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【エールの在りか】選手の声で知る、応援のカタチVol.4 フリースタイルスキー・堀島行真【PR】

2025.12.26PR

アスリートを支える声援という名のエール。アスリートにとってそのエールが大きな原動力となる一方で、残念ながら応援の名のもとに誹謗中傷が起きてしまうこともある。そんな中で今、私たちができるアスリートへの応援とは。
第4回は、フリースタイルスキー・モーグル 堀島行真さんと考える。

堀島行真(ほりしま・いくま)
1997年12月11日、岐阜県池田町生まれ。トヨタ自動車所属。小学4年時から本格的にモーグル競技に取り組む。2017年の世界選手権でシングル・デュアル両種目を制し日本男子初の2冠を達成。平昌2018冬季大会11位、北京2022冬季大会で銅メダルを獲得。2025年には世界選手権で再び頂点に立つ。

雪上の大歓声が、心を奮い立たせてくれた

今年の世界選手権では、8年ぶりに金メダルを手にした堀島行真さん。観客の声援は、彼にとって何よりもパフォーマンスを高める力になった。

「応援が大きくなればなるほど、自分を奮い立たせる力になる」そう強く感じたのは、ワールドカップの舞台のひとつ、アメリカ・ディアバレーでの試合での声援だ。

「ここは世界でも屈指の観客動員を誇る会場で、スタート地点から下を見渡すと約3000~4000人の観客がいるんです。その大歓声が一斉に響いた瞬間、心が震えるような感覚がありました」

家族からの「頑張れ!」は、やっぱり格別

「自分にとっていちばん大きな存在は、やはり家族。一緒に過ごせない時間も多い中で、協力してもらっていることがたくさんあります。支えてくれる人たちがいるからこそ、自分は挑戦を続けられているので、家族の『頑張れ』は、かけがえのない特別な言葉です。また14歳から一緒にやってきたコーチからの応援もそう。最初は言葉も通じなかったところから、少しずつ英語で話せるようになり、今ではお互いの気持ちをしっかり伝え合える関係に。苦しい時期を一緒に乗り越えたかけがえのない人たちからの応援は、何より心に響きます」

近年、アスリートのSNS発信が注目を集める中、堀島さんも2016年からインスタグラムをスタート。近年は英語と日本語の両方で、自分らしい自然体の投稿を続けている。

「SNSを通して応援の言葉をいただけるのは本当にありがたいですし、そういう言葉が大きなパワーになっています。でも僕の場合は、積極的に発信するというよりも、自分の心に残った瞬間や気に入った写真をマイペースに投稿していて。『オリンピック選手だからこう見せなきゃ』と思うと、それがプレッシャーになってしまうので、あまりかっこつけすぎずに投稿をしたいと思っています。ミラノ・コルティナ2026冬季大会でメダルを取れた時には、『こんな努力をしてきたんだ』と感じてもらえるような投稿を1、2回はしたいですね。大げさなものではなく、自分の中のストーリーを少しずつ伝えられたら」

矛盾があるから、どこまでも追求できる! モーグルの魅力

ミラノ・コルティナ2026冬季大会では、新種目としてデュアルモーグルも採用される。その新舞台で、シングルとの2冠を狙う堀島さんに、あらためてモーグルの魅力を聞いた。

「矛盾、ですね。モーグルには大きく分けて3つの要素があります。スピード、ターン、そしてジャンプ。採点は「より速くに」「より綺麗に」「より難しく」が求められるんですが、これはとても矛盾していて。きれいに滑ろうとすればスピードは落ちるし、スピードを上げようとすると難しい技が決まりにくくなる。このバランスを保ちながら、自分のレベルを少しずつ引き上げていく――。“矛盾と向き合う感覚”こそが、モーグルという競技の面白さだと思っています」

──シングルとデュアルの魅力の違いについては?

「シングルは、どちらかというと計画的な競技。スピードが少し落ちても、ターンの正確さや技の難易度が重視されます。自分の決めたリズムで、スタートからゴールまでを丁寧に滑る、いわば計算の世界ですね。

一方で、デュアルは全くの別物。スタートゲートが開いた瞬間からゴールまで一気に駆け抜ける。隣に相手がいて、その動き次第で自分のラインも変わる。即興性とスピード感が魅力で、見ている人にとっても心臓がバクバクするようなスリルがあると思います」

──三度目のオリンピックへの挑戦。モチベーションの保ち方や目標設定に変化は?

