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最近話題の「タウンサイジング」って何?小さな町を旅する新トレンドの魅力

2025.12.17

有名観光地ではなく、小さな町の魅力を味わう旅の新トレンド「タウンサイジング」。旅行者や地域にとってのメリットを解説します。

大都市や有名観光地ではなく、あえて旅先に“小さな町”を選ぶ新しい旅行スタイルを意味する「タウンサイジング」。

「混雑を避けて穏やかに過ごしたい」「人とのつながりを深く感じたい」などの旅行者の価値観の変化が滞在先の選択肢を広げ、新たにスポットライトが当たる地域の増加や経済の活性化も期待されています。

この記事では、タウンサイジングの意味や背景、楽しみ方などを解説します。

タウンサイジングとは?用語の意味を解説

まずは、タウンサイジングの基本的な意味を確認しましょう。

■小さな町を旅する新しい旅行トレンド

タウンサイジングとは、大都市や有名観光地ではなく、あまり知られていない土地を旅先に選ぶ旅行のスタイルを指します。ローカルな町の商店街を訪れて、昔ながらの喫茶店にふらっと立ち寄ってみたり、伝統工芸品の工房を見学したり。

そんな旅行ガイドやパンフレットには載っていない、思いがけない体験ができるのが魅力です。宿泊先も大型ホテルではなく、古民家を改装した小さな宿や家族で運営するゲストハウスなど、地域の温かみを感じる施設での滞在が人気を集めています。

また、地域のお祭りなどの行事に参加するなど、その土地の暮らしに入り込むような過ごし方もタウンサイジングの特徴です。

■タウンサイジングが生まれた背景

タウンサイジングのような新しい旅の楽しみ方が生まれた背景には、新型コロナウイルスの流行が関係しているといわれています。コロナ禍で密集を避ける行動が求められたことで、大都市や人気観光地を避けて、より静かな場所で過ごす時間を希望する人が増えました。

また、特定の観光地に人が過集中することで周辺地域に悪影響を及ぼす「オーバーツーリズム」の課題を解決する1つの策としても、“観光客の分散”を目指す動きが広がっています。

なぜ今、タウンサイジングが注目されているのか

タウンサイジングが注目されている理由として、旅行者の価値観の変化と地域社会が抱える課題解決への期待という2つのポイントが考えられます。

■「モノ消費」から「コト消費」への価値観のシフト

これまでは、有名な観光地を訪れること自体を旅の目的とする旅行者が多く、ガイドブックに載っている観光スポットを駆け足で回ったり、人気店の行列に並んだりすることが旅の楽しみ方として定着していました。

しかし近年は、訪れた土地で「どんな景色を楽しめるか」「どんな人と出会えるか」「どんな時間を過ごせるか」という旅先での体験を重視する傾向が強まってきています。

SNS映えを重視した旅行ではなく、旅の充実度=質を重視した旅行への関心が広がり、旅先を選ぶ際の選択肢が広がるようになりました。こうした価値観の変化によって、有名観光地だけでなく、小さな町やローカルなエリアにも目が向けられるようになり、タウンサイジングが注目を集める追い風となっています。

■地域の新たな担い手「関係人口」創出への期待

タウンサイジングは、地方創生の観点からも大きな可能性を秘めています。旅行者が地方へ分散することで、これまであまり注目されていなかった地域の宿泊施設や飲食店、地域産品などの消費が広がっていくでしょう。

また、一度訪れた旅行者がその土地を気に入って繰り返し訪問したり、地域の活動に参加したりすることで、長期的な関係が生まれます。その結果、その土地に住んでいなくても関わり続ける地域の新しい担い手「関係人口」の創出にもつながる効果も期待されています。

タウンサイジングのメリットを整理

タウンサイジングには、旅行者と旅行先のどちらにもメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。

■旅行者にとってのメリット

まず、旅行者にとってのタウンサイジングのメリットは、ストレスの少ない旅ができることです。混雑や行列を避けて静かで落ち着いた環境で過ごせるため、旅先で心身ともにリフレッシュできます。地元の人々との交流や、その土地の文化に触れる体験は、従来の有名スポットを回る観光では得られない満足感につながるでしょう。

また、リモートワークの普及によって「働きながら旅をする」スタイルも広まっています。滞在先でその地域の暮らしを体験しながら仕事をする、新しいワークライフバランスの形としてもタウンサイジングが注目されています。

■地域にとってのメリット

タウンサイジングが広がることで、小さな町の宿泊施設や飲食店、物販店にとっては、観光客の増加が売り上げの拡大につながるでしょう。

さらに、伝統工芸や地元産業などの知名度が上がり、新たな観光モデルが生まれるきっかけにもなるかもしれません。観光客との交流を通じて、地元の人々が自分たちの町の魅力を再認識し、地域創生の動きがより一層盛り上がる効果も期待できます。

タウンサイジング旅行を楽しむ3つのポイント

ここでは、タウンサイジングを楽しむために意識しておきたいポイントを紹介します。

1. 大都市よりも“ストーリー性のある町”を選ぶ

タウンサイジングを楽しむためには、行き先選びがポイントです。ぜひ情報収集をして、“有名ではないけれど個性のある町”を探してみましょう。古くから職人文化が根付く町や、地域産業が発展したエリアなど、独自の魅力を持つ地域に行くことで新しい体験ができます。

まずは自分が惹かれるテーマ(伝統工芸、地場食材、自然など)を軸に旅先を探してみるのがおすすめです。行き先を調べる際は、観光ガイドだけでなく地元新聞や地域発信のメディアなどを参考にすると、意外な発見があるかもしれません。

2. 滞在型旅行でゆっくり過ごす

タウンサイジングの魅力は時間に追われずにゆっくり日常を過ごせること。1泊2日で観光地を駆け足で回るのではなく、数日間滞在してその地で“暮らすような旅”を意識してみましょう。

地元の市場で買った食材を使って料理をしたり、宿のオーナーやカフェの店主と話したりするなど、日常に触れる体験が旅を豊かにしてくれるでしょう。観光客としてではなく、「その町に暮らす一人」として過ごす時間が、タウンサイジングの醍醐味ともいえます。

3. 移動・宿泊・食も“ローカル”を”重視”する

タウンサイジングでは、旅のスタイル全体を地域に寄せることでより没入感を味わえます。

・宿泊:地域密着型のゲストハウスや古民家宿にする

・移動手段:ローカル線やレンタサイクルを利用する

・食事:地元食材を使うレストランや商店街の食堂を選ぶ

現地での過ごし方の選択を工夫することで、その地域の魅力を体験できます。旅を通じて地域経済を支えることができるのもポイントです。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

文/ここね

Author
20代のフリーライター。日常で見つけた小さな気づきや発見を、自分自身の体験をふまえて綴っています。趣味は本を読んだり、映画を観たり、美味しいごはんを探し歩いたり。好奇心のままに、気になるものはとりあえず試してみるタイプです。(110字)

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