国内に「熊」のつく市町村は6つある。その人口とともに、各自治体のキャラクターを調べてみた。
一番人口が多かったのは政令指定都市にも指定されている熊本県熊本市。隣接する菊陽町で半導体企業の工場建設が始まって以降、周辺自治体の人口は増加傾向だ。キャラクターは国の重要文化財である熊本城がモチーフ。熊谷市は埼玉県北部の中心都市。キャラクターはクマではなく、まさかのネコ。鎌倉時代の武将熊谷直実の名前「なおざね」が由来だという。
このように、地名につく「熊」よりも、地域にゆかりのある存在のほうがキャラクターに選ばれることが多いようだ。
関西空港にほど近い大阪府熊取町はクマと、町の鳥に指定されているメジロ(クマ&鳥で「くまとり」?)。広島市の隣にある広島県熊野町は「熊野筆」、三重県の南部にある熊野市は柑橘「新姫」と特産品がキャラクターに。
がっつりクマを使っていたのは福島県の太平洋に面する大熊町だけ。モチーフにはもってこいと思われるクマだが、6市町のうち使用していたのは2町だけという調査結果となった。

クマのキャラクター使用率はわずか33%
※人口は2025年3月現在 本誌調べ
1位 熊本県熊本市
73万6493人

築城400年となる2007年に現れた妖精。モチーフとなった熊本城は地震で被災したが2021年に一部復旧した。
2位 埼玉県熊谷市
19万558人

『平家物語』で平敦盛を討った人物として登場する熊谷直実は武蔵国熊谷郷出身の武将。
3位 大阪府熊取町
4万2389人

ジャンプ君は町制施行35周年の1986年、メジーナちゃんは60周年の2011年に誕生。
4位 広島県熊野町
2万3492人(1月現在)

2008年誕生。2012年に町の観光大使に。好きな食べ物はプリン、かりんとう、りんご。
5位 三重県熊野市
1万4886人

三重県熊野市でのみ生産されている香り高い果実「新姫」と熊野市の魅力を伝える。
6位 福島県大熊町
9902人(県外人口を含む)

おおちゃんくうちゃんは1989年頃に町の誘導案内板に描かれ、町民に定着した。
取材・文/渡辺雅史 編集/寺田剛治







DIME MAGAZINE