「最終的な目標は金メダル、それは変わりません。

ただ、金メダルをとるための努力って何だろう?と考えたときに、細かく具体的にすることの大切さを実感するようになりました。平昌のときは意識していた課題が10個くらいでしたが、今はそれが20個、30個と増えています」

課題を細分化し、着実に積み上げていくことが、最高の舞台での最高の結果に繋がるーー。その方法論は、アスリートに限らず、すべての人に通じる“成果の出し方”かもしれない。

僕の心は弱い。でも、どんな意見でも受け止めて、できることをやっていく

W杯王者、オリンピックメダリストとして、第一線で戦い続ける堀島さんに、自身の“心の強度”について聞くと、意外な言葉が飛び出した。

「僕は弱いほうだと感じています。あまり一喜一憂したくはないのに、心が揺れ動いてしまうときがある。そういうときは、そんな自分を否定せずに受け入れて、事実を客観的に照らし合わせたり、見つめ直したりするようにしています」

──SNSなどの“心ない意見”を目にして、傷つくことは?

「厳しい意見も思い当たることがあれば成長の糧にしたいと思っています。いつの間にか『なぜそう言われたのか?』と、一度受け止めてみるようになりました。中には納得できないこともあるけれど、一度考えてみる。それでも無理なら手放して、自分を肯定し前に進むしかない。世の中は、立場が変われば見方が変わるものだと思うので、あまり引きずりません」

彼には、どこか俯瞰して自身を見つめながら話しているような雰囲気がある。弱さを受け入れて、そこから学び成長していこうとする姿勢こそ、本当の強さの土台になっているのかもしれない。

応援とは一方通行ではなく、励まし合えるもの!

1か月半後に迫るミラノ・コルティナ2026冬季大会でメダルを期待される堀島さんが考える、応援のカタチとは。

「例えば、僕も他の選手を応援することがあります。結果を出してほしいと思う。でも、うまくいかなかったとしても、その日のその姿を見られたことにも意味があるはずなんです。

たくさんの方からの声援は僕の力になっていますし、僕の試合を観た誰かの「明日を頑張ろう」と思う力にもなれたらうれしい。選手と観客が、互いに励まし合えるような温かい関係であれたらいいなと思います」

4年に一度の大舞台。金メダルに向かって、自分自身と妥協なく向き合い、苦しいトレーニングを積み重ねている堀島さんに、私たちも精一杯のエールを送り、温かな輪を広げていきたい。

堀島さんを勇気づける言葉

「今回の取材を受けて、ピンときた言葉です。弱い気持ちになったら、4年間積み重ねてきた努力や時間を無駄にしてしまうので、大きなプレッシャーがかかる中でも、最後のゴールまで心を強く保つことが何より大切。そして、その気持ちを持ち続けていくことが、次の挑戦へと繋がるのだと思う」

最後に4つの一問一答!

最後は一問一答で締めくくりを。

Q1好きな食べ物は?
カレーライス

「辛すぎるカレーは苦手なんですが、どこのお店で食べても、カレーはハズレがなくおいしいです(笑)」

Q2好きな音楽やアーティストは?
レゲエ

「特に好きなのはNEO HEROさんの『LIFE IS』。すごくポジティブに言葉が多くてよく聞いています。

Mrs. GREEN APPLEさんの前向きな言葉の曲も好きです」

Q3ポジティブでいるためのルーティンは?
“いい言葉”に触れる

「音楽もそうですが、世の中には本当にたくさんの響く言葉がある。そういう言葉を聞いたり、詩や文章を読んだり、音楽や映像の中で感じ取ったりして学ぶことが多いです。いい言葉に触れると、よし、明日からまた頑張ろうという気持ちになれます」

Q4 今年ハマったものは?
子供に関する本を読む

「今は、自分の子どものことばかりで(笑)。たとえば、子どもが立ち上がるまでの過程や、言葉をどうやって覚えていくのか、どんなふうに考えているのかなどを観察するのが面白くて。小児心理や記憶に関する本を読んだり、教育者の話を聞いたりしながら、子供の伸びていく力を学んでいます」

その道のりに、賞賛を

日本オリンピック委員会(JOC)と日本パラリンピック委員会(JPC)は、SNSの存在感がこれほどまでに大きくなったことを踏まえ、アスリート等に対する誹謗中傷対策の取り組みとして、アスリートや関係者が安心して競技に集中できる環境を整えるため啓発映像を制作し、各競技団体や関係機関の協力のもと、国内主要大会や各種イベント等で広く展開しています。

DIMEでは、第一線で活躍するアスリートとの対話を通じて、これからの“エールの在りか”を探っていきます。ぜひ今後もご注目ください。

「その道のりに、賞賛を」 啓発映像はこちらから

協力/
JOC-日本オリンピック委員会
JPC-日本パラリンピック委員会

協力/JOC-日本オリンピック委員会 JPC-日本パラリンピック委員会

取材・文/西村真樹 撮影/高田啓矢 編集/高栁 惠 写真/ロイター/アフロ、AFP/アフロ

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