしないこと。額や鼻の頭が汗ばんできたら体温が上がっているサインですから、湯船からいったん出てください。
――わかりました。ちなみに、温泉によっては異なる温度や泉質のお湯が用意されていることもあります。その場合はどんなふうに入浴したらよいでしょうか。
早坂先生 まずは、刺激の少ない湯船に浸かるのが原則です。温度が体温に近い、水深があまり深くなく水圧がかからない、湯の動きが静か、泉質が優しい、など。次に刺激の強い湯船に浸かり、再び刺激の少ない湯船に入って締めます。
――刺激の強い湯船というのは、例えば、泉質がピリピリしたり、ぬるぬるしたり、硫黄の臭いが激しかったりするようなお湯でしょうか。
早坂先生 そうですね。あとは温度が熱い、冷たいなど。水深が深いお湯や打たせ湯、ジェット水流、砂風呂や泥風呂なども含みます。
――ありがとうございます。後編では、早坂先生が監修に関わった温泉旅館「界 別府」の楽しみ方について、引き続きお話を伺います。
取材・文/志村香織 写真提供/界 別府
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